普通のママ(40代)が【前十字靭帯損傷】した話<4> 術前検査「先生、バスケがしたいです。」
手術を決断したあとはWクリニックから紹介され、大学病院の整形外科を受診しました。Wクリニックで撮ったMRI画像を診てもらい、また実際に膝を触り、【前十字靭帯損傷】は間違いない、また左膝外側の半月板もヒビが入っていること、膝の骨の内部が出血していること(骨折はしていないけれど、そのくらいの激しい衝撃だったということ)も言われました。
将来的なリスク 変形性膝関節症
このまま放置しても時間がたつと変形性膝関節症になり、人工関節を入れるリスクが高いことと、本人の希望があれば手術適用だと言われました。40代前半は若くはないですが、いつか手術をしなければならないのなら、今が一番若いことには変わりがないと、思いました。
手術はもちろん、リハビリが大事
執刀医の教授は、膝関節のエキスパートで、以前の病院ではプロスポーツチームのチームドクターもやっていたことがあるような人でした。大御所という雰囲気もありましたが、人柄は面白く、歯に衣着せぬ物言いは、逆に何も心配することはない、大丈夫だという気持ちにさせてくれました。
「気をつけること?無い無い。好きに過ごして。転ぶの自己責任で」御意。
「手術はするけど、そのあとリハビリするのは自分だから、
高校生ならすぐ治るけど、あなた41歳?もう若くないからねぇ」御意。
「電動自転車で転んだ?高校生なら電動乗らずに自分の足で自転車漕いでるから、この時点で脚は衰えてるってことだよね」御意。
「(手術2週間前に術前検査の予約を取り)この時に手術説明するけど、説明面倒くさいから、ネットで調べて勉強してきてね〜」御意。
ネットを検索するのは今時当然で、手術説明を受けた時に「ネットで見たんですけど、、」と聞く患者は多いでしょう。それにイラッとする医師もいるかもしれないですが、教授の軽口は、そういう発言もウェルカムよ〜と言われている感じがしてよかったです。
「先生、バスケがしたいです」
手術2週間ほど前に「術前検査」へ。
「術前検査」では、尿検査、血液検査、心電図、麻酔医の診察、麻酔に関して歯科のチェック(全身麻酔時に口の中に器具を入れるので、ぐらぐらしている歯がないかチェック)、そしてその後、教授からの手術説明がありました。この時は、夫も同席していました。
診察室に入ると、教授の横にもう1名男性医師(私と同年代か少し若いくらい?)、さらに5〜6名の若い学生が同席していました。大学病院なので、こういった診察見学はつきものですね。
言われた通りウェブで手術について勉強していましたし、説明を受けてわからないことも特にありませんでした。「若くないからリハビリがんばってね」とまた言われ笑、「はーい、がんばりまーす」とこちらも軽く話していました。雑談のなかで「またバスケできるかな、学生時代はバスケずっとやってたんで」と言ったら、男性医師の手がカタカタと動き電子カルテに「バスケがしたい」と入力するのが見えました。ここからはリアルトークでお届けします。
私「あ、いや!そんなカルテに書いていただかなくても!」笑
教授「『安西先生、バスケがしたいです・・・!』って、ねぇ」
私「あはは!スラムダンクみたいなことになってる!あの名シーンほど強い思いでないんですけど」
教授「こういうの大事よ、ちゃんと書いておかなきゃ、ねえ?」
学生達「・・・・」
教授「え?!君たち、これ知らないのか!あの名シーン、知ってたほうがいいぞ〜」
爆笑する私たち夫婦と教授、そして男性医師。困惑する学生の図。
こうして私は、三井寿よろしく「先生、バスケがしたいです」と言った40代としてカルテに残されたわけです。笑
そうかぁ、今の子たち「SLAM DANK」知らないのかぁ。
スポーツ外科医を目指すなら必読ですよね、教授!
ということで、いよいよ手術が近づいてきました。
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