起業家視点で語る音楽界で求められる人材。TuneCoreが切り拓いたデジタルとインディーがグローバルに実を結ぶためには?
エンタメ業界直結で人材育成を行うエンターテック・ユニバーシティ。開校プレイベント第3弾は、インディーズアーティストに活躍の場を提供し、日本のデジタル音楽市場の拡大に貢献してきているTuneCoreJapan代表の野田威一郎さんとの対談です。
香港からの帰国子女、慶応大学を留年しながらライブハウスでのアルバイト。ITスタートアップへの勤務と行った経験を活かして起業した彼は、WANOという開発会社を軌道に乗せた後に念願の音楽ビジネスに取り組み始めます。単身米国に渡って、注目を集め始めていたTuneCoreの創業者に談判し、日本で合弁会社TuneCoreJapanを始めます。僕はサービスローンチ前から相談され、応援してきました。
2013年刊「世界を変える起業家〜」でのインタビュー
世界を変える『80年代生まれの起業家〜起業という選択〜』でも起業家10人の一人として紹介しています。野田くんの「初志貫徹」がよくわかるインタビューです。noteに転載していますので、ご覧ください。
エンターテック・ユニバーシティ「ミュジックビジネス専攻1年制」では、わかりやすくアピールするために、大学生へのダブルスクールと第二新卒を対象に、「1年間で音楽業界に就職できます」と謳っています。業界の経営者や現場の声を聞いていて、彼らが求める人材を育てる方法もわかっているので、確実にやる自信はありますが、本来の趣旨である「日本の音楽界の未来を切り拓く人材」育てるためには「起業」というポイントは外せません。起業家精神は必須です。
起業家精神とテクノロジーへの知見は必須
音楽領域だと、起業には2つの方向性があります。一つはMusicTechというテクノロジーを生かした新サービスの領域。TuneCoreはこの領域です。上記のインタビュー集で紹介している、Audiostock西尾周一郎君や、nana文原明臣君も同様です。
ビジネス的にスタートアップというITスタートアップになるのですが、起業自体はもう一つ方向性があります。自らレーベルや事務所を始めるのも立派な起業です。僕自身、30年以上前になりますが、就職経験もなく音楽事務所を立ち上げて音楽プロデューサーになりました。
デジタル化の恩恵は大きく、以前に比べて資金がなくても、音楽ビジネスを始める環境は整っています。エンターテック・ユニバーシティはより深く学べる2年制や、通信制大学と提携して大卒資格と音楽ビジネス実践を両立させる4年制などの準備をしています。
最近、大学生向けの講演の機会では必ずいうことがあります。「在学中に一度は起業しよう!」です。「失敗したらどうなるんですか?」という問いかけに「就職面接でめちゃめちゃ有利になるよ」と答えています。少なくともエンタメビジネスにおいてはこれが正解です。
起業家精神とテクノロジーへの的確な知見、スキルはこれからのエンタメビジネスにおいてマストです。それらを実践的に学ぶ場が、既存の教育機関では提供できないことがわかったのが、エンターテック・ユニバーシティ設立の動機です。
「デジタルとグローバルの時代」の実践者
2011年設立以来のTuneCoreJapanの道のりは、日本の音楽市場のデジタル化を拡大の道のりです。2013年のインタビューでも語っているように、日本の音楽家の海外進出を応援するのが野田くんの起業の目的であり、悲願とも言ってもよいでしょう。
日本の音楽業界のデジタル化の遅延で苦労したものの、結果的に先端に存在している彼のこれまでとこれからを次世代に共有する場ですので、是非、参加してください!
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モチベーションあがります(^_-)