国試1ヶ月前にしておくべきこと
国家試験が迫ってくると、緊張や不安でなかなか勉強が手につかなくなる人もいるかと思います。
しかし、そんな時も焦らず、今出来ることに全力を注ぎ
後悔の残らない時間の使い方をしてください。
今回は、私が実際に国家試験1ヵ月前に心がけていたことや
重点的にしていた科目とその理由を紹介します。
少しでも、皆さんの参考になれば幸いです。
国家試験前は、やることが多く精神的にも、肉体的にも追い詰められ、
いろいろ考えてしまい何をすれば、どうすればいいか分からなくなること
もあると思います。
そんな時、以下の5つを心がけてみてください。
1ヵ月前に心がけること
国試1ヵ月前に心がけることは5つです。
① みんなができない問題に、時間をかけないこと
② ケアレスミスを徹底的になくすこと
③ 覚えていれば解ける問題。みんなが解ける問題を、絶対に取りこぼさないこと
④ 何事も完璧を目指さないこと
(国家試験は平均点を取れば合格できます。完璧を目指しても自分がしんどいだけです。笑)
⑤ きちんと休むこと
(6時間は寝ましょう!)
1ヵ月前にするべき科目
まず前置きとして、国試1ヵ月前にしなければならない科目は、
皆さん一人一人違うと思います。
あくまで、「おすすめ」なので何をしようか迷った人は、
理由も一緒に読んで、納得できれば試してみてください。
結論からいうと、薬理、衛生、法規、実務の4科目。
加えて、生物をしておくことをお勧めします。
ここからは、その科目をお勧めする理由をお伝えします。
薬理
薬理という科目は、ほぼ毎年正答率が80%を超えています。
国試の必勝法は「みんなが出来る問題を確実に取ること」です。
ですので、薬理で点をいかに多く稼ぐかはとても重要です。
しかも、私の経験上、指導に当たっていて感じることは、
かなり多くの人が、薬の作用機序等をざっくりとしか覚えきれていません。
薬理は、理論問題でも、しっかり点数を稼がなければなりません。
ですので、ざっくりとしか覚えていなければ、
少し文章を変えられただけで迷いが出てきます。
すると、当然他の科目に割く時間も減り、他科目にも影響が出てきます。
ですので、最後の1ヵ月で薬理の知識は必ず、再確認を行なってください。
衛生
以前の記事でも書きましたが、衛生の理論問題は他の科目より5問多く、
20点もあります。
しかも、覚えていれば解ける問題、知っているだけで解ける問題が多いです。
また衛生は、普段あまり使わない知識が多い上、
薬の代謝系(抱合反応や、アルコールなど様々な代謝系)や
覚えなければならない構造(農薬系、危険薬物など)が多くあり、
これらの問題は再確認しておけば必ず解ける問題です。
そういった理由からも、衛生は優先して再確認すべき科目の一つだと思います。
法規
法規も、薬理同様、ほぼ毎年正答率が80%を超えています。
法規は、本当に知っているか、知らないかだけですので、
まだ法規まで勉強がまわってない人も、焦らず毎日30分でいいので進めましょう。
私も法規の勉強を始めたのは、国試の1ヵ月前ぐらいで、
夜中までファミレスで法規の問題を解いていました。笑
だから、大丈夫です!まだまだこれからでも間に合います!
実務
実務は国家試験の2日目に多く出題されます。
そして、皆さんはきっと1日目のテストが終わった夜。思うはずです。
「疲れたな。今日の夜は何をしよう...。」
早く寝るのも大切ですが、是非1日目の夜、少しでいいので実務を再確認してください。
その理由は2日目の全問題数150問のうち、実務が85問も含まれているからです。
(当然、この85問の中には複合問題も含まれています。)
ですので、実務で1ヵ月前からしてもらいたいのは、
自分の苦手な範囲や、国家試験前に見ておきたい所を、
1日目の夜にサッと見返せるように準備しておくことです。
この準備をしているか、していないかはとても大きいです。
生物
最後の生物ですが。
これは足切り対策です。
過去9年間を見てみると、物理、生物、化学の3科目で最も正答率が高いのが生物です。
つまり、この3科目の中では生物が一番得点しやすいということです。
そして、物理、生物、化学の3科目で最も怖いのが足切りです。
厚生労働省が発表している、足切りの基準を以下に記します。
・必須問題について、全問題への配点の70%以上で、かつ、構成する各科目の得点がそれぞれ配点の30%以上であること。
つまり、必須問題を70%以上かつ、各科目を30%以上取らなければならないことになります。
物理、化学、生物の3科目の必須問題は合計15問で、最低5問正解しなければなりません。
そこまで難しいことではありませんが、「足切りかも…。」
という不安を試験の1発目にくらうのはとてもキツイことです。
ですので、足切りを確実に回避するため、
また生物がこの3科目の中で一番得点しやすいことから、
生物にも直前期時間をかけることをお勧めします。