厄草屋

所謂セルフ受肉のVtuber個人勢。ハンドメイド作品も作ってます。発達障害とセクマイの二足のわらじ。 ぶっちゃけバーチャルのガワを持つバンギャでオタク。最近モルモット飼いになりました。フォロー、いいね、ありがとうございます。

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ヤクノジ関連まとめ【交流企画:ガーデン・ドール】

【交流企画:ガーデン・ドール】に存在するブルークラスのドールの一人、ヤクノジの持ち主、厄草屋と申します。 今回は私が作品を作っている交流企画について、自分のドール周辺の作品をまとめておきたいな、好きな作品を紹介したいなと思いこの記事を書いております。 『世界観共有型交流企画ガーデン・ドール』……自分があれこれ書くよりも、一先ずどういう世界観、どういうルールの元に行われているものかご覧いただけると。 こういう企画ですので、それぞれのドールにそれぞれの物語が作られていきます。

    • 鬼葬【交流企画:ガーデン・ドール】

      マギアレリックである鬼の面は、壊そうと力を入れれば思ったよりも楽に割れた。 やってしまった。 立ち上る黒いモヤを、ヤクノジは緊張の糸が解けたように眺めていた。 きっとすぐに全校生徒へ通知が行くのだろう。 いつものマギアビーストのように。 やってしまった。 覚悟を持って行ったが、それでもやはり背中に嫌な汗が伝う。 これは明確な、ドールに向けての加害行為だ。 ヤクノジに出来るのは、討伐に向かうことだけ。 足元に絡み付く不安を引き摺りながら、対策本部の扉を叩いた。 マ

      • 手綱のない獣を、封じる為の。【交流企画:ガーデン・ドール】

        「どうしよう、かなあ」 青い空の下、花壇の傍らに腰を下ろしたヤクノジは誰にともなく呟いた。 どうしようとは言っているが、その口振りは迷って出たものではない。既に粗方の答えが出ているもののそれだった。 クラス対抗PGPの最中、ヤクノジは罰則通知を受けた。 ガーデンにはいくつかの校則がある。 校則ごとに罰則ポイントが設けられており、10ポイント溜まってしまうと全校集会で生徒が集められた上に公開処刑をされてしまう。 罰則ポイントが溜まる前に贖罪券というものを購入し、それを

        • 再びの森は、深く、寂しく。【交流企画:ガーデン・ドール】

          それはまだ、ガーデンが学園祭で賑わっていた時のこと。 寮の自室で、ヤクノジは部屋の天井をぼんやりと眺めていた。 持っていたペンを指先でくるくるくるくると遊ばせながら。 「気のせい、じゃないような気がするんだよね……」 3月の終わりにワンズの森へ行った時に、不意に感じたもの。 もっと先に誘われているような、呼ばれているような。 自分が思っているだけ、とも言えるので気にする必要はないとしても、多少は気になるもので。 「君を抱えて行くわけにも行かなかったからね」 ちょこ

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        ヤクノジ関連まとめ【交流企画:ガーデン・ドール】

        メンバー特典記事

          セボンスターを買いに。

          開けていなかった実績 先日、とある漫画を読んでいて「人生でまだ開けたことのない実績があった!」と気が付いた。 読んでいたのは、さかなこうじ先生の作品「今日、駅で見た可愛い女の子。」だ。 人生での実績というとやれ仕事だ結婚だ恋愛だ失業だ失恋だ子供がどうだ離婚がどうだとあれこれ挙げるとキリがないが、そういう大きな規模の話ではない。 ゲームでいうならおまけの実績枠、遊び心で設定された部分の方である。 私の場合、子熊を抱っこしたり、石を削って弥生時代などで使われたような簡易ナイフ

          セボンスターを買いに。

          メンバーシップのお話。

          メンバーシップのお話。

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          それでも騙ることはなく、それでも騙すことはなく。【交流企画:ガーデン・ドール】

          一人になりたい夜には、気配が多すぎる。 夜を楽しむドールも少なくないガーデンは、騒々しいというわけではないがそれなりに会話やドールの行き来がある。 ヤクノジもそんなドールの一人であり、マギアビースト討伐や仮想戦闘に向かう夜というのも気が付けば増えていた。 増えた、というよりも積み重ねるとそうなった、という方が正しいのかもしれないが、騒動の尽きないガーデンは「沈黙」というものとは少しばかり遠い。 (それが嫌だとか、そういうことじゃないけど) ガーデンの、というよりはガー

