2017旅行記その21:思えば遠くへ来たもんだ
この日はまずソカロ広場を目指し行動開始。巨大なメキシコ国旗に度肝を抜かれる。そして、そこからバスコンセロス図書館へ。2017年当時から話題になっていて、まるで本棚が空中に浮いているように見える。本棚だけではなく、化石まで吊られて展示されているのか、と思ったら、後で調べたら彫刻で本物の化石ではないらしい。もちろんスペイン語の本なんて読めないが、入るのは無料。雰囲気を味わって宿に戻った。
と、観光客としてはこれだけなのだが、この日は現地の人の生活に触れた印象も強く残っている。例えば、バスコンセロス図書館近くにあるウォルマート。大きなスーパーで、食料品以外にも家電なんかも扱っていて、「メキシコの人も電気カミソリ使うよなぁ」と当たり前のことを思ったり。もちろん、メキシコが日本より遅れている、ということを言いたいわけではない。理屈で考えればどんな国へ行っても男は髭を剃るのだが、理屈と実物を目にして記憶に焼き付けるのは意味が違う。そしてそれが、実際に海外へ行って現地の人々の生活に触れる価値だと私は考えている。
明日エクアドルへ移動しようと思っていたので、一度宿に帰って近くのコインランドリーへ。正直、ローカルの人たちの生活の場なので、何かあったらまずいと洗濯物とスマホ、必要最小限のお金だけ持って10分ほど歩く。道中もビビりながらだったが、お店のおばちゃんも厳しい顔だったのでさらにビビる。ただ、言葉は通じなくても身振り手振りでちゃんと使い方を教えてくれたので、怖いのは表情だけだった。
昔の二層式の洗濯機が並ぶ店で、終わるまで椅子に座ってぼんやりと外を眺める。夕方だったが、何人か現地のおばちゃんたちがやってきて洗濯を始める。どうやらお店のおばちゃんに洗剤はいくらだ、と聞きながら。近くの立派な建物は学校だろうか、親子連れが何組も家路についている。はて、私は何でメキシコで現地の人に混じりながら洗濯が終わるのを待っているんだっけ。現地の人も思っただろうな。何でこのアジア人は、ここで洗濯が終わるのを待っているのかと。住む土地が違えど、人が生きるということにそんなに差はないのだろう。当たり前なんだけど、これも実感するのは結構難しいことだと思っている。
結局トラブルに巻き込まれることなく、洗濯物を持って宿へ帰ることができた。たったこれだけのことでも、治安が日本と違うとより神経を使うことになる。もしトラブルが起きても、スペイン語で上手く説明できる自信なんてないしね。宿でまたパッキングし、空港までの移動ルートを確認して、この日は終了。
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