アジアのSXSWになる!MusicLaneFesのプログラムディレクターに就任しました!!
沖縄市が主催する音楽イベントMusicLaneFestivalをお手伝いすることになりました。2021年から始まったアーティストのショーケースとカンファレンスを行うフェスティバルです。
僕は、DXアドバイザー兼カンファレンスのプログラムアドバイザーをやらせていただきます。
素晴らしい取り組みが行わていて、アジア音楽界のハブになっていく有意義なイベントだと思うので、多くの方に知っていただきたいです。
MusicLaneFestivalを企画運営している野田隆司さんとの出会いや、昨年ややらせていただいたセミナーについては、以前noteに書きました。「デジタル時代に日本で一番可能性があるのは沖縄だ!」というのは本音です。
各国のフェスティバル・ディレクターが集まるアジア音楽界のハブ
野田さんから、Music Lane Festivalについて相談されたのは昨年の秋のことです。「基本形はできたと思うのだけれど、事業として発展させるためにどうすればよいか意見を聞かせてほしい」と言われて、今年1月に観に行きました。Delegatesの一人としてお招きいただいたのですが、感動の体験でした。沖縄市の音市場という会場をメインに、コザの街にあるライブハウスで開催している、街のサーキット型ですが、こういう形が日本でも珍しくなくなった今、規模としてまだ小さなものです。僕が驚いたのは、アジアを中心に海外から参加しているDelegatesメンバーの質の高さとコミュニティー感です。
野田さんの30年以上の活動の蓄積なのでしょう。アジア各国のフェスティバル・ディレクターが仲間感を持って集まってくれていました。既に、このネットワークから海外のフェスに出演する日本人アーティストの実績が出てきています。併設の「Trans Asia Music Meetig」というカンファレンスでは貴重な生の声が聞けました。第一感として思ったのは、30年前のSXSWみたい、です。
今やスタートアップとイノベーションのイベントのように捉えられているSXSWもインタラクティブ部門でTwitterがブレイクした2007年までは、ITは音楽と映画のおまけのような存在でした。日本のRepを長く務めた麻田浩さんが語っていたのは、「SXSWは勉強会、そしてネットワーキング(出逢い)」との言葉です。音楽の街オースティンのマネージャーと地元音楽雑誌の編集者が、自分たちのアーティストの売り方を勉強するために始まったそうです。インディーズアーティストのショーケースライブも同時に行い、当時アメリカ音楽業界の中心だったニューヨークの人たちを呼び込むというテーマだったので、NYから見て、南南西(South by SouthWest=SXSW)にあるというのがタイトルの由来です。僕が通い始めたのは2000年代初頭で、もうかなり大きなイベントでしたが、「勉強会とネットワーキングとアーティストのショーケース」という匂いが色濃く残っていました。1月に沖縄市に行って感じたのは、(僕が通う前の)1990年代のSXSWってこんな雰囲気だったんだろうなということです。アーティストは公募で審査、会場を提供するというやり方など、まさにSXSW的です。
日本でサーキット型のショーケースイベントというと、大阪のMINAMI WHEELや名古屋のSAKAE SPRINGが有名ですが、MINAMI WHEELの開始はFM802の事業部長だった古賀 正恭さんが感動して日本版SXSWを始めようとしたというのがキッカケです。僕はその時一緒にオースティンに行ったので感動ぶりをよく覚えています。
それらFM局主催の新進アーティスト向けのイベントとして、すっかり定着していますが、SXSWの本質である勉強会とネットワーキングという面では、MLFのほうがより「らしい」です。
インタラクティブ部門が勃興した時に、日本からの参加者を増やす意見を求められ、井口尊仁さんを紹介して「SAMURAI1000」が始まったり、AOI proの新規事業部に話を持ちかけて、JAPAN HOUSE/JAPAN FACTORYを立ち上げたりと、日本におけるSXSWの認知向上には貢献したつもりですし、SXSWの成功の過程と、その理由を肌で感じているつもりです。その経験を踏まえた直感です。
そういえば、沖縄は東京から 南西(SouthWest)に位置しますね(笑)。
2020年代のアジア版SXSWに
