山葡萄と小茄子

植物を描く二人組です。好きな植物やアートの話を書いています。

山葡萄と小茄子

植物を描く二人組です。好きな植物やアートの話を書いています。

最近の記事

【水彩画】ローズヒップ

山葡萄さんの作品「ローズヒップ」をご紹介。 ローズヒップはバラの果実。花が咲いたあとに結実します。 今回の作品は、かわいいオレンジ色が気に入って描かれたそうです。 さりげない曲線がステキですよね~。 花より楽しいかも、と山葡萄さんが話していましたが、私も同感。 秋色の小さな実に癒されます。 (written by konasu)

    • 【水彩画】落ち葉の連作

      急に寒くなり、都内でも落ち葉が増えてきました。 私(小茄子)は葉っぱを描くのが大好きで、この時期になると、いつもステキな落ち葉がないか探しながら歩いています。 色合いや形、虫食い加減など、惹きつけられるモチーフにはなかなか出会えないもので… 今回の3枚は、身近な散歩コースや絵画教室に行く途中で見つけたお気に入りの落ち葉たち。 描きあがったときは、あまり見栄えがしませんでしたが、額装したらちょっといい雰囲気に。馬子にも衣装、地味絵にも額装って感じです。

      • 田中一村のクワズイモ

        東京都美術館で開かれている田中一村展に行きました。 モネ展のように入場規制はありませんでしたが、こちらも盛況。 時系列に作品が並び、作品点数もすごく多いです。 子供時代の作品から丁寧に見たので、最後の見どころ、奄美の作品群に達したころにはヘトヘトになってしまいました…。 奄美の作品だけ、もう一度見たい💦 好きな作品は、最後にあった《不喰芋と蘇鐡》。 一枚の絵の中に、クワズイモの花やつぼみ、実などが描かれています。 ソテツも含めて、構図も色彩も、全部かっこいい。 奄美の

        • もうひとつのモネ。しゃくやくの花園 @西美・常設展

          国立西洋美術館の企画展「モネ 睡蓮のとき」(記事はコチラ)を見たあと、常設展示室に行きました。 モネ展とは別世界のような静かな雰囲気で… 企画展のチケットで常設展も見られるのに、もったいないです。 常設展示室にも、モネ作品はあります! タイトルは、《しゃくやくの花園》。 明るい色彩のしゃくやくが咲き誇り、美しい作品です。 花の作品なのに、今回の企画展には入れてもらえなかったのですね。 本作品、来歴にも注目です。 モネの存命中に、コレクターの松方氏が購入した作品です。

          モネの枝垂れ柳

          国立西洋美術館で開かれている特別展「モネ 睡蓮のとき」に行きました。 気合いを入れて平日朝イチに出かけましたが、すでに行列。 入場規制するほど混雑していました💦 本展には、パリのマルモッタン・モネ美術館の所蔵作品およそ50点と国内の作品あわせて64点が集結。モネ100%の展覧会です。 「睡蓮のとき」というタイトルが示す通り、睡蓮作品が多く、またアイリスやキスゲ、藤、アガパンサスなど美しい花々の絵もありました。 一番目を引いたのは、チラシにも使われている《睡蓮》の作品。写

          モネの枝垂れ柳

          TAKADA KENZOの花

          もう終わってしまいましたが、東京オペラシティアートギャラリーで開かれていた展覧会「髙田賢三 夢をかける」がステキだったので、ご紹介します。 日本のデザイナー、髙田賢三さんは花柄が大好きだったそうで、花がデザインされたドレスがたくさんありました。 この愛らしいウエディングドレスは、高田さんの代表作のひとつ。ピンクの生地に20種以上の花柄リボンを縫い合わせて作られています。 花への愛を感じられる展覧会でした。 (Written by Konasu)

          【水彩画】おもちゃカボチャ

          ハロウィンの時期になると花屋やスーパーに並ぶおもちゃカボチャ。色も形もかわいくて、つい描きたくなってしまいます。 今回モデルにしたのは、黄色系のカボチャ。よく見ると細い縦線や小さな点々もあり、ヘタの部分もかわいかったので、この子を選びました。 最後は突起物の影を描いてできあがり♪ (Written by Konasu)

          【水彩画】おもちゃカボチャ

          【水彩画】ホトトギス

          ホトトギスの季節です。 山葡萄さんが描いたホトトギス作品の一部をご紹介。まずは、お花のアップから。 かわいいですね~。 小さな白い花に紫色の斑点がありますが、これが鳥のホトトギスの胸模様に似ているから、名がつけられたそうです。 山葡萄さんは、和のお花を描いてみたいと思ってモデルを探していたところ、ちょうどお花屋さんでホトトギスの鉢植えと出会い一目ぼれ💛そして描き始めたそうです。 ホトトギスという名前にも惹かれたという山葡萄さん。作品から、この植物への愛おしさが伝わって

          【水彩画】ホトトギス

          キンモクセイのおしべをiphone16proカメラで観察!

          手元が見えづらいお年頃になりました。植物観察をしても、おしべやめしべがよく見えないときがあります。 そこで活躍するのが、スマホカメラ。写真に撮って拡大すれば、小さなキンモクセイのおしべまでバッチリ見えます! キンモクセイを激写! 最近のスマホカメラは性能がグンとよくなり、キンモクセイの小花でさえ驚くほど鮮明に見えます。上の写真は、最新のiphone16proで撮影。かなり近くまで寄れました。 iphone16proトリプルカメラのスペック 現在使っているスマホカメラ

          キンモクセイのおしべをiphone16proカメラで観察!

