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初心 with 謹賀新年

謹賀新年
2000年代に入って既に四半世紀になる。2025年の始まりだ。

「初心忘るべからず」の言葉を、「最初の目標を忘れてはいけない」とか、「謙虚な気持ちを忘れてはいけない」的な意味合いで使っている人が多いと思うが、それはこの言葉の一部の意味でしかないことをご存知だろうか?

そもそも「初心忘るべからず」は誰が言った言葉なのかと言えば、能の「秘すれば花(花伝書)」の世阿弥である。
初心忘るべからずには続きがあって、「是非の初心忘るべからず。時々の初心忘るべからず。老後の初心忘るべからず」(『花鏡』世阿弥・著)となる。

つまり、「未熟であることを忘れてはいけない。いろんな段階における未熟さ、老後になっても完成しない未熟さを忘れずに」といった意味になるだろうか。
だから、人は未熟なのだから慢心せずに努力するべしと解釈するより、若いときは若い時の、老後には老後の未熟な部分があり、つまり「その時々の初心を忘るべからず」という意味となる。人は未熟であり続けることも人であり、歳を取っても人は完成などしておらず、初心は一生涯続くものとでも言えようか。

私は55歳になる間際に、長年勤続した企業を早期退職した後はフリーターとして、「今までやって来なかったこと」ばかりをやっているし、本当に人生の「まさか」の苦渋も味わい続けている。

常に洟垂れ小僧であり、何も分かってはいないので、苦悩の連続であるが、せめて気晴らしに新年も役に立たない話を書いて行こうと思う。どうなるかは知らんけど・・・
#note   #エッセイ   #高齢者   #フリーター   #役立たず
【記】やく・たたず(屋久 佇(竚))

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