中秋の名月

日本で明治5年まで使われていた太陰太陽暦の8月15日の夜に見える月を、中秋の名月と呼ばれています。
旧暦（太陰太陽暦）では7-9月を秋とされていました。その真ん中（8月15日）が中秋にあたります。

中国では、家族団欒をしながら月餅を食べて、家族の幸せや家族円満を祈る行事として大切にされています。

日本では、この習慣は平安時代に中国から「中秋節」として伝わり、貴族たちが満月を愛でながらお酒を酌み交わすという行事が始まりだとか。
江戸時代になると庶民にも広まり、秋の収穫を祝う日としてお団子をお供えする文化が始まり親しまれてきました。

お月見といえば、お月見団子ですが
日本各地でスタイルが違いがあるのも興味深いですね。

関東では真ん丸いお団子。
よく見ると、実ははほんの少しだけ潰れています。これは枕団子（亡くなった方の枕元にお供えする団子）に似ていて縁起が悪いので形を変えたそうです。昔は大きさも決まっていたようです。職人技ですね！

関西ではお餅に餡を巻いた里芋形のお月見団子が伝統的なスタイル。
かつては「里芋」をお供えしていたことから、関西では里芋に似せたお月見団子ができたそうです。そのため「芋名月」と別名があります。

インパクトが強いのは、沖縄県の「フチャギ」。塩茹でされた小豆がお餅の周りについていてビジュアルがなんとも個性的。
また静岡県の月見団子は「へそもち」とも呼ばれる上が少し凹んだ形が特徴で、このお団子は新米でつくるのがルールだったそうです。面白いですね。

それぞれの地域で親しまれてきた中秋の名月。
今年は月見団子を味わいながら、豊作をお祈りするのも良いのかもしれません。

ちなみに私は関西風の里芋の形が定番です（笑）


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