文法指導のアイデア【瞬間英作】
公立中学校で英語を教えています😌
今回は、文法を指導するときに使える活動と使用するワークシートを紹介します。その名も『瞬間英作』です。新出文法・語法を徹底的に口頭練習して、頭に叩き込む活動です。
『瞬間英作』とは
①概要
②手順
③メリット
実践例(want 人 to do ~の場合)
①導入・口頭練習
⚠️今回の例は決して丁寧な導入じゃないです。使用場面・状況から入って、意味・形・用法に自然に気づかせる!なんてことはしていません。ゴリ押しです。ただ、いっつも時間をかけて丁寧な導入をする必要はないし、こんくらいさらっとやって、次の時間から何度も何度も繰り返し定着させていけばええじゃんって、思ってます。と、先に言い訳をしておきますね🙃
生徒はペアで答えを確認しあう。教師は単語のイニシャルを書くなど少しずつヒントを出していく。
今度はいちいち板書せずに口頭で確認する。テンポよく次々に質問し、どんどん生徒を指名し答えさせていく。
適宜、Who will read books?などと聞いて気づかせる。気づいた生徒を指名し、全体で意味を確認する。「こんなふうに、want to の間に人が入ったら「その人にしてほしい」って意味になるんだね。」などとこの時点では簡単な確認程度に済ませておく。その後、youの部分を少し強調しながら2、3回音読する。
基本となるモデル文から部分的に語句を変えて、それを英語にして口頭でどんどん言わせる。スローラーナーがギリギリついてこれるくらいのテンポで。
導入の最後に、ペアで自由に問題を出し合わせる。スローラーナーのためにも、黒板のモデルを読めばいいと伝える。教師はこの間に瞬間英作用のワークシートを配布しておくことで、ワークシートが手元に来るまでの無駄な空白の時間がなくなる。(iPadなどのICT環境が整っている場合はそれで送る。)
②瞬間英作(メイン活動)
プリントで配布する場合はペアで1枚配る。指示の後、表面(A面:問題)を見て、ペアで交互に英語で言うとこうなるかなあと確認させる。終わったペア&お手上げのペアは裏面(B面:解答)を見ていいと伝える。
答えを確認して音読練習を数回した後は、日本語を瞬間的に英語に直せるレベルまで練習する。ペアを次々に変えてどんどん練習する。ポイントは、活動に変化をもたらすことで飽きさせず活動に集中させること。変化は大きく2種類。
③まとめ
まとめはいくつかパターンがありますが、基本的には「解説→問題を解く」。
下の写真(want 人 to ~のプリントが行方不明なので別プリ😓)の□の中を使って解説し、問題に取り組ませます。答えを黒板に貼っておき、「このプリントが終わって答え合わせをした人から今日は授業終わっていいよ。」と伝えています。自分達のペースで取り組ませるのです。教師は机間巡視でスローラーナーの支援。
ちなみに、このまとめのプリントはもちろん、そもそも瞬間英作に使うワークシートに載せる英語も実は適当に選んではいません。教科書やワークブック、県下共通のプリントなど、今後生徒がどこかで出会うことになる英語を事前に調べておきしれっと入れておくんです。
生徒:「あれ?この問題どっかで見たな。どこやったっけ?まあ、思い出せんけど解けたぞ!やった!」
っていうのをねらっているんです。
④『問題解いて終わりってどうなの?』
よく、「自己表現までしないのか」、「新出表現を使ったやり取りの場面がないのではないか」と言われます。が、導入→理解→練習→表現までの流れを1時間で一気に終わらせるのはスローラーナーにはキツい。よって、僕はしません。
もちろん、最終的にはその単元(ユニット)で学習した表現を使って、パフォーマンスはしてもらいますが、それを無理に1時間完結にしなくてもいいでしょう。何時間もかけて、少しずつ、繰り返し練習して、最終的に表現できたらええじゃないか。というスタンスでやっています。
1時間で無理やり自己表現までいって、できる子だけが喜んで、できる子ができるようになっていないのは、英語力の二極化を進めるだけです。
それよりも、練習で終わらせて最後に問題を解かせます。問題は今さっきまで何度も練習した文の一部語句を、すこ〜〜しだけ変えたもので、なおかつ取り組みやすい語順問題にしているので、必ず全員が◯がついて終わります。ここもポイントです。全員が達成感を感じながら授業が終わるのです。
もちろん、まとめプリントの問題がはやく終わった生徒(英語が得意な生徒)はプラスαの課題(ワークブックや宿題、パフォーマンステストの準備など)に取り組むよう事前に伝えておかねばなりませんが。
おわりに
今回は文法指導の際に僕がたまに使っている「瞬間英作」を紹介しました。ここまで読んでくださった方はもうバレたでしょうが、決して真新しいものではありません。なんてことはない単なるパターンプラクティスです。でもやっぱり、地道な練習をいかに飽きさせずに、これでもか!ってくらい取り組ませるか、ですよね。
新出文法・語法を、シンプル&徹底的に練習するためのアイデアですが、効果はあります。ぜひ一度はお試しあれ!それでは、また👋
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