          地獄花と曼殊沙華

          こんにちは。植物の絵を描く二人組、「山葡萄と小茄子」の小茄子です。 9月末、山葡萄さんからヒガンバナの写真が送られてきました。 緑の中で補色の赤が際立っていて美しいですね。 ヒガンバナには別名が数多くあり、「死人花」や「幽霊花」、「地獄花」などおどろおどろしい名前が多いようです。 京極夏彦ファンの山葡萄さんは、「狐花」という別名も教えてくれました。(『狐花 葉不見冥府路行』は、京極夏彦が歌舞伎舞台のために書き下ろした長編小説です) なぜ、ヒガンバナには暗い別名が多い

          地獄花と曼殊沙華

          ムラサキシキブとコムラサキ~藤式部はいつ紫式部に?

          大河ドラマにドはまりしている小茄子です。 「光る君へ」の物語は終盤に近づいていますが、依然として主人公まひろは「藤式部」と呼ばれています。いつ、「紫式部」になるのでしょう? ググってみたら、『源氏物語』の「紫の上」が人気となり、やがて藤式部は「紫式部」と呼ばれるようになった、と書いてありました。ドラマでは、いつまひろが「紫式部」になるのか、楽しみです。 さて、「光る君へ」の主人公と同じ名前をもつ植物、ムラサキシキブ。ちょうど果実が見ごろを迎える10月、植物観察のため新宿

          ムラサキシキブとコムラサキ~藤式部はいつ紫式部に?

          【台北・植物アートの旅④】トロピカルな植物と、植物学者たちの記録 @台北植物園・国立台湾博物館

          台北・植物アートの旅、最終日は台北植物園と国立台湾博物館に行きました。 まずは台北中心部にある植物園へ。背の高いヤシの木がたくさん生えています。さすが南国ですね。 こちらは、十二支の名がついた植物があるエリア。巳年にちなみ、「台湾蛇苺」などが植えられています。発想がユニークですね。 この植物園は100年以上の歴史があり、日本統治時代には植物の研究が行われていました。現在は、8ヘクタール以上の敷地に2,000種ほどの植物があるそうです。 こちらは、「植物名人園」のエリア

          【台北・植物アートの旅④】トロピカルな植物と、植物学者たちの記録 @台北植物園・国立台湾博物館

          【台北・植物アートの旅③】話題の「ゴッホ展」で花の絵を鑑賞! @富邦美術館

          植物アートの旅、二日目は台湾で話題の展覧会「ゴッホ:尋光之路(光を探す道のり)」に行きました。 本展では、オランダのクレラー・ミュラー美術館が所蔵する作品が紹介されています。 会場は、2024年5月に開館したばかりの富邦美術館です。この建物を設計したのは、著名な建築家、レンゾ‧ピアノ。パリのポンピドゥー・センターを設計した人です。日本では、銀座メゾンエルメスも手がけていますね。ポンピドゥーと比べると、シンプルスッキリな設計に見えます。 今回のゴッホ展は撮影OKでしたので

          【台北・植物アートの旅③】話題の「ゴッホ展」で花の絵を鑑賞! @富邦美術館

          【台北・植物アートの旅②】清の宮廷画家が描いた植物画にうっとり💛 @國立故宮博物院

          台北・植物アートの旅、初日の午後も引き続き國立故宮博物院で過ごしました。(午前編はコチラ) 今回の旅で私が楽しみにしていた展覧会は、國立故宮博物院で開催中の企画展「皇帝の『動く花園』―清代宮廷の花卉画」。 皇帝の好みに合わせ、清の宮廷画家たちが描いた色鮮やかな草花や野生植物の作品がたくさん展示されているのです! 中国の花鳥画というと、伊藤若冲(1716-1800)などに影響を与えた清代の画家、沈南蘋(1682-1760)のメリハリある絵をイメージしますが、今回見た作品は

          【台北・植物アートの旅②】清の宮廷画家が描いた植物画にうっとり💛 @國立故宮博物院

          【台北・植物アートの旅①】台湾の名宝「白菜」に感激! @國立故宮博物院

          この夏、台北で「植物アート」を見る旅をしてきました。 初日は、朝一番で世界四大ミュージアムのひとつ、國立故宮博物院へ。 中に入ると、すぐに館内スタッフが「白菜ハ302デス」と日本語で教えてくれました😊 白菜作品の正式名は、「翠玉白菜」。もとは紫禁城の永和宮に置かれていたもので、清代・光緒帝の妃の嫁入り道具だったといわれているそうです。 2014年に東京国立博物館で開かれた特別展「台北 國立故宮博物院―神品至宝―」でも、「白菜」を見ました。このときは3時間ほど並びました

          【台北・植物アートの旅①】台湾の名宝「白菜」に感激! @國立故宮博物院

          ナスの「白い毛」の名前は?

          こんにちは。植物の絵を描く二人組、「山葡萄と小茄子」の小茄子です。 noteのプロフ画像に使うため、ナスを描きました。 モデルは、高知県産ナス。ミニサイズです。 ボタニカルアートをベースに植物の絵を描いているので、サイズは原寸大。植物の特徴をしっかり観察して、できるだけ忠実に再現しています。なので、ナスのヘタについている白い毛も描きます。 ナスの毛は「星状毛」といい、一か所から放射状に出て星形になっています。この「星状毛」には植物を保護する役割があるそうです。 星状

          ナスの「白い毛」の名前は?