          それでも騙ることはなく、それでも騙すことはなく。【交流企画:ガーデン・ドール】

          生まれながらのファンブラー【交流企画:ガーデン・ドール】

          「こんにちは、アルゴ先生。的あて5回やってみたいんだ……いいかな?」 学園祭が始まって、機構魔機構獣の討伐も終わって。 ヤクノジはやっとあちらこちらの出店を回ろうと思う気になった。 学園祭が始まってすぐに出店は出したのだが、マギアビーストが映画館で好き勝手している状況は止めねばならない。 そうしたこともあって、少し遅れたもののヤクノジは出店を回ることにした。 目についたのは、人型教師AIのアルゴが出している店だ。 的当て、と書いてあるテントには、片手で投げるには丁度い

          生まれながらのファンブラー【交流企画:ガーデン・ドール】

          混ざった色で遊ぶなら~アザミの砂糖漬けを添えて~【交流企画:ガーデン・ドール】

          箱庭にマギアビースト、機構魔機構獣が現れてから暫く。 機構魔機構獣が映画館に出現させる様々な敵と戦い、何度も出撃の為にドールは対策本部へと駆け込んでいた。 出てくる相手はどんどん強力なものとなり、強制帰還バッヂが発動する前にドールが気絶させられることもしばしばあった。 それならばまだ良い方で、蘇生奇跡を必要とする程に身体に傷を負うことも珍しくないほどであり、自分の身体が損壊することに対して麻痺するドールもいた。 コアさえ無事なら、死ぬことはない。 それが、ドール達の長

          混ざった色で遊ぶなら~アザミの砂糖漬けを添えて~【交流企画:ガーデン・ドール】

          溶けない願い、消えない想い。【交流企画:ガーデン・ドール】

          学園祭。 ガーデンのグラウンドにはステージが設営され、あちこちにドールの個性豊かな出店が出来ている。 機構魔機構獣という厄介なマギアビーストは出ているものの、心地よい賑わいがガーデンにはあった。 「さーて……頑張りましょうねヤクノジさん!」 「そうだね、リラちゃん」 そして、ヤクノジとリラもまた出店の準備をしていた。 ヤクノジとリラが出すのはわたあめとフルーツ氷の屋台だ。 わたあめは様々な色や形のバリエーションを出し、フルーツ氷は一口サイズで凍らせたフルーツをごろごろ

          溶けない願い、消えない想い。【交流企画:ガーデン・ドール】

          どうか優しく降り続けて。【交流企画:ガーデン・ドール】

          7月15日。 ヤクノジは寮の外、草むらの片隅に寝転がって夜空を見上げていた。 髪や服に汚れが付くであろうことは承知の上で、ただぼんやりと流れる星を眺める。 綺麗だ。 煌煌魔機構獣を倒した夜、星が流れるようになった。 しかし、どうやら毎夜流れるわけではないらしく、この日と限定されているのかもしれない。 毎夜寮の自室から空を見上げては確認していたので、今日星が流れ出したのを見て外へと出た。 ……とはいえ、昨日までの数日間は星が消えていたので、もしかすると流れる日は他にもあ

          どうか優しく降り続けて。【交流企画:ガーデン・ドール】

          ヤクノジの「センセー質問です!」【交流企画:ガーデン・ドール】

          自室のベッドに寝転がり、図書室で借りた本を読みながらヤクノジは昼過ぎのまったりとした時間を過ごしていた。 近くにあるペットのモルモットのケージからは、さこさこと牧草を食べる音がする。 穏やかで、まどろんでしまいそうな幸福感。 惜しむらくは傍に恋人がいないことではあるが、それはそれ。 「…………」 ふ、と。 頭を過ったものがあった。 そして、今のヤクノジにはそれをある程度探る術があった。 ならば、やってみるのも一興だ。 ベッドの傍らにあった端末を起動して、目的の声を

