
「免疫性不妊」の体外受精スタート。
少し前の話ですが、
「免疫性不妊」と診断されました。
「抗精子抗体」が強陽性で
自然妊娠も、タイミング法も人工授精も
可能性が限りなく低いので、
いきなり体外受精をすることになりました。
それまでのお話はこちら↓
1話
2話
今日はその続きです。
治療法を決める。
不妊治療に入るにあたり、
説明会を受けることになりました。
検査結果を告げられた翌日かその翌日のこと。
たまたま夫が休みで、
一緒に参加することができました。
体外受精をするのに、
使用するホルモンの量を多くして、
一度にたくさん卵子を採取するのか(高刺激法)
身体に負担をかけないぶん、
卵子の数を抑えて採取するのか。(低刺激法)
他に、アシステッドハッチング(AHA)という
受精卵が胚盤胞に育った時に
ちょっと切り込みを入れて孵化を助ける方法を
やるのかどうか。
ヒアルロン酸の培養液を使うのかどうか。
(ヒアルロン酸培養液を使うと
着床を促してくれるするらしい)
一口に「体外受精」と言っても、
いろんな選択があることがわかった。
低刺激法を選択した理由。
結論から言うと、私は「低刺激法」を選びました。
もともと自然妊娠を希望していたし
人工的にホルモン値を操作するのは
嫌だな〜って思っていたから。
学生時代に、初めて行った産婦人科で
低用量ピルを飲んだだけでも体調が良くなくて、
勝手に中断したこともあったこともあり、
あんまり身体に負担をかけたくなかった。
病院の先生のほとんどは、「高刺激法」推し。
成功率とかコスパとかを総合的に考えたら、
自然と「高刺激法」を選ぶことになる。
胚盤胞まで育つのは、おおよそ半分以下。
一回で10個とか採卵できたら、
確率的に3〜4個くらいが胚盤胞まで到達して
凍結できるから、
1度の採卵でのチャンスはそれだけ増える。
低刺激法だと、採卵の数が一気に減る。
多くて3〜4個。
そこから育てるから、
1〜2個胚盤胞まで育てばいい方で
一つも戻せない、ってこともある。
それぞれにリスクもあるし、
メリットもある。
後日、先生にどういう方針で進めていくかを伝えたときは
先生によって意見が違っていて、
何人かの先生に、高刺激法を勧められたけど
「低刺激がいいです」って言い通した。
先生が低刺激法でやった時の
「一つも戻せない」というリスク回避のために
ホルモン量を少し多めに使いながらやる
(低刺激法だけどちょっと調整して多めにする)
という妥協案での方針で進めることになりました。
ホルモン補充スタート。
低刺激法といえども、ホルモン補充しながら
採卵まで卵子を育てていく。
薬の服用と、エストラーナテープを貼ったりして、
採卵前は採血したり、
ホルモン補充の注射をしたりして、忙しい。
エストラーナテープは、
剥がれやすいしかぶれてしまうから
保湿を念入りにしたり、
防水テープで剥がれないように保護したりした。
初めてホルモン補充療法をして思ったのは、
ホルモンをいつも以上に体の外側から補っていくと
本当に体がこんなふうに反応して
卵子がたくさん育つのか!!という驚き。
医療技術に驚くと同時に、
こうして人工的に体が変化することに
若干の恐怖心のようなものを感じた。
自分が人造人間になったような。
けれども、この技術によって、
できないことができるようになるんだから、
本当に助かることなんだと思う。
採卵の前日、当日は、
言われた時間ぴったりに坐薬を入れたり、
神経を使う。
せっかく育った卵子が排卵してしまったら、
ここまでかけてきた時間と労力とお金が水の泡。
初めての採卵。
初めて採卵したのは、夏の季節だった。
夫が休みの日で、
採精してから車で一緒に病院へ行きました。
麻酔を使うから、すごくボーッとしていて
痛みの間隔も少しあったと思う。
けれどすぐに終わった。
麻酔が切れるまでベッドで横になってて、
麻酔が半分効いてるくらいの朦朧とした感じの中、
エアコンの涼しい風が心地よかった。
初めての採卵は、4個。
採卵前に育っていた卵胞の数をきいたら
15個くらいとのことだったので
実際採れたのが少ないと感じた。
その後受精させて、翌日に
受精の確認の電話をすることになっていた。
翌日、電話をしてみると
受精結果は、2個だった。
