データでリミテを可視化しよう ~マジックミラー号がいく~
(本記事は全文無料で読めます)
はじめに
こんにちは!
いつもポジティブ、山辺カフカです!
今回も普段のリミテ環境予想・反省や大会振り返り記事ではなく、先日に引き続き17landsデータの新しい読み方を取り扱った記事になります。
先日の記事も好評だったので、調子に乗って書いております。
元々はもりゆきさんのこの記事に感化されたあたりから始めている、データMTGへの抵抗感を減らす取り組みです。
記事を読む前の抵抗感を減らすために、サムネイルも工夫しているつもりです。
できる限り 卑猥 平易に表現するよう気を付けますので、是非読んでいただければと思います!サムネイルはアレですが、 記事内容は至って真面目ですので安心してください。履いてますよ。
きっかけ
皆さんはバーチャートレースという言葉を聞いたことがありますでしょうか?
言葉としてはご存知でなくとも、以下のような動画は見られたことがあるかもしれません。
最近(と言ってもここ2,3年)くらいで流行っている、データの可視化手法の一つです。
同じような情報は通常の棒グラフや折れ線グラフでもある程度可視化できますが、この手法ですとより動的・ダイナミックに映るのでキャッチ―でウケています。
このキャッチ―さは興行的にも重要なものではありますが、どんなデータでもキャッチ―な訳ではなく、グラフに面白い動き・遊びがあって初めてそう映るのだと思います。
この面白い動き・遊びは今まで十分可視化できていなかったかもしれず、やってみて新しい気づきもあるのではないか?と思いました。
PDCA
ということで、筆者としては初めてバーチャートレースのようなものを作ってみることにします。
今回は比較的簡便にチャートを作成できるFlourishというサイトを活用しました。
筆者もまだ十分に使いこなせているとは全然言えませんが、最低限やりたいことができるくらいにはなりました。
チャート作成に関してはこれらの記事も参照しましたので、この場を借りて御礼申し上げます。
PLAN
まずは可視化したいデータがなければ始まりません。
最初に思いついたのが、エキスパンション別の環境速度の違いを可視化できないか?というものでした。
筆者は普段から各環境の速度を17landsのFormat Speedというデータから読み取り議論していますが、このデータをもっと横断的に分かりやすく示したいと感じました。
何より、2023年に新たに発売された全てのセットのドラフト環境がキルターン9.0以下の高速環境であったことは、このグラフで映えるのではないか?という期待もありました。
イメージとしては、横軸に発売年月、縦軸にキルターンを置き、年を経るごとにリミテッド環境が高速化していることを示す、というものです。
PLANはできたのでこれを可視化するステップに進みます。
DO
PLANに適したデータを集めることから始めます。
今回は上記のFormat Speedからプレミアドラフトイベントの開催期間が比較的長かった通常セット・リマスター・HBG・LTRを抜粋することにしました。
なお、キルターンの詳細データは読み取れず、有効数字:小数点2桁は目算としました…
これを纏めたデータをFlourishに突っ込むと、それだけでかなり綺麗なチャートが出来上がります!
やだ! 素敵じゃない!
上記はnote記事に埋め込むためにCanvaに転送したものですが、FlourishにてPublishしたものはこちらを参照。
後半になってズズズッと新しいセットが持ち上がってくるあたりはそれっぽくて6割ほど満足しました。
CHECK
一方で、Format Speedのバーチャートレースを作ってみて分かったことですが、このデータはあまりレースしている感がないのが面白くない点です。
筆者の目的は面白い動きから気づきを探ることでしたが、これでは気づきが増えなそうです。
そもそもFormat Speedのデータの特性上、時系列に応じて全ての項目が変動する訳ではなく、各セット発売後~次セット発売前しか基本的に各データが動きません。
バーチャートレースはその名の通り各項目が競い合う(レース)するデータの方が適しているということでしょう。
(そもそも今回は簡単のために2024/01時点のデータのみを参照しておりますが、正確にやってもここはあまり寄与しません。)
では、何か本質的にバーチャートレースに向いたデータを17landsで見られないでしょうか?
時々刻々と変わる17landsデータとして筆者が思いついたのは、以下の項目でした。
色の組み合わせ別 勝率推移
色の組み合わせ別 ゲーム数推移
カード別 デッキ採用枚数推移
カード別 指標推移
な ら 全 部 や っ て し ま え !
ACTION
ということで色々とグラフを作ってみました。
今回の元データはLCIプレミアドラフトに絞っております。
まずは色の組み合わせ別 勝率推移。
Flourishのリンクはこちら。
絶対数ではなく勝率の推移のため、バーチャートレースではなくラインチャートレースを採用しております。
首位を奪い合うアゾリウス(青学大) VS イゼット(駒澤大)のデッドヒート!
ボロス(創価大)との差を一気に抜き返したグルール(國學院大)!
そして7区区間賞のゴルガリ(中央大)!
何を言っているか分からない方は以下を参照…
最終形を見れば分かると言えばそうかもしれませんが、競り合いやごぼう抜きが映えるのは良い点ですね!
続いて、色の組み合わせ別 ゲーム数推移。
Flourishのリンクはこちら。
こちらはそこまで抜きつ抜かれつが多くなく、面白味に若干欠けます。
それでもグルールの追い上げやセレズニア・ディミーア・ゴルガリ再評価の流れは少し面白いと言えるでしょうか。
続いて、カード別 デッキ枚数推移。
Flourishのリンクはこちら
独走体制の《水巻きの偵察》!
指標を見られて一気に駆け上がる《鉱夫の導鳥》と《歯車式闘士》!
《死の重み》がログインしました!《死の重み》がログアウトしました!
17landsユーザーのデータなだけあって、これを見るといつ頃から皆が指標を見始めるかがなんとなく分かりますね。
最後にカード別 GIH WR推移
Flourishのリンクはこちら
なぜかCanvaの埋め込みが効かず、Canvaデザインのリンクはこちら。
1位集団に途中から追いつく《鉱夫の導鳥》!
4位集団に食い込む緑のトップコモン2枚!
シード権争いから落ちる赤のカード達!
実際の駅伝のように集団ができるのは面白いし考察し甲斐があるなと思いました。
1位集団はそのマナ域で最優先で出されることが多い
⇒ 引いたとき≒プレイしたときになり、しっかり良いデータが出る、
等の理由があるかもしれません。
これが本当にバーチャートレース・ラインチャートレースでなければ気づきなのかはさておき、筆者としては気づきのようなものが得られたので満足してみます。
おわりに
ここまで読んでくださった方、誠にありがとうございます。
冒頭にも書きましたが、普段は事前環境予想や競技MtGでの振り返りをnote記事にしてますので、また読みに来ていただければ幸いです。
また、私のDiscordサーバも開設したので、こちらにもお気軽にご入室ください!
リミテに関する質問や議論、中には指導してくれる方もいらっしゃいます!
それでは!また次回記事か配信でお会いしましょう!
バイバイ、さよなら、再見✨
おまけ
以下は記事で紹介した5つのグラフの元データ(Excel)です。
下記のポストをリポストいただくか、投げ銭感覚でご購入いただければ見られるようにしております!
よろしければこちらを参考に、是非皆さんもFlourishで色々なデータを可視化してみたらいかがでしょうか?
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