五苓散はアクアポリン4の発現上昇を抑制することにより脳虚血後の脳浮腫を抑制する（マウス

Goreisan Prevents Brain Edema after Cerebral Ischemic Stroke by Inhibiting Aquaporin 4 Upregulation in Mice - PubMed

(DeepLで翻訳)

概要

背景
Aquaporin 4（AQP4）は，中枢神経系のアストロサイトに発現する水選択的輸送蛋白である．脳虚血後，AQP4は増加し，虚血性脳浮腫を引き起こす．脳浮腫は，頭蓋内圧の上昇により死亡率や運動機能に重大な影響を与え，二次的な脳障害を引き起こすと考えられている．したがって、AQP4は脳虚血後の脳浮腫を改善するための重要なターゲットである。漢方薬の五苓散はAQP4活性を阻害することが知られている．そこで，4時間中大脳動脈閉塞（4h MCAO）マウスを用いて，ゴレイサンがAQP4を介して脳虚血による脳浮腫の誘発を抑制するかどうかを検討した．

方法
ゴレイサンを500 mg/kgで1日2回，MCAOの5日前に経口投与した．AQP4発現はウェスタンブロッティングにより，運動協調性はロータロッド試験によりそれぞれ測定した．

結果
4h MCAOマウスの脳内水分量は、MCAO後24時間で有意に増加した。ゴレイサンを投与すると、MCAO後24時間の虚血脳において、脳水分量およびAQP4発現がともに有意に減少した。さらに、ゴレイサンを投与することにより、MCAO後24時間の運動協調運動の障害が緩和された。

結論
本研究の結果、ゴレイサンは虚血性脳浮腫に対する新たな治療オプションとして有用である可能性が示唆された。

キーワードゴレイサン；アクアポリン4；脳浮腫；脳虚血.