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薬膳の歴史は長いよー
食療というと多くの人が思い浮かべるのは、さまざまな薬膳料理。例えばスープに高麗人参を2本入れれば、それだけで「薬膳鍋」に変身。
棗(ナツメ)や山薬(ヤマノイモ)、薏米(ハトムギ)などが薬食同源の食材を日常的に食べても問題ないと思う人もいます。
しかし、食療はそんなに単純なものではありません。実際には、食療には何千年もの歴史があり、体系的な理論があります。
私の授業でも話したことがありますが、古代には「食医」と呼ばれる職業が存在しました。食医はもともと民間にいましたが、次第に皇帝、貴族専属のものとなりました。
『呂氏春秋・本味篇』には、伊尹(いいん)について記載されて、彼は中医でもあり、食療と料理の元祖でもあり、体系的な理論を築き上げました。
伊尹が著した『湯液経法』では、天道、地理、食材、薬材、人間の特徴の観察を融合し、漢方薬、処方、治療、食療の理論体系を構築しています。
食療は食材の薬性を理解する必要があり、ただ薬材や食材をいっぱい入れるだけでは食療にはなりません。
山薬や棗は誰にでも合うわけではなく、薬膳茶も種類が多ければ良いというものではないのです。
薬膳 #歴史