2軍でプレーした話
2024.9.22 日曜日
この週は、土曜日に
Aチームの試合があり、ベンチで
出場時間が0分だった。
帰っていると、監督からボイスメッセージが届き
「明日、Bチームの試合に行ってくれ。
90分の体力は必要だし、コンディションを上げるため。」
というような内容だった。
正直、聞いた瞬間最悪だった。
せっかくの、久しぶりの1日OFFで
午前にトレーニングしたり、やるべきことを終わらせたり
自分の時間を有意義に使いたかったからだ。
しかも、Bチームでプレーするなんて
嫌だった。
覚悟を持ってドイツへ来て
5部のチームへ入ったのに
蓋を開けたらBチーム。
かっこ悪すぎるだろ。
でも、ドイツへ来て
90分フルで出たことはなかったし
Bチームでプレーしたことが
絶対に、良い経験になる。っていう
考えも、スって出てきた。
前者みたいな
他人の見られ方を気にするより
後者の考えの方が
かっこよいと思ったし
自分が全部分かってればいいや。って
思ったから
「わかった。」
と返事をした。
自分のチームのBチームは8部。
ドイツへ来て8部の試合を見に行ったことがあり
正直、自分にとって
無縁の存在だと思っていた。
自分が見た8部の試合でも
太っている人がいたり
ゲーム展開が遅く、
ファールで試合が止まる時間が多くて
びっくりしたほどだった。
自分にとって、8部を経験したことが
いつか大事になる。って思ったし
将来、自分がプロになった時に
8部でプレーしたことを知れば
周りの人は、
その時、上手くいっていない人も希望を持てたり
より自分の人生に深みが出ると思った。
絶対、結果出して
3点は取って
監督を黙らせてやろう。と思ったし
暴れてやろう。って思った。
そして迎えた当日。
初めて会う監督、コーチ。
選手と挨拶して
戦術やフォーメーションを聞き
自分は、ボランチだった。
本職は、サイドハーフで攻撃がメインだけど
たくさんボールを触れる
ボランチは好きだし
新鮮でとても楽しみだった。
そして、試合が始まる。
体が思うように動かない。
簡単なトラップミスをしたり、
パスミスをしたり。
パスも、欲しいタイミングで来なかったり
パスコースもなかったり
最悪な始まりだった。
試合もめっちゃ荒れて
両チームトータルで10枚は
イエローカードが出て、
自分のチームは2人、レッドカードで退場。
ボール関係なく、足を削りに来る相手。
マークで、少し相手の体に手が触れただけで
腕を本気で殴られる。
主審には見えていない。
副審は、そもそもいない。
結局試合は、0-6で大敗。
最悪の中の最悪だった。
でも、意外と前向きな考えも出てきて
8部を経験できて良かった。って思えた。
こんなに荒くて、激しくて
The海外を経験した気がした。
今週、絶対練習から暴れてやる。そう思った。
2024.9.29 日曜日
この週も、金曜日にAチームの試合があり
ベンチで出場時間が0分だったから
先週と同じように監督に
「日曜日Bチームの試合へ行ってくれ。」
と言われた。
なんとなく予想はしていたし
先週にチームの雰囲気と
8部がどんな感じか。が分かっている。
前回、個人としてもチームとしても
最悪な結果だったから
リベンジができる機会があって
とても楽しみだった。
結果は、4-0の勝ち。
自分は、ボランチで出て
前回より、プレーは安定していたし
良いパスだったり、ドリブルだったり
悪くはなかったと思う。
点も取ることができた。
周りの人は
8部で当たり前でしょ。って
思うかもしれないけど
8部の難しさを自分は知っているし
Bチームかもしれないけど
自分が必要とされているチームでプレー出来て
楽しかった。
コーチは、ハグしてくれて
良かったな!!おめでとう!
ナイスゴール!!
って言ってくれた。
戦術も、自分のために
英語で1つ1つ説明してくれて
今も会うたびに、笑顔で調子どうだ!って
気にかけてくれる。
学び
周りからしたら8部。
レベル低いだろ。って。
当たり前だろ。って思うだろう。
でも、俺は最高の経験ができた。
全部、分かってる。
自分が分かってればいい。
自分のことを
気にかけてくれて必要としてくれる環境で
プレーする大事さに改めて気づいた。
今の俺は
全ての人を認めさせて
どこのチームでも評価されるような選手じゃない。
本当にうまい選手は
いつでも最高のプレーして、点とって
周りを魅了する。
その理想は
捨ててはいけないし、持っていないといけないと思う。
でも、こうやって
今回は、8部だったかもしれないけど
自分を評価してくれる監督。チームがある。
置かれた場所で咲くのはもちろん大事だ。
まずは、その環境で自分のベストを尽くす。
でも、自分が最高に咲ける場所もある。
探すのに、もしかしたら
時間がかかるかもしれないけど必ずある。
必ず、将来プロのなって
日本代表になって
自分の苦しかった過去を
笑い話に変えれるように。
あの時があって今がある。って言えるように。
ちゃんと全部背負って生きていこう。
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