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ブラチスラヴァ(Bratislava)へ【ウィーン留学記】


はじめに

ウィーンから電車で一時間、スロバキア(Slovenská republika)の首都ブラチスラヴァ(Bratislava)へお出かけ。最近ちょっと煮詰まりすぎていたため、新たな空気を吸いに行ってきた。観光地として有名なブラチスラヴァは、観光客でにぎわっていたが、旧市街の古い町並みにはゆったりした空気が流れていた。

ブラチスラヴァという地名は、google mapを眺めているときに目についた。聞いたこと無い地名だな、と思って調べると、大きな街ではないから日帰りにちょうど良いとのことで、よし行こう!と思い立ち、前日から電車のチケットを買ったり、観光スポットを調べたり、バタバタ。たいして準備もせずに出かけたが、確かにサクッとお出かけするのに良い場所だった。

電車に揺られて

ウィーン中央駅(Wien Hbf)からブラチスラヴァ=ペトルジャルカ駅(Bratislava-Petrzalka)まで一時間、往復で38ユーロほど。チケットはomioでサクッと購入。二等席(自由席)だったので、乗車が始まるとあっという間に席がうまり、通路に立つ人もいるほどの混みあい。はやめにホームに上がり電車を待っていたので、無事に窓際に着席。

移動中、窓から見える景色は永遠に草原(というよりは農場?)。風力発電の白い風車の並びを越えると、いよいよ電車はオーストリアからスロバキアへ。

年季入ってますね(22 June 2024)

旧市街へ

駅から出て、旧市街まで歩く。google mapによれば、歩くと50分ほどかかるとのこと。一時間越えであれば乗り物に乗ろうという気になるが、できるだけ歩いて移動したい。バスに乗れば20分くらいとのことだったが、街の様子も見ながら、ぶらり。

午前中は土砂降りで、ブラチスラヴァに到着したころもまだ曇り空だったが、どんどん照りだし、気温もぐんぐん上昇。汗をかきつつ、ひたすら歩く。歩いていると、ドナウ川に架かる通称UFO橋のてっぺんのUFOが見えてきた。方向がわかれば、歩くのも苦ではない。

ふらふら歩いていると、あっという間に旧市街へ到着。レストランやカフェ、お土産屋さんなどお店が立ち並ぶ。ミハエル門(Michalská brána)に向かって伸びる目抜き通りは観光客でにぎわっていた。

旧市街(22 June 2024)

古い建物が並び、建物全体や装飾など、いろいろ眺めているだけで楽しい。どの通りがどこにつながっているのかよくわからなったが、とりあえずつながっているならいいか、とgoogle mapは閉じてテキトーに歩く。

聖三位一体の碑(22 June 2024)
スロバキア国立劇場(22 June 2024)
マンホールおじさん(22 June 2024)

事前に調べていた観光スポットはだいたい見てまわったと思うが、旧市街を2時間も歩き回れば、ゆっくりすべて見ることができるかな、という感じ。聖マルティン大聖堂(Katedrála svätého)の中には入ることができ、豪華な内装に感動。結婚式?が執り行われており、柵で区切られた後ろの一角から内装をこっそり見る、という感じだった。ステングラスや装飾がすごかった。内部を公開する時間帯が決まっているらしい(公式HP)。

聖堂の前ではパネル展示が行われていて、旧市街に関する解説が。(常設なのか?)少し英語でも書かれていたので、読む。こういうのは、癖で読んでしまう。

パネル展示を読むのが好き(22 June 2024)

ブラチスラヴァ城へ

旧市街から歩いて、ブラチスラヴァ城(Bratislavský hrad)へ。高台にあるため、旧市街を歩きながら、その真四角が視界の端にちょこちょこ入っていた。「ひっくり返ったテーブル」と呼ばれているらしい。確かに、ビシッと四角い。坂をのぼり、城へ向かう。

けっこうきつめの坂(22 June 2024)

城の中、というより周り?をどう歩いていいのかわからず、とりあえず道なりに進む。ふらふらしていると頂上っぽいところにつき、そこから眺める城下は絶景だった。向こうの方にはオーストリアの白い風車が見えた。古い街並みと、道路やビルがマッチした、良い風景。

印象的なオレンジの屋根(22 June 2024)

何か展示が行われていたようだったが、それはパスして、来た坂を下る。芝生に座って休憩し、また旧市街へと戻った。

喧噪の中の本屋さん

今回、ブラチスラヴァに行く前に、いくつか行きたい本屋さんをピックアップしていたのだが、土日は営業しておらず。それはまたリベンジするとして、MEGABOOKSという本屋さんには行くことができた。観光地の喧騒の中にたたずむ書店。入口は小さいが、奥にすらーっと伸びた店内。そして白で整えられた内装。入った瞬間、めっちゃ好きな感じ!と思った。

さまざまな言語の語学書や、文章の書き方/読み方といった文学理論、そして奥には古典文学から現代文学、児童書まで幅広い品ぞろえ。英語の書籍が多くそろえられており、アジア圏の作品の英訳もしっかり棚に。

店主さんはずっと本を読んでいて、それもまた良かった。棚の間に座席スペースが設けられていて、ゆったり本を見ることができた。長居した挙句、二冊を購入。ここで本を買いたい、と思わせてくれる本屋さんだった。

京都の嵐山にLondon Booksという本屋さんがあるが、観光地の喧騒の中にたたずんでいる感じが、ちょっと似ている。お店の外は賑やかだが、店に入った瞬間スッと雰囲気が変わるというか。

いい本屋さんに出会えた、いい旅になった。

おわりに

突然思い立って出かけたわりに、なかなか充実したお出かけになった。こぢんまりした街をじっくり歩いて、見ることができた。旧市街から駅に戻る足取りは疲労で重かったので、帰りはバスに乗ってみても良かったかな、という感じ。

基本的にカードで買い物ができたが、お土産物やさんでは「現金持ってる?」と尋ねられた。カード払いでお願いすると特に嫌がられることなく応じてもらえたが、少しの買い物であれば現金の方がスムーズだったのかな、と思う。

駅のトイレを使う際50セントが必要で、硬貨はたくさん持っていたので何も問題なかったが、もし持ってなかったら危機だったな、と。(トイレに今すぐ行きたいタイミングで、硬貨持ってなかったら、大変なことに…)どこか出かける際には現金も持っておくべきだな、と思った。

帰りの電車を殺風景なホームで、ベンチに座りながら待った。座席には余裕があり、ゆったり座って帰ることができた。行きも帰りも遅延することなく、無事にウィーンへ帰還。夜七時半ごろ、ようやく差してきた西日を浴びながら家に帰った。

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