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冬も夕暮れ
冬の夕方は日が沈むのが早く、儚く、綺麗です。色素が抜け(人から見たら)枯れた草を赤く染め上げます。他の時期に比べれば、スッと沈んで暗くなり、冷えてくる。当たり前に受け止めるけれど、愛おしい景色。
隣町の阿蘇ではこのような草原が視界いっぱいに広がっています。二千年も前から野焼きしてきた人が創り出した自然。そこから生まれる草原が、阿蘇の地形も相まって、大量の地下水を蓄えてくれます。近年では草原の維持をする牛飼いさんや農家さん、地元の方々が減っていて、草原も減っています。
ここ数年の雨の降り方は、降水量こそ例年通りだったりします。ですがほどほどに降るというよりは、降らない時は全く降らず、降る時は豪雨で表面を貴重な雨水が流れていっているように感じています。
熊本に建設される大規模な半導体工場も、多くの雇用を生み、経済を活発化させる重要な役割がありますが、同時に大量の水を使うとのこと。試算では地下水や菊池市の竜門ダムの水を使うことで足りるようですが、今現在の竜門ダムの貯水率も三割ほど。
水を使うのであれば、水質保全はもちろんのこと、大元の水を蓄える為の野焼きや水田維持にも事業の一環として一緒に取り組んでいただきたい。
春が来ると、野焼きの灰が菊池にもふわふわと飛んできます。私にとっての春の訪れは、野焼きの灰と共に。