そして5日目に胚盤胞まで育って
凍結できたものを再度確認する。
凍結できたものは、なんと1個。
たくさん育っても、最終的に残るのは
1つだけなんですねぇ。
高刺激法だと、
移植は次の周期にすることがほとんど。
体のコンディションが大きく崩れるから
移植することができる状態じゃない。
そのため、採卵して受精したもののすべてを凍結する。
一方で低刺激法は、体へのダメージが少ない分、
移植を採卵の周期でできることも多い。
凍結も受精卵へのダメージになるから、
低刺激法を選んだ場合は、
そのリスクを避けられるメリットもある。
ただ私の場合、卵が育ちやすい体質だったようで
かなり卵巣が腫れていて、
OHSSのおそれがあったため、
移植は次の周期に行うことになったのでした。
初回の体外受精・採卵の結果としては、
4個採卵 → 2個受精 → 凍結1個
ということになる。
移植周期。
移植周期では、エストラーナテープやルトラールという
ホルモン補充のお薬を服用した。
そして、プロゲステロンの坐薬も。
こうしてお薬で体づくりをしてから
移植の日、凍結胚を融解する。
無事に融解できたという確認の電話をして
病院に出かける。
移植自体はすぐに終わる。
結構痛かったけど。
移植した後は、「お腹に赤ちゃんがいるんだ」
という気持ちで過ごすから
必然的におとなしくなる。
走らないようにしたり、衝撃を避けるようにしたり。
後から考えてみると、
そんなことをしなくても、
妊娠するときはするし、しないときはしないのだけれど。
移植となると、
気持ちがかなりナイーブになってるんだと思う。
初めての体外受精の結果。
初めて採卵して、移植したけれど
結果は、うまくいかなかった。
めちゃ凹んだ。
なぜなら、「体外受精をしたら妊娠する!」って
思ってたから!
私は20代での体外受精。
成功率は、年齢によって変わっていくけれど、
20代の1回目の成功率は、30%ほど。
やっぱり成功する確率の方が少ないよね、、。
そうそう、うまくいかない。。
気持ちを切り替えて、
2回目の体外受精へ!!
まとめ:体外受精の選択肢は、自分で決める!
体外受精って、いろんな選択がある。
それに、お金もたくさんかかるから
いろんな制限の中で、それを選んでいく。
先生の言うことは正しいかもしれないけれど
自分が納得したやり方で
選ぶことが大事なんだと思う。
たくさん夫と話し合った。
どっちの意見が正しいとかってなくて
「自分がどうしたいのか」を大切に
お互いの意見を受け入れながら、
最適の答えを導き出していければいいね。って思う!
後から思うこと。
体外受精の説明会について、
今、思うことがある。
今になって思うのは、
「カラダ作りや自分でできるセルフケアについて
もうちょっと教えてくれたらいいのにな〜」
っていうこと。
でも、病院は、
「体外受精の技術を使って妊娠を手伝う場」
だから、採卵して、受精させて
培養して、お腹に戻すのが仕事。
それ以上のことを求めてしまうのは、
ちょっとお門違いなのかもしれない。
だから、自分でやるしかないのかもしれない。
身体の仕組みを知った今、
治療を受ける人が、
ちゃんと自分でできることをやって
体を整えられたら、
きっと妊娠率は上がるって、私は確信してる。
その情報提供を、病院もしてくれたら
病院にとってもいいことなんじゃないだろうか
と思ったりする。
(病院の成功率が上がるから)
けれど、病院は患者さんがいなくては成り立たないから
早くにうまくいかれてしまっては
困るのかもしれない。
製薬会社とかいろんな利害関係がある。
患者さんの希望を叶えるのが本来の目的だけれど
各種関係者のことを考えていると、
わけがわからなくなる。
だから私は、シンプルに、
妊娠しやすい身体づくりについて
ここで発信していこうと思ってます。
不妊治療の経験談↓
第1話
https://note.com/yakuzen_musubi/n/neeab14619f93
第2話
https://note.com/yakuzen_musubi/n/nae86d2f25bd9
人生いろいろですね。
辛いことも、悲しいことも、
必ずギフトに変わる日がやってきます。
今日も、応援しています。
愛を込めて。
Hitomi.