静岡市は、女性のとって魅力がない街ってことですね。
1月27日の朝日新聞デジタルに、「指定市最少人口の静岡市 人口減の要因は高い女性減少率と低い婚姻率」という記事が出ています。
全国の政令指定市で最も人口が少なく、人口の減少率も高くなっている静岡市が、2015年には約70万5,000人だったのが、昨年12月末には67万8,000人を割り込み、人口減少率は指定市で2番目に高くなっている背景を探った結果、他の指定市に比べて女性人口の減少率の高さと婚姻率の低さが浮かび上がったということです。
「人口減少対策プロジェクトチーム」がまとめた中間報告によると、静岡市内の15~49歳の女性人口は、2000年の約16万5700人から20年には約12万7900人に減り、00年を「100」とした場合、20年は「77.2」まで落ち込んでいて、この落ち込みは、20指定市に東京23区を加えた21大都市で比較すると、05年に100万人を割り込んだ北九州市の「73.4に」次いで低く、20年の総人口に占める15~49歳の女性人口の比率も、静岡市は18.4%と北九州市の18.0%に次ぐ低さになっていたということなのですが、つまり、静岡市は女性のとって魅力がない街であるということでしょうか。
「同チームでは静岡市から若い女性が流出する原因について、若者の住みにくさや働きたい仕事がないことなど背景を探る必要性を指摘し」、「今後、市内に戻らない理由や定住しない理由などのアンケートを検討している」とのことですが、この問題はもう一つの婚姻率が低さとの関係はあるのではないでしょうか。
「人口減少対策プロジェクトチーム」は、婚姻率が低い背景を「「若者が結婚や子育てを思い描けない」「賃金の引き上げや雇用の安定化」「働き方の柔軟化」などを議論の主なポイントとして挙げ」ていますが、若い女性が流出する原因も、これらと重ねっていると思います。
つまり静岡市は、若い女性にとって市内に定住していても、賃金の引き上げが期待できず、雇用が安定せず、柔軟な働き方ができないから、結婚や子育てを思い描けないので、市外に出てしまったり、市内に残っていても結婚しないまたはできないということなのではないかと思います。
また、静岡市は新幹線ひかりで東京や名古屋まで約1時間という距離で、東名や新東名もあることで、首都圏や名古屋圏に出ていきやすい場所であることから、将来を期待できそうもない静岡市に定住するという選択肢が弱いだろうと思います。
これらの状況をふまえると、的確な人口減少対策が必要なことは事実なのですが、かなり難しいと思われます。