下半身太りは水太り。
上半身は痩せているのに、下半身が太い。これは、水太りのことが多いです。
水は冷たく重い性質があるので、下半身に水が溜まり、太くなります。
体に水が溜まりやすい体質を、東洋医学では痰湿(たんしつ)タイプと言ったりします。
・少し動いただけで汗が出たり、息切れ、動悸する。
・寒がりで暑がりである。
・雨の日や湿度が高いと調子が悪くなる。
・色白、皮膚がやわらかい。
・元気がなく、疲れやすい。
・手足がだるい。
・頭痛やめまいがおこりやすい。
・鼻水、痰、おりものが多い。
・お腹がゴロゴロと鳴りやすい。
・トイレ(小便)の回数が多い。
・大便が下痢や水様便のことが多い。
・舌がぽってりと厚い。濡れた感じがある。
(全部の症状があるわけではありません。)
改善するためには、水を取りすぎない。そして水を動かすことが大切です。
下にばかり水が溜まって、上半身には水が足りなくなり、喉が渇きやすいのですが、たくさん水を飲んでしまうと、すでに水が溜まっているので溢れてしまいます。
むくみ、鼻水、痰、小便、じんましんなどの形で体に出てきます。
痰湿タイプの方は、喉が渇いても喉を潤す程度にしましょう。また冷たい水分の多いもの、生の果物や野菜、ジュースなどは控えましょう。甘いものも水をためるようになるので控えましょう。
利尿作用のある、とうもろこしのヒゲのお茶や、ハトムギ茶などがおすすめです。
下半身の水を動かすには体を動かさねばなりません。ふくらはぎは第二の心臓。下に溜まった水を上にあげてくれます。
ふくらはぎをしっかり使って、つま先で立ち、ゆっくり地面にカカトをつける運動や、スクワットなどで、下半身をよく動かしましょう。
むくみの原因をさらに掘り下げ、自分に合った漢方薬を併用すると、より早い改善が期待できます。
中医学では、「肺」「脾」「腎」が水に関与していると考えています。
「肺」は呼吸とともに、全身に水を運ぶのを助けています。肺と大腸は関係が深く、肺に水が溢れると、大腸が影響を受け、下痢、軟便となります。
「脾」は飲食物に含まれる水の吸収や、水を全身に運ぶ働きがあります。「脾」が弱ると、水の吸収や配達ができなくなり、痰が出やすくなります。
「腎」は水を司る大元。体内に必要な水を肺に運んだり、汚れた水(濁)を、汗や尿に変えて排出しています。
一人一人の症状をお訊ねして、最適な漢方薬を選びます。
運動、食事、睡眠など生活の改善、そして漢方薬の服用とで、むくみ、下半身太りの改善を目指しましょう。