トリガー条項凍結解除の雑論
国民民主党は、自民党・公明党と再度「トリガー条項凍結解除」のための三党協議に入った。
2022年度の「トリガー条項凍結解除」のための三党協議では、凍結解除を勝ち取れなかった。しかしトリガー条項という存在を世に知らしめて、国民民主党としても名前を売ったいい機会にもなった。
今回の2回目の三党協議、国民民主党はトリガーを勝ち取れるのか?
岸田政権の支持率が下がり求心力が下がっているので、難しいという意見もあるのだが、私は下がったからこそ実現の可能性が上がっているのではないかと思っている。
自民党側の「茂木幹事長(茂木派)」「萩生田政調会長(安倍派)」は岸田後の総裁候補として名前が上がる2人である。「増税メガネ」と揶揄される岸田総理と同一視されたくないはずである。
であれば、「減税」という色を出す必要がある。故に、「トリガー条項凍結解除」を党の決定とするインセンティブが働くと思っている。
また、岸田総理自身も、増税メガネというイメージ払しょくのためにも、減税が分かり易い「トリガー条項凍結解除」を決断するメリットはある。
つまり、「トリガー条項凍結解除」を行える環境は自民党内では前回よりも整っているのだ。
トリガー条項凍結解除の敵は「鈴木財務大臣」「宮澤税調会長」であろう。
この2人を中心とした「反減税派」を如何にして自民党の中で孤立させられるか?だと思っている。
自民党全体を批判しても意味が無いと考えるのは、自民党内にも「トリガー条項凍結解除」に賛同する人がいるということである。
彼らが自民党内の権力闘争に勝てる環境を整えなければならない。
宮澤税調会長には「所得税減税を1年限定」と発言をしたせいで、支持率が下がった。岸田内閣の最大の敵が宮澤税調会長であると喧伝して、岸田さんと宮澤さんの間に楔を打つこと。
鈴木財務大臣に対しても、現在行っている補助金政策に無駄が多いということを指摘して、トリガーが出来ない言い訳を徹底的につぶして、閣内の高市大臣や西村大臣は、そういう無駄が多いのは分かっているでしょ?岸田総理も分かってますよね?とここでも分断を図る。
とにかく、徹底して分断をしていく必要がある。
で、ここからがウチの党の問題に戻るのだが、トリガー条項凍結解除を勝ち取れたとして、その後が大変なことになる。
本予算に賛同しなければならなくなるわけだからだ。
ウチの党の規模からして、トリガー条項凍結解除のための法案の共同提出と賛成しただけでは、自民党としても飲まないだろう。
捧物として「(トリガー条項凍結解除の予算も含んだ)本予算」への賛成を求めるだろう。
そうなった時、国民民主党は分裂の危機に瀕する。
前原代表代行は「野党として本予算賛成」に賛同することに対して否定的な方である。本予算は「国の意志」であり、政策の全ては予算を元に行われる。つまり「本予算賛成」は自公政権を容認したことになるということである。
非自民を信条とし、筋目を大切にされる前原さんにとっては承服しかねることであるのだと思う。
また、若手議員で非自民の統一候補として比例復活当選した議員は、22年度の本予算案賛成した際には地元の「非自民の支持者」からの批判に晒されたということもあったようだ。
国民民主党の党首選挙の論点の1つにもなったことでもあるぐらいの爆弾であるのだ。
前原代表代行は、
「トリガーも取れてないですよね。取れてないのに賛成をするということはいかがなものか。このままだったら(政権与党に)すり寄ったとしか見られません」
と2022年度の本予算賛成については「トリガー」を取れていないことを問題にしている。つまりトリガーを勝ち取った上で、予算案賛成の議決には賛同できない議員に対しては上手く逃げ道さえ作れれば、ギリギリ分裂回避は避けられるのではないかと思っている。
病気になってもらうか、前日に飲み過ぎていただくかは分からないが、その辺り上手く調整し逃げ場を与えてあげてほしい。
自民党からトリガーを勝ち取っても、党内で揉める火種があるというのは小党であるが故の悲しい性だよなと思う・・・・
自民党は揉めても分裂話にはならないのは大きいからだもんね・・・・
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