その直感に基づいて僕が野田さんに伝えたアドバイスは、まずは、30年前のSXSWにしましょう、そして、3年間でTwitterでブレイクする前のSXSWまで持っていきましょう。でした。
人気アーティストをベッドライナーに据えるという形がなく、新進アーティストのショーケースライブという趣旨なので、ユーザー向けのフェスティバルとして確立するのは時間がかかります。一方、今、多くの日本の音楽関係者が強く求めている、アーティスト海外進出のきっかけとなる影響力のあるフェスティバルの情報と出演するための人脈は既に確立されています。
僕自身が運営側をお手伝いして、「ビジネスバッジ」を始めるというのが僕の提案です。それなりに忙しい日々を過ごしているつもりなので、自分のタスクを自分で増やすことはやらないように気をつけているのですが(笑)、今回ばかりはそうはいかず、自ら手を挙げました。これをやりきれるのは自分だろうなという自負もありました。DXアドバイザー兼プログラムディレクターというのが、いただいた肩書です。
音楽フェスのDXアドバイザーとして
沖縄市の助成が基礎にあるイベントを収益性を上げることを大きなテーマです。前述のように、チケット収入の増加には時間がかかりますから、広めることとマネタイズポイントを増やすことが同時に期待できるデジタルサービスの導入がポイントになります。
YouTubeLiveによる配信なども計画していますが、2025の目玉は、NFTレーベルの開始です。参加アーティストにはチケット発売時などに合わせて、NFT付きの音源をリリースしてもらうことを促します。.muraの協力を得て、サブレーベルという位置づけで、「MusicLaneFesレーベル(まだ仮称)」を設立します。NFTにするのは、既発表音源、未発表作品どちらでやるにしても、既存のサブスクなど他のサービスとバッティングせず、むしろ相乗効果が期待できるのが良いなと思っています。MLFとのコラボバージョンというスペシャル感を上手に打ち出してファンにとってのわかりやすい応援を乞い、フェスへの期待感を高めていくことを目指します。今回の試みが上手く行けば、フェスとアーティストのwin/winのコラボレーションの形になるかなと期待しています。
今年からアーティストエントリーはTuneCoreJapanからもできるようになります。アジアへのゲートウエイとしてエントリーをオススメします。
また、沖縄には成功した起業家や、ワーケーションしているプログラマーがたくさん住んでいるのを知っています。そういう人たちにも少しずつ参加してもらって、MLF版のインタラクティブ部門を築いていくことにも取り組みます。まずはハッカソンからかなと検討です。東京でしかやったことがないMusic Hack Dayをコザでやれたら盛り上がるだろうねって話しています。
アイデアある方、自薦他薦大歓迎です。
カンファレンスのプログラムディレクターとして
Asia Trans Music Meetingとして、2020年から沖縄で続いているカンファレンスを充実させ、東京から音楽業界関係者を招き、アジアの音楽関係者とのミートアップを図るのが一番の僕の役割です。
これまでなかったビジネスバッジを発行し、アジアのフェスティバルや音楽シーンの最新情報を共有し、希望に合わせて、Delegatesとのマッチアップを行なう予定です。
次回のDelegatesは絶賛ブッキン中ですが、常連組だけでも素晴らしいメンバーです。興味のある方は、こちらで2024のプロフィールをご覧ください
野田さんや僕などのオッサンたちが必死に頑張るだけでは、未来は描けません。沖縄市を拠点に、これからを担う次世代を育てていくのも大きなテーマです。まずは、脇田敬+(株)LABに協力してもらって、「音楽マーケティングブートキャンプin沖縄」を行って、音楽デジタルマーケターを育成します。既に第5期まで進んで、結果が出ている講座のノウハウをフェスに導入して、MusicLaneFesのマーケティングを行うが、後半の「実践編」になります。
実際にマーケティングスタッフなってくれる人は、無料で受講できるという太っ腹企画にしました。間もなく募集が始まりますので、peatixをチェックしてください。
ということで、本稿は「山口本気だってよ」という宣言のイベント予告投稿です。
まずは、あなたのカレンダーに、2025年1月17日〜19日沖縄ってスケジュールを書き込んで続報をお待ち下さい!年明けの寒い時期に沖縄で過ごすの良いですよ!
2025年1月に沖縄で会いましょう!!
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