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【看護師シリーズ】患者さんに教えられたこと

看護師となって2年目になったとき
「今日の担当の○○です」
と挨拶すると、その患者さんは
「あら・・・△〇さんじゃないの・・・」
と残念そうに言われました。

△〇さんは私の同期です。
私じゃダメなのかな・・・と悲しくなりましたが
よく考えると、私だったことにがっかりしたわけではなく
△〇さんじゃないことにがっかりしたのです
(なんと前向きな私(^ω^))

「△〇さんになにか伝えたいことがあるんですか?」
と聞くと
「そうじゃないのよ。△〇さんだと安心できるから」
なぬ。

私も患者さんに安心してもらいたい!

「なにが私と違うんですか?」
とド直球で聞く私(若いねえ)

「△〇さんはね、『ちょっと待っててください』って言わないのよ」
ん? どういうこと?
「かならず『〇分待っててください』っていってくれるの
ちょっと、って言われてもどれくらいかわからないと不安でしょ
彼女はその時間を過ぎても忙しい時、かならず「あと〇分かかってもいいですか」って言いに来てくれるのよ
待ってるしかない身としては、安心できるのよね」

なるほど。
たしかに私は「ちょっとお待ちくださいね」とよく言っていた。
それは本当に「ちょっと」のつもりなのだ
「ちょっと」あの患者さんの用事を済ませたら。
でも、それが終わるとナースコールで呼ばれて、
検査出しに呼ばれて、そんなこんなしてたら他の患者さんの緊急案件・・
そんなこともないとは言えない

そうですね! たしかに私は△△さん(患者さんのこと)の気持ちになっていませんでした。教えてくれてありがとうございます。
私も△〇さんのように〇分とお伝えするようにします!

だから、安心してください

だから安心してください、とはその時はさすがに言えませんでした。

そして、その後も実行するのはなかなか難しかったです。
〇分後、といったものの、その時間に戻っていけるくらいなら
その人のところで用事を済ませられる
戻る時間がもったいないのだ

でも、それが患者さんにとっては安心するんだ

私は懸命にやろうと努力しました。
次第にできるようになってきました。
それは、自分の時間感覚や自分が業務にどれくらいの時間を要するのか把握できるようになったこともあります。
常に時間を意識することで、対応できるようになったのでしょう。

私はそうなって初めて△〇さんに声をかけました
患者さんに△〇さんじゃないってがっかりされたこと
なんでか聞いたら、△〇さんがとても良い行動をしていたこと
自分もすぐにできると思ったけど、難しかったこと

△〇さんは、少し頬を赤らめ
「え、そうなの、嬉しい。でも○○ちゃんのほうがいい看護師さんだよ」
と、私の行動で尊敬しているところ、といくつか挙げて褒めてくれました。

人格者だ~ わかってたけども。

そんな同期と一緒に働けたことも財産ですが
あの時、面倒くさがらず、ちゃんと私に教えてくれた患者さんに感謝をしています。

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