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空間
はると
piano / Eriko Uegaki
painting / Yuki Yamada
drink, cake / Yuki Tsushima
2023.3.21 春分の日
素晴らしい時間を過ごすことができました○
一週間たった今でも余韻の中をゆらゆらと漂いながら
外の世界では次々と木々が芽吹き
ピュンピュンと立ち上がる新芽の勢い、
風が吹くたび散っていく山桜に
どこかそわそわしながら
日々がすごい速さで流れていきます○
今回の演奏会のために大模様替えをしました○
その間に話しかけてきたアトリエのものたち○
今回はそんな空間のお話○
![](https://assets.st-note.com/img/1680156244084-jr8z4xcBFo.jpg?width=1200)
大模様替え。
まず、ピアノが奥の壁から海側の柱の前へ。アトリエの一角(画材が入った棚やらお氣に入りのものたちやら一式)を海側の角に。それに合わせてライトの位置も付け替えたし、新しく棚も設置したり、現状復帰可能な範囲でプチリノベーションした。
そうするとお氣に入りのものたちも
「移動したいよ〜」と声を上げるものたちがいて、海で拾い集めた貝殻や(タカラガイはピアノの上が定位置になっている)、ハワイの蚤の市で出会った魚の置物、友人からもらった古い新聞の切り抜き写真、今回打ち合わせしながら作った蜜蝋キャンドルなどなど…みんな新しい居場所を求めて移動した。
驚いたのはしばらくアトリエの一番隅が定位置になっていた10年ほど前に波照間でいただいた手作りのモビール。このモビールは風がなくてもふと揺らいだりして目には見えない氣配をいつも拾っているようで、静かな場所がいいかと思っていたのに。ピアノの上という大注目を浴びる位置へと移動した。そんなまぶしい場所に行くと言うの!?という感じ。
今うちにあるものは大抵自分で作ったものや、人からいただいたものたち、旅先で出会って迎えたものたち、腐れ縁のようにいつの間にか側にいて直しながら使っているものたち。意識的にセレクトしたものはそんなに多くない。
ここに集まってきたものたち。
象徴的なのはやっぱりピアノで、長く大切に使われていたものをある日ご縁で譲り受けた。
出会いはあるパン屋さんで友人とお茶をしていたときのこと。そのお店に置いてあるピアノが素敵でしげしげと眺めていたら
「ゆうきくんってピアノ弾くんだっけ?友達がピアノを手放すから貰い手を探しているそうだけど?」とその友人○
よくよく聞くとそのお店にあったピアノに似たまさにイメージしていたピアノで、
「是非お願いします。」とご縁をつないでもらった。
ピアノがうちにやってくることになってよくよく話を聞くと、なんとその持ち主はご近所で友人も何人もつながっていた。今の家にピアノを置くスペースがないため妹家族のもとに置いてもらっていたそうだが、妹家族の引っ越しとともにいよいよ断腸の思いで手放すことにしたそうだ。
そのピアノがうちにやってきてご近所同士になったので、弾きにきてもらったりセッションしたり、新しいピアノとの関係性を大層喜んでもらえた。
ここにやってきた経緯を聞けば聞くほど、このピアノは魂を持ってるな。ここに来てくれたな。と思う。もちろんピアノだけでなく他のものたちも。今はこの家に、僕の手元にあるけど、もし引っ越すことや手放すことがあったら、次はどこへ渡っていくのだろう。
僕のものではあるけど、僕のものではない。
という氣持ちがいつもどこかにある。
人と同じように、今やってきてくれてここにいる。魂が合わさっている。
そんなものたちや人たちで溢れているから、僕は安心できるし、安心できる空間だと言ってもらえることも多い。
打ち上げのポットラックパーティーで持ち寄られたものも、おひつに入ったご飯から、パンから、手作りの一品からお氣に入りのお店で買った一品、友人が作ったワインから実家が酒屋の焼酎まで、雑多だけど全て顔が見えて美しい。弾き語りを始める人、朗読を始める人。
チグハグなようでいてまとまりがある。
これ以上ない豊かさだなぁと思ったりする。
許容と肯定○
ずれや違い、失敗と思えることをどう許容して肯定するか。まるっと包み込んでより美しくできるか。
空間と、まさに絵も。
失敗に見えた色が、また次の色を呼んでくれる。
みんな出番を待っている。
失敗はない。
![](https://assets.st-note.com/img/1680141582861-TZYRQDnaSs.jpg?width=1200)
/ Live painting 4h
今回出演の泥たち
高江泥岩
波照間の古層泥
峯山泥岩