KZロングインタビューpart3 〜横浜に向かうKZ・ONGRについて〜
あの時のガガとドイケンとコーラには感謝してる。
・ここからはソロ作の話をしていこうと思うんですけど、1st「PULP」以前の作品ってどういうものがあるんですか?
「フリーのEPが一枚ある。横浜行って半年ぐらいの時に出したんかな、大阪を離れる事を歌った曲とかが入ってる。あとはKZ and doikenの作品も『PULP』の前かな。」
・横浜にはどうして行かれたんですか?
「1つは、余りにも幸せすぎて。今でもたまにあるんやけど、成功が沢山巡ってくると手放したくなる時がある。怖いんかな、自分では何でか分からんけど。さっきも言ったけど梅田が幸せすぎて最高やんって思ってたけど、ここおって自分は1人で音楽できんのかなみたいな所があって。
じゃあちょっくら梅田を離れるかってなって、大阪以外を知らんのは自分の人生として勿体ないなってのもあったりで、たまたま仕事の関係もあって横浜に行ったかな。」
・それが何年ぐらいの話ですか?
「俺が25歳ぐらいやから、2012〜13年ぐらいかな。RがUMB大阪代表で連覇とかし出して、俺らはMCバトラーとして台頭してた時期で、12年の年末に『See Ya At The Footbridge』が出るんやけどその制作合宿の終わりに大阪出たから、2012年の夏やね。…めっちゃ泣いたわ(笑)。DFBRの前で。ドイケンも泣いてたかな。
最後の合宿やって、お盆の終わりに横浜に行くんやけど、その前の晩に珍しくRと2人で酒飲んでて今目合わせたら泣くわって言いながら違う方向いてしゃべってたな(笑)。1stに入ってるマイクリレーでRが「めったにしないぜこんな話〜」って言ってるんやけど、あれも俺のことで。」
・横浜に移ってからの音楽生活はどんな感じでしたか?
「制作に打ち込んでたかな。遊ぶ相手もおらんかったから、なんかあったらビート作って歌詞書いてってずっとしてたかな。ライブはあんまり出来てなかったかな。」
・KZさんが横浜に移ってからの梅田サイファーの活動は?
「俺がスピーカー渡して、ガガとドイケンが週1でサイファーやってくれてたよ。ただ古武道(KBD)さんに聞いたら、当時はゆっくり飽和状態に向かってたみたい。」
・ただ、そこで絶えてないから今があるんですもんね。
「せやね。あの時のガガとドイケンとコーラには感謝してる。俺も金貰って仕事としてやってたわけじゃないから、いつ辞めても良いんやろうけど結構重荷を渡してた部分もあるやろうし。」
・その横浜時代にtellaさん等と作品を出してますよね?
「そう。tellaが2駅ぐらい先の所に越してきて、スタジオこさえてtellaと2人で遊ぶようになってEP出して4曲追加してアルバム出してちょっとライブしたりとか。それこそ『PULP』の中に入ってる"job"って曲とかはtellaと作ったEPの中に元々入ってた曲やったり。制作はずっとやってたかな。
あとDutch Babyって謎のプロジェクトやったりとか。」
・確か僕の梅田で最初に買った盤がdutch babyでした(笑)。ジャケ買いした気がします。買ったらメンバーがなかなか特殊やったん覚えてます。
「運良いんか悪いんか分からんな(笑)。確かにジャケットがポップやったもんな。あの時はDIYを覚え出した頃やって、MVも自分で作り出してカメラも買ったり。横浜行って良かったのは何でも自分でする様なったことやな。
dio jさんと離れて、トラックメイクも自分で一から作り始めて、音楽的素養が0やったから全く無知やって悩んだけど、なんとかなったな。」
・それがあったからONGRの活動に繋がっていくんですね。4thでもトラック、MV共に自分で手掛けられて。
僕はONGRの活動に、リスナーとKZさんを2人だけの空間にさせてくれる部分があると思ってて。KZさんの言葉が、自分の真正面で言われてる様に感じれるトラックや映像だと感じてます。ONGRの活動に関しては、こだわりはあるんですか?
「ありがとう。ただ、ロジック的なこだわりはトラックと映像にはあんま無くて。自分が良いと感じる部分で作ってるのが大きいかな。トラックに関しては、流行とか決まった手法に極力流されないようにはしてる。自分の好きな所をサンプリングしようと思うし、次にこの流れが来るからとかは特に考えずに自分の良いものを作ろうと思ってる。」
・ど素人ながらにサンプリング感の強いトラックやなって思ってます。そこにもKZさんの肌感とか手触り感がこもってるというか。
「そんな所から取ったらあかんで、みたいな所からも取るから(笑)。そこは自分の中で一個正義というか。
映像に関してはまだ勉強中で、もっと上手くなりたいしならなあかんなって思うかな。」
<<< part 4へ続く>>>
出演 KZ (interviewer: yamakawa kyotaro)
企画・構成・文 yamakawa kyotaro
撮影協力 KZ
映像編集 橋本翔之
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