コーライティングの世界にようこそ
作曲は楽しいですか?
パソコンとDAWソフトが普及したことで、誰でも手軽に作曲を楽しめるようになりました。初音ミクなどのボーカロイドも広ま り、自分が歌えなくても、曲を完成に導くことが可能になっていま す。便利になったし、1人で何でもできる。だけどプラスばかりではありません。
音楽の歴史は、人類の歴史と同じくらいの長さがあります。その間、音楽はずっと、人と人とで作るものでした。DTMが広まって、 パソコンに向かって1人で完結できるようになったのはごく最近のことです。利便性が高まった反面、マイナスもあります。“作曲の 孤独化”です。すべての作業に自分の手を動かさなければいけない のはもちろん、クリエイティブの判断をすべて自分で下さなければ いけない。いつしか、自分のやっていることが見えなくなり、正しい方向に向かっているかも分からなくなる。出口の見えない迷路に 嵌ってしまう作曲家が増えているようです。
この本は、孤独化した“作曲”を、他人とのコミュニケーション でつくる共作=“コーライティング”へと解放するための、初のガイドブックです。
コーライティングは、孤独からの解放であると同時に、長所を活かし合って作るので、作品のクオリティが上がるというメリットもあります。また、深いコミュニケーションをとることで、1+1+1 が3ではなく、10にも100にもなるケミストリー(化学反応)が期 待できます。得意な分野を持ち寄ることで、音源制作の効率も向上します。
コーライティングを活用しよう
“コーライティング”という手法を、正しく用いれば、
・孤独から解放されて、作曲が楽しくなる
・自分の得意分野を活かせる
・ケミストリーで名曲のできる可能性が広がる
・効率よく、クオリティの高い音源がつくれる
と、良いことだらけです。
本書は書籍『プロ直伝! 職業作曲家への道』『DAWで曲を作る時にプロが実際に行なっていること』に続く、プロ作曲家志望者向けシリーズ第三作であると同時に、作曲を趣味として楽しみたい、アマチュア作曲家にとっても、新しい方法論を取得できる実践的な内容です。
また、欧米では、アーティストへの登竜門として、コーライティングでヒット曲を出して、チャンスをつかむというやり方も広まっています。コミュニケーション能力を高めつつ、良い作品をつくる 経験は、アーティスト志望者にとっても有益な方法なのです。
ぜひ、この本を片手に“コーライティング”に取り組んでみてください。
山口哲一
伊藤 涼
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2022年7月付PostScript
気づけば本書をリリースしてから7年以上経っています。当時は、一部の音楽出版社の国際部とその周辺の作曲家しか、コーライティングすら存在すら知りませんでした。僕たちは、オープンイノベーション的な手法で、コーライティングを日本に広めていきました。最近は、TV番組でも「コライト」という言葉を聞くようになり、アマチュアミュージシャンでもふつうに行わるようになっているようです。
ただ、日本ではまだ、その効用を十分に音楽家に活かしきれていなないので、もったいないなと思います。
改めて本書をnoteの本マガジンで紹介しながら、コーライティングの意義やより効果的な使い方などを補足していきますので、是非、お読みください!
クリエイターズキャンプ真鶴という試み
コーライティングをオープンにやる活動の一環として、神奈川県真鶴町に協力してもらい「クリエイターズキャンプ真鶴」を毎年行っていました。コロナ禍で中断していますが、刺激的な時間でした。神奈川テレビ制作のレポート映像がありますので、ご覧ください。
豪州でのコーライティングキャンプの参加者募集中
コーライティングの効用の一つは、海外市場へのアクセスポイントができることです。外国人作曲家とのコーライティングが最も効果的な方法です。
現在、経済産業の支援事業で9月に行うオーストラリア・ブリスベンでのキャンプへの参加希望者を募集中です。興味のある方はこちらからエントリーしてみてください!
https://www.vipo.or.jp/news/30691/
詳しい解説はこちらに書きました。
「山口ゼミ」秋期生募集中!プレイベントも!
プロ作曲家育成をテーマにしたセミナー「山口ゼミ」は2013年から始まり、日本で唯一、コーライティングのマインドセットとスキルが身に付くプログラムです。昨年末は、卒業生のチームによるコーライト作品Da-iCE「CITRUS」が、レコード大賞も受賞しました。受賞作家二人を招いてのトークイベントも行います。
秋期生を絶賛募集中です!