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世界のイノベーションを牽引し続けるSXSWは音楽イベントから始まったって知っていますか?

 今やスタートアップやイノベーションに興味があれば、知らない人はいないSXSW(サウス・バイ・サウスウエスト)は、1987年に音楽ライブとカンファレンスのイベントとして始まりました。当時音楽ビジネスの中心だったニューヨークから見て 南南西にあるというのがイベント名の由来です。カントリーなどの音楽が盛んだったオースティンのマネジャーたちが、アーティストを音楽業界関係者向けにプレゼンテーションを行うと同時に、音楽ビジネスの勉強会・研究会を行うイベントとして始まったのです。

 麻田浩さんは元々はフォーク系のアーティスト。マイク真木と人気を二分していたとお話をきいたことがあります。(僕は生まれてないかもww)アメリカの音楽界で顔が広く、マーク・リボーやジョンルーリーといった才能あるミュージシャンと友達づきあいをされています。SXSWも日本窓口(REP)として長年活動をされていました。麻田さんが企画したJapan Niteというイベントは、SXSWでも人気で、毎年Japan Nite Tourと題して、NYからLAまでライブハウス横断ツアーをやっています。僕も自分がプロデューススするアーティスト(ピストルバルブ)で参加させていただきました。米国ライブハウスシーンに根付いた活動は、日本の音楽界にとっても大きな貢献です。

 麻田さんとは、自分がマネージメントするアーティスト(こなかりゆ)のニューヨークレコーディングのコーディネートをお願いしたり、たまたまなのですが、SIONというアーティストを僕の前にマネージメントされていたりとか、色々と縁深い先輩です。

 日本音楽制作者連盟の理事時代にはSXSWを担当し、その意義を業界内で語る役割でした。Twitterの成功がきっかけでインタラクティブ部門がブレイクした時に、日本人の参加がほとんど無いと相談されて、当時セカイカメラをリリースしていた頓智・の井口さんを紹介しました。井口さんは、日本人起業家がSXSWに参加するよう「SAMURAI 1000」と名付けて旗を振ってくれました。日本のITスタートアップ界隈にSXSWの認知が広がった大きなきっかけだったと思います。
 僕は、イノベーションのイベントとなったSXSWを諸外国が活用しまくっている様子に苛立って、Japan HouseをCo-Founderとして立ち上げたのも、Repである麻田さんの協力があったから成立したことでした。

 Twitterを筆頭にとした2010年代を代表するサービスのブレイクのきっかけの場となり、近未来の最重要トピックをキーパーソンが語る場となっているSXSWが音楽ビジネスの勉強会+ライブがルーツで、いまだにその息吹があるというのは、音楽業界を本籍地としている僕にとっても誇らしいことです。
 
 音楽プロデューサーとして初めて行った2000年初頭のオースティンは、まだ田舎町でした。SXSWと一緒に街が成長して、不動産価格が最も伸びて、ヒップでクールになっていったのも印象的です。
 麻田浩さんの言葉を借りれば「SXSWは勉強会+出会いの場」です。音楽部門だけのときからで、Film部門、Interactive部門の広がってもその本質は変わってないと思います。REPを引退されて、若い世代に譲られた麻田さんに、SXSWの本質と歴史と、その本質的な価値を語っていただく場にしますので、是非、ご参加下さい。
 2022が終わった直後なので、最新報告も混ぜていくつもりです。今年は僕もリアル参加するつもりで勇んでワクチン接種も済ませていたのですが、帰国後の隔離ルールなどが煩雑で、見送っていまいました。来年こそはと思っています。

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山口哲一:エンターテック✕起業
モチベーションあがります(^_-)