ビートルズ曲解説 A day in the life
ビートルズに出会って40年。
集大成として1曲づつ曲解説を書いています。
今回は高校の時の同級生、水野君のリクエストに応えます。
初めてオーケストラを起用したロックの金字塔(LP帯のキャッチフレーズ)「サージェント・ペパーズ」のラストを飾るジョンとポールの力作。
「ロック+オーケストラ」当時は斬新だったに違いない。
プログレッシブロック(進化したロック)の先駆け。
ジョンは自身のパートの歌詞について、「新聞で、あるニュースが目に止まった(I read the news today,)そしてバディ・ホリーの口癖(oh boy)を組み合わせた。」と語っていた。
一方、ポールは自身のパートの歌詞について「朝起きて遅刻しながらバスに乗るという日常を書いた」と語っていた。また、ポールはバスに乗るのが好きだったとも語っている。
ソロになっても地下鉄の中でPVを撮影したり、最近も地下鉄の中で目撃されたりしている。
この頃、「ストロベリー・フィールズ・フォーエヴァー」、「ペニー・レイン」に見られるよう、両者はリバプールでの少年時代を唄っている。ビートルズで大きな成功を収め、少年時代を懐かしく思ったのだろうか。
40人編成のオーケストラを使っているが、通常オーケストラ奏者は指揮者に従い、画一的な演奏をする。だが、ポールは「それは僕が一番してほしくない演奏だ」と彼らに強調して伝えた。隣の奏者の音に耳を傾けることなく、低音から高音にそれぞれ演奏してほしいと要求した。そのリクエストに対し由緒あるオーケストラ側は反発したが、結果的に歴史的な演奏となった。
ポールは不機嫌なオーケストラ奏者に仮装用のコスチュームの小物を配った。その結果、ムードが和らいだそうだ。これもビートルマジックだな。
曲終わりの「ジャーン」のピアノ音は印象的で、時折ビートルズのドキュメント映像等で使用される。ジョン、リンゴ、そしてロードマネージャーのマルの3人は、3台のピアノで同時にEのメジャー・コードを叩いた。ぴったり同じタイミングで鍵盤を叩くのは意外と難しく、成功したのは9テイク目だったそうだ。
きっとマルがタイミングを外したんだろうな。「マックスウエルズ・シルバーハンマー」の時も金槌で金床を叩くタイミングが微妙にずれていた。
しかし、何故マルにピアノを弾かせたのだろう?
コアなファンには有名だが「アー問題」がある。ポールのパート終わりの「アー」という歌声はジョン、ポールどちらだろう?という問題である。
今のところ、「アー」はジョン説が有力らしい。
しかし、私はポールではないかと思う。
ポールはデュエット時に相手に合わせて声色を変える。ジョンがボーカルの時にはジョンっぽく、ジョージの時はジョージっぽく。ポールは器用なのだ。果たしてどちらなのか?ポール本人に聞いてみたい。
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