見出し画像

【術前抗がん剤投与1日目】 

今日から抗がん剤治療が始まりました。これから続く長い闘病生活の第一歩を踏み出したわけですが、正直なところ、不安と期待が入り混じった複雑な心境です。でも、この経験を通して得られるものもあるはずだと、ポジティブ思考な性格がここでも役に立つ。

【朝食と検査】

今朝は普段通りに目覚め、病院食の朝食をいただきました。病院食というと味気ないイメージがありますが、栄養バランスだけは良い。まぁ美味しいと言えませんが、自分で作らなくてもいいし片付けもしなくていいし、もうそれだけで有り難いです。感謝×感謝

食事の後、検温、血圧、採血をし、採血検査にある異常がなければ投薬開始です。しばらくして主治医の先生が来られ、検査結果にある異常がないことを告げてくれました。ホッとすると同時に、いよいよ抗がん剤投与が始まるという緊張感が高まりました。実は気になる事がひとつ発覚しました。このことはまた後日、書きたいと思います。

【DCF療法の開始】

私が受けることになった治療法は、DCF療法と呼ばれるものです。シスプラチンフルオロウラシルドセタキセルという3種類の抗がん剤を組み合わせて使用する方法だそうです。正直、薬の名前を聞いただけではよく分かりませんが、これらが私の味方になってくれると信じることにしました。もうジタバタしても
しょうがない。

点滴が始まり、薬液が体内に入っていく様子を見つめながら、様々な思いが頭をよぎりました。「本当に効果はあるのだろうか」「副作用は大丈夫だろうか」など、不安な気持ちもありましたが、同時に「これで少しずつ良くなっていくんだ」という希望も感じました。

幸い、投与開始後しばらく経っても、アレルギー反応らしき症状は現れませんでした。医師や看護師さんたちが頻繁に様子を見に来てくれたので、安心して治療を受けることができました。ただ、トイレの回数が増える増える。1時間に1回はトイレに行ってた感じですが、「尿として出す方が良い、とにかくトイレに行くのが仕事」と言われました。チューブがぶら下がった点滴を持ってトイレに行って毎回紙コップで排尿を計り記入という作業はかなり面倒ですが頑張ります。

【医療スタッフへの感謝】

今回の入院を通じて、改めて医療スタッフの方々って大変な仕事だなと実感しています。看護師さんって忙しいですよね。人の命を預かるプレッシャーには自分なら絶対に耐えられそうもありません。そして丁寧で優しい対応には、心から感謝の気持ちでいっぱいです。「仕事だから当たり前でしょ」と言われるかもしれませんが、当たりが悪いとそうでもない場合がありますからね。

点滴の管理から体調のチェック、そして些細な不安や疑問にも親身に耳を傾けてくれる。当たり前のことかもしれませんが、全てが未知の世界の自分にとっては彼女たちの存在が、この不安な時間を乗り越える大きな支えとなっています。

ふと思ったのは、こんなにも重要な仕事をしている看護師さんたちの待遇についてです。人の命を預かる重要な仕事なのに、給料が低いという話をよく耳にします。もっと待遇を改善して、彼女たちの努力に見合った報酬を与えるべきだと強く感じました。

【自己反省】

ここで正直に告白しますが、健康だった頃の私は、医療従事者の待遇問題についてあまり深く考えたことがありませんでした。ニュースで取り上げられても、「大変そうだな」程度の認識で、自分には直接関係ない話だと思っていたのです。

だけど今こうして自分が患者として医療の恩恵を受ける立場になって、急に切実な問題として感じるようになりました。私って本当に自己中心的な生き方をして来たなと反省する今日この頃です。

【明日への希望】

1日目の治療を終えて、まだまだ長い道のりが続くことを実感しています。副作用や体力の低下など、これから様々な困難が待っていると思います。でも、今日一日を無事に過ごせたことで、少しだけホッとしました。最近は目覚めると「私はやっぱりガンなんだ」と良い意味でも悪い意味でも慣れてきた気がします。明日もまた、新たな気持ちで治療に臨みます。


このブログでは、私の食道癌との闘いを記録していきたいと思います。同じ病気と闘っている方、そして、これから検査を受ける方にとって、少しでも参考になれば幸いです。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?