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1杯の天玉蕎麦

新宿の西口、通称しょんべん横丁で見た風景。
客は韓国人と思える3人(親子?)の旅行者で、立ち食い蕎麦屋でスマホの写真を見せて注文をしている。

店主は「冷やし天玉蕎麦ですね」と言って作り始める。
当然3人分を作ると思ったら、1杯しか作らなかった。
そして3人は、交代で蕎麦を食べ、母親が温泉卵に凄く喜んでいた。

自分が旅行者だったら、色々なものを食べたいので少しづつが嬉しい。
店主の気遣いなのか、1杯のかけそばならぬ、1杯の天玉蕎麦を3人の親子がすする。わずか490円で3人は満足できたのではないだろうか。これも日本のおもてなしだろうか?

新宿しょんべん横丁では様々な風景が見られる。立飲み屋に入ったら、店員の所作が素晴らしくて感動してしまった。

とにかく動きに無駄がない。口も動いているが、手足の動きが止まることが無く、かつ流れるように笑顔で動き回っている。とても有能で若く美人なバイトさんだった。有能な人を見ると爽やかでとても気持ちが良い。

キッチンで刺身を造っている初老の魚屋さんも、手際よく働いている。このようなベテランでも高齢の人は、裏方に回って疲れない範囲の時短でやればお互いにWin-Winなのではないかと思える。綺麗な包丁さばきを見ているだけで気持ちの良いものである。

やはりプロは凄いなと思う所である。
対して、自分がサラリーマンだった頃を振り返って、本当に自分はプロだったのか?などと恥ずかしくなることもある。職人さんやサービス業の人は、少なくとも私には出来ない仕事なので、全ての店屋がそうではないが、立ち飲みなのに良い店に当たると、凄いなぁ~と感心することも多い。

結果が見えて、客に喜ばれる仕事は尊敬に値する。それに比較して60歳を過ぎてから始めた私の相談系や支援系の仕事は、直接的な解決をすることもないので、全く大したことが無い💦
#note   #エッセイ   #高齢者   #フリーター   #役立たず
【記】やく・たたず(屋久 佇(竚))

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