![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/118764209/rectangle_large_type_2_66c82cf14bc49ac23971569aa72ad48e.jpeg?width=1200)
【SDGs】セントラルキッチンでの取り組み ~ “意識” で始まるSDGs ~
薬糧開発・セントラルキッチン所属の東浦です。
“セントラルキッチン”とは、いわゆる食品工場のこと。当社では様々なSDGsの活動を行っていますが、今回は私の所属する、工場でのSDGsの取り組みを一部紹介したいと思います。
工場と家庭では規模感が違うかもしれませんが、「具体的にSDGsって何すればいいの?」とお思いの方にも、お役に立てる部分があるかもしれません!
![](https://assets.st-note.com/img/1697167935911-Ysnn57xDCB.png?width=1200)
セントラルキッチンでは、毎日様々な食品を処理・加工しています。
当社の運営する店舗に、スムーズな調理ができるような状態まで加工した“半加工品”を出荷したり、ピッツァやカルツォーネ、マフィン等のベーカリー・菓子商品を製造して様々なお店に提供しています。
![](https://assets.st-note.com/img/1697167540580-JzXP2FkWmW.jpg?width=1200)
商品を製造するにあたり、切っても切れないのが「電気・ガス・水道」といったインフラ。このようなインフラは、どうしても“天然資源の消費”や“温室効果ガス(CO₂)の排出”といった影響が出てしまいます。
これらの影響を抑えるべく、まずは「電気」の使用量を削減することを目標としました。実現すればCO₂排出量の削減につながり、SDGsのゴール7「エネルギーをみんなに、そしてクリーンに」に通じます。
![](https://assets.st-note.com/img/1697167626981-LdDXrboVK9.png)
セントラルキッチンでは以前から、デマンドをモニタリングする設備(※1)を導入していましたが、上手く活用されていませんでした。まずはこれを最大限に活用しようと考えました。
(※1:日本テクノ㈱/デマンド閲覧サービス…電力の使用状況を「見える化」する)
2018年頃、前述した「電気の使用量削減目標」を立て、過去の電力使用実績の分析に取り掛かり、電力のムダをなくす取り組みを開始しました。
![](https://assets.st-note.com/img/1697167675151-lJrVHXNifr.jpg)
![](https://assets.st-note.com/img/1697167733061-4k793FYRF9.jpg)
![](https://assets.st-note.com/img/1697428477832-YzNJS2sAlS.png?width=1200)
2019年から具体的な方針を定め、これを常に意識して活動しました。
『基本方針』
1 デマンド値の基準設定
2 デマンド値のモニタリング
3 デマンド値を超過しそうなときは、工場内に呼びかけ(使用していない設備等の停止)
4 継続的な実施による従業員の意識教育
結果として、2018年度と2020年度を比較すると、ピークデマンド値で50kWの削減、年間電力使用量で227,249kWhの削減を達成しました。
![](https://assets.st-note.com/img/1697167830559-Bg4MbeN1jK.png)
この年間電力使用量をCO₂排出量に換算すると、113,625kg/年のCO₂削減に相当します(※2)。
(※2:CO₂排出係数…0.5[kg-CO₂/kWh])
結果として大幅な削減に成功しましたが、意識をしたのは「基準値を超えないようにモニタリングすること」に尽きます。たかが“意識”かもしれませんが、この“意識”が何よりも重要でした。
同時にこの活動は、CO₂削減だけでなく、電力使用料金のコスト低減にも繋がりました。
環境のためにも会社にとってもメリットがあり、まさに一石二鳥となりました!
![](https://assets.st-note.com/img/1697428436005-YuLBCbasF9.png?width=1200)
2020年度までに、デマンド管理でコントロールが可能な範囲の無駄な電力使用は極限まで削減できたと想定しています。
これ以上の削減をしようとすると、製造への影響が大きくなる可能性があるため、違った視点で対策を講じていく必要があると考えています。
![](https://assets.st-note.com/img/1697428531519-V35jyW2agM.png?width=1200)
より電力を抑えるために、今後取り組みたいこと
1 空調機器のオーバーホール清掃
工場には冷蔵設備、冷凍設備を含めた多くの空調機器が存在しており、全体の電力使用量から見て40~50%を占めています。
オーバーホール清掃(※3)をすることで、冷却効率の上昇が期待できます。
(※3:空調機器を壁から取り外して、分解洗浄すること)
→家庭においても、空調の掃除をすることで冷房効率が上がり、節電に繋がります。また、冷凍庫の霜取りなどのメンテナンスも節電と冷却効率アップにつながります。
2 LED電灯への切り替え
蛍光灯と比べてLED電灯では、電力使用量が50%以上の削減が見込まれます。
現状セントラルキッチンでは20%程しかLED電灯に切り替わっていないため、残りもすべてLED電灯に切り替えることで、電力使用量の抑制が期待できます。
→家庭においても同様に、LED電灯の方が消費電力も少なく、長寿命で交換頻度が低くなります。
3 太陽光発電の導入
試算では、工場における電力使用量のうち、最大で約20%を捻出することが期待できます。
→家庭においてもクリーンなエネルギーへの切り替えとして有効ですが、初期費用が大きくかかりますので、導入は慎重に検討しましょう…
![](https://assets.st-note.com/img/1697428750627-b661LLIl2S.png?width=1200)
小さな“意識”から始めたこの取り組みも、継続することで“CO₂排出量の削減”に繋げることができました。
“意識”すると身近なところにもできることがたくさんあるので、これからもSDGsの取り組みを進めていきたいと思います。
SDGsは知識として知っていても、実践として何をすればいいのかと考えると難しいかもしれません。
それでも「これは節電・節約になるかもしれない」「もったいない」などの“意識”が、実はSDGsに繋がっていると思います。
一緒に考えていきましょう!
セントラルキッチンのプラごみ削減の取り組みの記事も是非読んでみてくださいね↓
記事作成 薬糧開発セントラルキッチン 東浦