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やくのしま②
屋久島は「薬の島」と言われることがあるくらいに自生する草花の多くには薬効があります。
今日はその逆。毒の植物「くわずいも」
その名のとおり、「喰われない芋」です。長崎県五島市の八幡神社の「くわずいも」は指定天然記念物にもなっています。屋久島では島の至る所で繁殖しており、人家の軒先でも嫌われることなく生えていることも多い「食えないやつ」です。
成長すると、人の背丈よりも高くなり、傘のようにもなって、「とてもかわいい」。しかも、その周囲に雑草が生えにくくなるので、あえて刈る必要はないのでしょう。
地面には里芋ににた球根ができます。成分であるシュウ酸カルシウムは皮膚の粘膜に対して刺激があり、勿論、食べると中毒を起こし、日本の法令では毒物及び劇物取締法により”劇物”に指定されています。
その一方で、中国では腹痛や赤痢、ヘルニア、膿瘍、ヘビ毒や虫刺症の治療薬として、ベトナムでは、風邪の治療薬としても利用されているらしいのですが、定かではありません。
屋久島にはこの植物に似た「かわひこ」という伝統野菜が食べられます。湧水でよく生育したことで,山幸彦,海幸彦になぞらえて「川幸彦」となり,略して「かわひこ」となったそうです。
別名「餅芋(もちいも)」と言われる通り、モチモチした食感で美味で、僕は大好きです。収穫期は12 月~3 月(閑散期)なので、旅行者が食す機会は少なそうです。