旅の終点 「旅する日本語」に参加して
言葉をめぐる旅。
そして、記憶の彼方に、旅をしたような。
400字制限は、書きにくくはありませんでした。かえって、たすかりました。しかたがないと、すぐに自分に言い訳ができるから。
でも、示された11の語彙は、恥ずかしながら、使ったことも、見たこともないものばかりでした。
だから、全制覇しようとは思ってはいませんでした。3つ書いたところで、じゅうぶん満足していました。
それなのに、同じ企画に取り組むほかの人の作品に感心したり、その何人かとコメント欄で言葉を交わしあい、また、自分のを読んでくれた人の言葉に励まされるうち、もうひとつ、もうひとつ、と。
書くうち、それぞれの言葉の意味合いや使い方を知るのが、おもしろくなりました。書いたものが7つか8つになった時、それなら全部書いてみたいと思いました。
書けたことも、はからずも書き言葉にしたためることになった思い出にも、感慨深い気持ちです。
企画に感謝。参加作品を編み出したり、おたがいにエールを送りあったりした、ほかの書き手のみなさんにも。
いただいたスキマーク、そしてコメントにも。読んでくれてありがとう。
11の語彙を全部使えたというの、やっぱりうれしく思います。
(おかげで、語彙も増えましたし。)
11の「美しい日本語」。参加した企画「#旅する日本語」のサイトより。
「已己巳己」(いこみき)・・・(字形が似ていることから)互いに似ているもののたとえ。
「弥立つ」(いやたつ)・・・いよいよ心を奮い立たせる。
「色節」(いろふし)・・・晴れがましい行事。
「生一本」(きいっぽん)・・・心がまっすぐで一途に物事に打ち込んでいくさま。
「気散じ」(きさんじ)・・・気晴らし。
「催花雨」(さいかう)・・・春、花の咲くのを促すように降る雨。
「袖摺れ」(そですれ)・・・袖がふれあうほどの近い関係。
「寧静」(ねいせい)・・・世の中が平穏なこと。心が安らかで落ち着いていること。
「喉鼓」(のどつづみ)・・・食欲が盛んに起こること。喉が鳴ること。
「萌芽」(ほうが)・・・物事がはじまること。
「睦ぶ」(むつぶ)・・・仲良くする。むつまじくする。