⑤息子は辞めたくなかったけれど〜ボーイズリーグを辞めた経緯〜
入団式では「あいうえお順」で背番号が配られ監督を迎え記念撮影などがありました。メディアで有名な監督に会えて私もドキドキしたのを覚えています。
保護者の係りも発表されました。
私はスカウトの方にだけ難病があることを打ち明けていたのでお当番だけにしてもらえていましたが、無作為に振り分けられるので、パソコンを持っていない家庭でも「配車係り」に決まっていたり(基本変更してもらえない)不慣れなママは試合が増えてくると保護者メールに流す表(子供と保護者、誰がどの車に乗る・荷物車は誰の車など、指導者は軽自動車禁止の暗黙のルールもありましたので大きめの車で沢山乗れるスペースがある車も指導者車にまわすことになり振り分けが余計に大変)を徹夜で作成することになり、こんなに大変な係りはもう無理だと退団して行った家庭もありました。
指導車お弁当係りは惣菜によって分担制。百貨店の幕の内弁当並の内容で、お漬物の切り方(炊き出しのカレーの切り方も)まで決まっていました。
白米は熱いまま提供できるように家からお湯を入れたペットボトルとカイロで保温して持参し、ハンバーグなどの日は直前に温め直してからお弁当に詰めます。
ホームグランドだけでなく、試合会場でもそうなのでガスコンロやお鍋など保護者の荷物は大量でした。
今はずいぶん改善されたそうですが、私の頃には自動販売機で飲み物を買うことも禁止だったので夏場に持参する飲み物の量も半端なく常に肩凝りと腰痛に悩まされました。
父親は偵察といって次に当たる相手チームの試合を見に行く係があるので我が子の試合を見れない人も🥺
夫婦で「このチームでいいのか」何度も話し合いました。
ボランティアで指導してくださっている監督やコーチに対して御礼の気持ちを表してきた結果、代々の保護者がしてきたことが決まりとして受け継がれていたのだと思います。大所帯をまとめるには必要な細かさだとは理解できましたが平日3Kの仕事をして週末野球の付き添いで休む日がないストレスは私にはとても負担になっていきました。
私がもう無理だな、と思った決定的な出来事が2つ。
⑴ 1学年上の試合メンバーに入れてもらい先輩ママと当番をすることになった日、試合会場に到着し荷物車から監督の椅子を降ろすと「監督の椅子担当になった人は(監督が到着する前に椅子やお菓子等の準備が出来ていないといけないので)駐車場からグランドまで走って持って行くのが決まり」と言われ、大量の自分の荷物プラス椅子プラス持てるだけの荷物を持ってグランドまで走らされました。
中学野球は大変だと聞いていたけれど、こんなにもか!と涙が溢れて止まりませんでした。
※子供達が野球に集中できるようにとチームの方針で練習に使う道具は保護者が運ぶ決まりだったので父親参加が少ない日は特に大変でした。
⑵ 息子たちの学年はボーイズリーグの新人大会でも優勝し、他府県の強豪チームからも試合を申し込まれたりするので、集合時間が朝の5:30なんてこともありました。そんな日は家を出るのは4時台、私は車がないので近くに住む義理の両親の家まで暗闇の中自転車で借りに行かなければいけません。その時間とお弁当を作る時間を逆算すると週末の睡眠は数時間でした。。。
ある日、自宅の近くが試合会場になり(試合会場は近くても集合場所はもちろん皆と同じです)送迎は幸いお休みだった父親に任せられたので、私は久しぶりにゆっくりさせてもらい試合だけは観たいと自転車で試合会場に行ったところ、「朝から一緒に行動していないと観させられない」と先輩ママに帰されてしまったのです。
子供が喜んで通っているので、決まりには従うしかありません。
しかし私のストレスはマックスになっていたようで翌日の出勤前に駅まで歩いている途中で急な腹痛に襲われ(トイレまでも10分以上ある、知らない家にピンポンしようか、どうかトイレまでもってくれ!)と祈るように小走りで急いだのですが1分もしないうちに肛門を締めることも出来ないほどの波がやってきてお尻からはプスプスと空気が止まらず、歩きながら水状の便が漏れ出し(グレーのパンツを履いていたのですが)みるみるうちにお尻から下を茶色の染みがつたいスニーカーまで汚れてしまったのです。
その日は出勤を諦め、家にUターン。
玄関で全て脱ぎ捨てお風呂場で声を上げて泣きました。
硬式野球は、親の協力なくしては続けさせることは出来ません。お金もかかるので仕事も大切。
専業主婦で週末も父親がお休みを取れる家庭だとまた違ったのですが、こればっかりはどうにも出来ません。
離婚はしていたのですが子供の為に野球関係は協力すると約束していました。
監督や指導者・チームメイトのことも好きで辞めたくないという息子には申し訳なかったのですが、「家族は運命共同体なのよ」と理解してもらい、我が家は退団することになったのです。
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