大阪・関西万博2025はアルファ世代のために!
ネタ出しが得意なシナリオライターが書いても、こんなにトラブルは思いつけないくらい問題が噴出した上に、1年延期して行われた東京五輪は、多くの日本人にとって、あまり思い出したくない出来事になっている気がします。 切り替えの速さが長所でもある日本人としては、「さあ大阪万博!」という感じかなと思います。
前回(1970年)の国民的イベントとして盛り上がった大阪万博が辛うじて記憶にある世代としては「とはいえ、万博って、今、なんのためにやるんだっけ?」という感覚があるのも事実です。
そんな中で、ポジティブな気持ちになれる記事がありました。
パナソニックは関西を本拠地とした日本を代表する企業ですから、そりゃ、万博に力を入れるよなと思って読んでいたら、素敵なメッセージと思いました。まだ総論ではありますが、2010年代生まれのアルファ世代をターゲットにするという考え方には大賛成です。
関西渉外・万博担当参与の小川理子さんという方の、ビジュアルや語り口が日本の大企業っぽくないなと思ったら、漫画「島耕作シリーズ」の、初芝電器あらためTECOT初の女性社長、風花凛子のモデルになった方なんですね。ジャズピアニストとしてビクターからも作品をリリースしていて、まさに漫画みたいな話です。
けれど、話の内容はリアルです。
コロナ禍で明らかになったことの一つは、日本は「高齢者を守るために若者の可能性を減らす社会」になっていることだと僕は思っています。少子高齢化で、選挙権も高年齢に偏り、組織の意思決定を年長者が行うという社会では当然の流れなのですが、日本の未来の発展のためには大きなマイナスです。
もちろん、一部のヨーロッパの国のように「高齢者が少しくらい早く亡くなっても人口ピラミッドは大きく変わらないので、経済的なダメージは小さい」と、ドラスティックな施策をする国に住みたいとは思いませんが、中高生が部活動を制限されること、大学生が新入生歓迎会を開けないこと、に象徴される若者の新たな出逢いのセレンディピティ(予期せぬ幸運)や人間的成長のチャンスを奪うことに、もっと痛みを感じる意思決定であるべきだったと思います。
そうでなくても、日本は、高経済成長期の成功体験が忘れられずに、無駄な仕組みを引きずっています。印鑑証明書と捺印を基本とする個人や法人の認証システムを変えるのにどれだけの時間とコストを費やすのでしょうか?
自分が生まれ育ち、おそらく死んでいくだろう国に、絶望するだけでは能がありません。僕らの世代は、無駄になった仕組みをしっかり壊し、それだけだと障害物が転がっている状態になるので、しっかり片付けて「整地」して、次の世代に活躍の場をつくる責任があるはずです。
幸いなことに日本の多様な文化と歴史、日本人の創造力は、グローバルな視座から大きな価値があるものです。デジタルネイティブの世代、2010年代生まれのアルファ世代に、スペースさえ作れば、クリエイティブ×テクノロジーで活躍してくれることと信じでいます。というか日本の未来はそこにしか無いでしょう!?
僕が企画・プロデュースさせていただいた大阪音大ミュージックビジネス専攻は今年の4月に開講します。18歳を中心とした世代で音楽に思い入れを持つ若者たちが40人以上集まってくれています。場所も大阪で、万博が行われる2015年はちょうど一期生の卒業年になりますから、何かやれることがあるだろうと楽しみにしています。
今、僕たちがやれることは、「逃げ切り」しようとしている 50代60代を罵倒して現実に向き合わせること。不要になった仕組みを壊し、デジタルネイティブ世代が動ける場所を空けて「整地」することです。それは日本発のメタバースかもしれませんし、スマートコントラクトの普及かもしれません。邪魔物がどけば、必然的にできてくるものは、間違いなく、もうわかっていることです。僕も微力ながらがんばります。同世代の方は、それぞれの持場で戦いましょう。日本の未来のために。
モチベーションあがります(^_-)