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閉経後の体を知らないとテレビでも失敗する冗談じゃない話
昨日ネットで知ったことです。
芸能人の松本伊代さんが、テレビのバラエティー番組収録中に、落とし穴に落ちて腰椎を圧迫骨折したニュースです。
松本伊代、「オオカミ少年」収録で腰椎骨折 落とし穴落下で「治癒に3か月程度」TBS発表(日刊スポーツ)
— モーリー薬膳ラボ代表|森澤孝美@簡単エイジングケア薬膳講師 (@yakuzen__molly) November 26, 2022
閉経後の女性は骨粗鬆症の可能性がある事を若いスタッフは知らなかったのかも。
女性の更年期や閉経後の体の変化は学校で習うべき。#Yahooニュースhttps://t.co/bj1ybfR1nz
完治まで三か月と報道されていますが、同世代の同性として心からお見舞い申し上げます。
伊代さんは若々しくスタイルもキープされていますが、57歳。
すでに閉経されている事でしょう。
この年齢の女性は人によって差はあるにせよ、骨密度は低くなり若い頃より骨折しやすくなっています。
ドッキリ系の内容だとしたら、ご本人が知らずに落とされた可能性もあると予想していたのですが、クイズの解答が間違いだと落とし穴に落とされるという内容だとのこと。
落とし穴の中はウレタンで衝撃の緩和をしていたようなのですが、落ち方やその人の骨の丈夫さによっては、骨折の危険があったということですね。
若い番組スタッフが何度かシミュレーションで落ちてみて大丈夫だったとしても。
ご本人も、まさかそれだけで骨折するとは思っていなかったかもしれません。
見た目には若々しくても、骨や内臓には何らかの変化が表れているのですが、外側からは自分でも周りにもわかりにくいのが今の更年期世代からそれ以降の女性なのだと考えます。
本人も周りも、なんなら社会全体でも共通認識として閉経以降の女性の体の変化を知る必要があるのではないでしょうか。
表面的には若い女性が増えているが内側は?
昔は、外側からのケアという知識もあまりなく、ケア商品も今より充実していませんでした。
例えば、長年日に当たり続けていると肌の乾燥やシワやシミの原因になることは多くの人に知られています。
日焼け対策として、日焼け止めクリームを塗るのは常識になっていますし、ファンデーションなどにも日焼け対策のものが増えて来ました。
シミなどの対策に美容医療を使う人もいますし、様々な技術の進歩と知識の啓蒙の恩恵が大きいのではないでしょうか。
それに加え、女性が自分のために時間とお金を使える余裕も出ていると感じます。
バブル景気に沸いた時期以前は、今より家庭の家事負担も多く、専業主婦の女性の割合も多かったように思います。
女性の誰もが自分の美容のためにお金を使える状況ではなかったでしょう。
今でも日本は、諸外国に比べジェンダーギャップが大きい国です。
ですが、それでも昭和・平成・令和と働く女性の割合が増えているのは肌感覚でも感じます。
それに伴い自分のためにお金を使える女性も増え、夫と子供優先で自分は二の次三の次から、自分のためにもファッションを楽しんだり、美容を楽しめるようになったのだと考えています。
そのため、かつての同年代の女性より見た目は若々しくいられる女性の割合が増えているのだと。
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では、体の中はどうなのか?
ここで少し中医学の話をしますね。
中医学では、五臓の「腎」が人の成長や老化を関わるシステムと考えます。
中国最古の医学書『黄帝内経』には「女性は49歳で閉経を迎え子を成すことができなくなる。」と書かれています。
ここで、気づいて欲しいのが、当時の女性の寿命はほぼ閉経と同時だったのに対し、現代では人生100年時代とも言われるようになりました。
日本人女性の平均寿命が87.57歳((2021年)厚生労働省の「簡易生命表(令和3年)」より)前年よりさらに更新しているにも関わらず、個人差は大きいとはされていますが閉経の平均は50歳とこと。(公益社団法人日本産科婦人科学会より)
閉経するとは、表面的な毎月の生理が無くなるだけでなく、女性ホルモンのエストロゲンの分泌によってコントロールされていたことがなくなるのです。
つまり、閉経とほぼ同時に死を迎えていた頃とは違い、閉経後の30年以上をエストロゲン欠乏状態で過ごすのが現代女性ということなのですね。
閉経後の女性が骨粗鬆症になるリスクもそのうちに入ります。
見た目だけの判断ではなく、閉経後の女性の体を知っておく必要性を強く感じました。
日本内分泌学会のサイトによる閉経後の骨粗鬆症の解説です。
エストロゲンは、破骨細胞(古い骨を吸収する細胞)と骨芽細胞(新しい骨を作る細胞)の両方に作用しています。閉経にともなうエストロゲン欠乏により、破骨細胞による骨吸収が亢進して、骨量が減少すると考えられています。
閉経に伴う変化を社会の共通認識にする必要性
前述したように、芸能人ではなくても、見た目が年齢より若い女性は多くなっています。
体も元気なのでまだまだ社会で活躍でき機会もあります。
ところが、閉経年齢は昔からほぼ変わっっていないので、若い頃と違う様々な体の変化と付き合っていかなければなりません。
更年期はその変化の過渡期で、私自身も更年期が終われば、また更年期前と同じように戻れると思っていました。
ですが実際は違います。
周りでも、今までの「高血圧の人ってこんな人」というイメージとかけはなれた人が高血圧だと聞いたり、顔は太ってはいないのに高脂血症や内臓肥満の人もいます。
その中には隠れた骨粗鬆症の人も混ざっていそうです。
女性が元気で活躍できることは社会全体としても望ましいですが、本人も周りも、社会全体も更年期から閉経と共に変化する女性の体を認識するために、小中学校からの教育が必要なのかと感じました。
見た目には若い人と変わらなくても、閉経後の体の中身は閉経前とは違うということを知らないと、楽しいことも冗談ではなくなることを意識するとともに、本人が自覚するためには健康診断が大切です。
更年期かも?と感じたら検診に行き、エストロゲン値や骨密度の数値を確かめるところから、食事療法や治療、セルフケアを始めましょう。
伊代さんは同世代の女性に警鐘を鳴らしてくださったと思っています。
少しでも早いご回復をお祈りしています。
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