          ヤクノジの「センセー質問です!」【交流企画:ガーデン・ドール】

          眠ったガーデン、目覚める星【交流企画:ガーデン・ドール】

          寝てしまおう、と思った夜に限って寝付けないことがある。 病的な不眠というわけではなく、外からの影響があるというわけでもなく、そういう日というのは出来てしまうものだ。 「……やるかあ」 そういう日は、逆に魔法や魔術の訓練には丁度いい日とも言える。 寝転がっていたベッドから起き出して、ヤクノジは軽く伸びをした。 寝間着からいつものスーツに着替えながら、自分の魔力に意識を向ける。 そこまで大きな魔力消費もなく、身体の状態も魔法や魔術の行使に支障はない。 訓練には最適な状態と

          眠ったガーデン、目覚める星【交流企画:ガーデン・ドール】

          リプレイした初めまして。【交流企画:ガーデン・ドール】

          「たくさん茹でちゃいましょう~!」 「あ、リラちゃん。ちょっと皮をもらっていいかな?のりまきのおやつにしたいんだ」 6月24日の夜。 リビングではリラとヤクノジが大量のとうもろこしを茹でていた。 旬の食べ物の話から、夜食にでもと茹で始めたとうもろこし。 皮はモルモットが好むらしいと本で読んだヤクノジはペットのおやつ用にと皮を拝借し、リラも袋に数枚の皮を入れていく。 煌煌魔機構獣の討伐から一週間が過ぎ、戻ってきた平穏を確かめるように日々を過ごす。 またすぐにかき消えてしま

          リプレイした初めまして。【交流企画:ガーデン・ドール】

          いびつなかがみ【交流企画:ガーデン・ドール】

          あれは、「自分のもしもの姿」だ。 屋上で夜空を見上げながら、ヤクノジは新たに自覚した恐怖と向き合っていた。 恐怖なのだろうか。 狂気なのかもしれない。 まだ、適した単語を決めかねている。 ククツミが願いを叶えた。 「あの日自分に何が起こったのか知りたい」という願いを叶えた。 端末から流れるのは、あまりにも凄惨な映像。 目を背けた方が余程気楽な、嘘であってくれと願うような記録。 その場にいた誰もが、顔を曇らせ、青ざめ、油断すれば喉の奥から出てしまいそうな悲鳴を押し殺し

          いびつなかがみ【交流企画:ガーデン・ドール】

          ヤクノジ、本部さんに尋ね事の巻【交流企画:ガーデン・ドール】

          センセーに問い、新任の教師AIアルゴに問い、それでも明確な答えを得られないまま、ヤクノジは対策本部へと向かった。 正式には魔機構獣対策本部。 マギアビースト討伐の為の武器の貸し出しや、仮想戦闘の対応などを担うこの場所が、恐らくヤクノジに与えられた報酬の答えになる。 普段はマギアビースト出現の際に数人のドールと共に駆け込む場所なので、こうして何事もないタイミングで訪れたことはない。 仮想体-Aと書かれた板を片手に、扉の前で深呼吸する。 どうしても緊張してしまうのだ、今回

          ヤクノジ、本部さんに尋ね事の巻【交流企画:ガーデン・ドール】

          ヤクノジくんとなぞの板【交流企画:ガーデン・ドール】

          ヤクノジは途方に暮れていた。 煌煌魔機構獣との戦いが終わった朝、部屋のポストに何か届けられていたのだ。 それは手のひらくらいの大きさの板で、重いというわけでもない。 板には「仮想体-A」と書かれている。 仮想体。 かそうたい。 そこまでは読める。 が、そのあとの記号はヤクノジには読めない。 思い起こせば、自身が持っているマギアレリックにも頭や末尾に何かしらの記号がついていることがあった。 もしかしたら、そうしたものの一種なのかもしれないと当たりをつけて、ヤクノジの興

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          雷鳴と共に、盾の陣。【交流企画:ガーデン・ドール】

          ヤクノジにとって、魔力も魔術も「自分のものである」という認識はほとんどない。 それは人格が変わる前も、変わった今でも変化しない軸のひとつである。 勿論訓練はする。 時折、遊びのように使うこともある。 だがそれでも、ヤクノジの魔力も魔術は「自分のもの」ではない。 この魔力が多く入る器は、私的なものではないのだ。少なくとも、自分が持つ力に関しては。 守る為の魔力。 守る為の魔法。 守る為の魔術。 自分は、守る為の存在。 それが、軸であり枷だ。 セイの故郷探しのような

          雷鳴と共に、盾の陣。【交流企画:ガーデン・ドール】