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数学の女性先生
女性の数学の先生は少ないと言う話があるが、かつて数学の教師をやっていた人と話をする機会があった。その人は最初から数学の先生だったわけではなく、大学を卒業した後は外資系の監査法人に勤務していたとのこと。
結婚して出産をし、子育てが落ち着いてから仕事に復帰しようと思ったが、如何せん昔の話なのでブランクのある女性の再就職には大きな壁があり、苦渋を味わい結果的にキャリアウーマンの夢は挫折したとのこと。
そして、キャリアウーマンの道を諦めて、予備校の数学講師に活路を見出し、その後はずっと数学講師をやってきたと言っていた。予備校や塾ならいくらでも仕事はありそうなので、今もやっているのですか?と聞くと、もう辞めたという。
その理由は、予備校は常に合格率や点数を求められるので、それを追随していくのは歳を取ってくるとシンドイとのこと。かといって学習塾だと、学生の能力が高い塾は予備校と同等の大変さがあり、逆に補習塾的な学生の能力が決して高くない塾だとモンスターペアレントが多く別のブラックで、保護者対応に精神をやられるとのこと。
そもそも塾や予備校は夜職なので、終わるのが片付けなどを含めると23時くらいになってしまうので、歳を取ると体力的に続かない、昼職でないとツライから辞めたとのことであった。
昔の数学は高度になればなるほど哲学の世界(数理哲学)になり、高貴で美しく神々しい世界であったが、元数学の先生に言わせれば最近の数学の傾向は統計学だと言っていた。データサイエンティストの仕事が学生でも出来て稼げる時代の変化を感じる令和の社会である。
しかし、美しい数学から、金儲けの即物的数学になるのは、個人的には何とも世知辛いなぁ~と思ってしまうのは私だけだろうか?
#note #エッセイ #高齢者 #フリーター #役立たず
【記】やく・たたず(屋久 佇(竚))