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昭和のJK卒業旅行

高校で2年間同じクラスだった3人の友人と、京都に卒業旅行をした。

最終日に雨に降られた。


4人のうち1人だけが県外で、3人は、同じ地元の大学に進学することになっていた。

高校3年の文系クラス。52人。36人の女子の進学先は、ほとんどが県内の大学と短大。16人の男子は、全員行く先が違った。

地元を離れる彼女にも、私や多くの女子生徒のように、地元の大学にしか行かせないという親がいた。

彼女は、それでも、関西にある大学を受けた。受けるだけだと親に懇願して。そして、合格した。

入学金を振り込まなければ、合格は無効になる。でも、彼女の父母は、記念受験のはずだったと、取り合わない。

彼女は、期限最終日、朝から泣いていたという。その娘に、母が最後に折れた。銀行に行き、入学金を送ってやった。


雨雲に翳る嵐山は、それでも毅然と美しい。

催花雨が、私たちに降り注ぐ。これまでも、これからも流す涙のように。

いつか花が咲くようにと。



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