【REALFORCE GX1】ラピッドトリガーを搭載した国内最高峰のゲーミングキーボード レビュー
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今回は、いわゆるラピッドトリガー機能が搭載された話題のキーボード、
東プレ REALFORCE GX1をレビューしていきます。
時間のない方はDynamic modeの部分だけでも読んでください。
※ヘッダー画像 製品ページより引用
【レビュー品】
GX1 KEYBOARD / X1UD13(英語配列・押下圧30g)
他、日本語配列/押下圧45gを選べる4種類の展開
2023年3月購入
【キースイッチ、打鍵感について】
・静電容量無接点方式キースイッチ
キースイッチは、REALFORCEのアイデンティティともいうべき、東プレ静電容量無接点方式キースイッチです。
メカニカルスイッチなどと大きく異なる打鍵感で、スコスコしたような感触です。
また、キーの押し始めに必要な力と底まで押し込む際に必要な力が他のキーボードと比べ一定で、そのためゲームをしている時左手が疲れにくくなります。
加えて打鍵音は非常に静かで、VCに音が入ることはありません。
PCゲームでキーマウを使うのが初めての人にもおすすめできます。
メカニカルスイッチのタクタイル軸のようなしっかりとした打鍵感を好む人にはハマらないかもしれません。
私は昔からREALFORCEブランドに憧れ家電量販店でREALFORCEの展示品キーボードに触れており、
とても好きな打鍵感だったので実際にこのキーボードを使用してとても満足しています。
スイッチ寿命1億回を謳っており、使用していてチャタリングなどの不具合は全く起きません。
・押下圧
私が購入した押下圧30gのものは、上記スイッチの打鍵感と合わせるととても軽いキータッチとなっています。
製品ホームページでは30gについて、FPSなど速い入力動作を求められるゲーム向けとありますが、AP・RPを細かく設定できる現在のファームウェアでは、どちらの方が有利ということは無いと感じます。
なのでこの辺りは好みで良いと思います。
押下圧が軽いと誤操作が発生することは懸念されますが、WASDキーをAP0.2㎜設定でVALORANTをプレーしている中では、試合中に明確な誤動作は起きませんでした。
Dynamic mode(…ラピッドトリガー機能)について後述しますが、押下圧の差についてはそちらでも少し触れたいと思います。
【キーキャップ】
ABS素材でダブルショット方式です。
プロファイルはおそらくOEMプロファイルかと思います。製品仕様には明記されていないため間違っていたら修正します。
ABSはPBTと比べて安っぽさや皮脂などによるテカリが目立つ印象ですが、このキーキャップにはあまりそれを感じませんでした。
私は見た目の好みからコロコロキーキャップを変えていますが、長く使う事を考えられた良いものになっていると思います。
【ボディなど】
・ケース
キーボード本体のケースは非常に重厚感があります。実際の重量も1.3㎏と重たいため、使用中にキーボードがずれるようなことはまずありません。
ステンレス素材でパウダーコーティングが施され、高級感にあふれています。
指紋などが残ることは無く、ケースからキーが飛び出しているフローティングデザインとなっており、お手入れも非常に楽です。
テンキーレスで程よいサイズ感となっており、デスクの置き場所にもあまり困りません。
・ケーブル
ケーブルは固定で換装不可のため、そこは少し注意が必要です。
普通に使用する分には十分な長さがあり全く困ることはありませんが、カスタムのこだわりが強い人には少し物足りないかもしれません。
左右側面からケーブルを出せる溝はありますが、左右の背面にはそのような溝が無いので、不満に思う人はいるかと思います。
【ゲームでの使用感について】
以下、実際にVALORANTをプレーした使用感を書き連ねていきます。
本稿はファームウェアアップデートVer. A0.12適用後の物で、Dynamic mode強化=ラピッドトリガー機能が実装されたものになります。
・ソフトウェア
ソフトウェアは以下のURLからダウンロード可能です。
ライティングの変更など、他のゲーミングキーボードにあるような機能については割愛させていただきます。
私は澁谷かのんちゃんのマリーゴールド色に輝かせています。
・APC設定
AP(キー入力のON位置)を0.1mm〜3.0mm内で0.1mm刻みで設定することができます。
私はWASDのAPを0.2㎜で設定していますが、ジャンプピークやジグルピークなどのキャラコン動作が非常にやりやすくなりました。
他、ボイスチャットやスパイク設置/解除キーなどはAPを浅めに設定し、誤爆を防ぐためアビリティとジャンプ(スペースキー)やしゃがみキーなどはAPを深めに設定しています。
・Dynamic mode
キー入力の際、RP(ONからOFF、OFFからONの作動点)を0.1mm単位の移動量で設定することができる機能です。
すなわち、いわゆるラピッドトリガー機能のことを指します。
この機能についてあまり詳しくない方は、当該機能のGIFを見るとイメージがつきやすいと思います。
この機能がVALORANTをプレーする際に非常に有利に働くということで注目を浴びています。
この機能を活用すると、キーを離してストッピングする際のスピード・精度が段違いに上がります。
普通のメカニカルスイッチを採用したキーボードは、APが約1.5~2.0㎜辺りで、RPはAPと同じ位置かAP0.1㎜程度上に設定されています。
また、キーストローク(キーを底打ちするまでの長さ)は4㎜程度です。
上記条件を踏まえての例で、APが1.5㎜のキーボードでAキーを底まで押して横移動し、キーを離して止まる際はキーを(4㎜-1.6㎜=)2.4㎜程戻さなければキー入力がOFFにならない=ストッピングがかからない、ということになります。
しかし、このDynamic mode機能でRPのON→OFFの移動点を-0.1㎜に設定すると、キーを底打ちしていても0.1㎜キーを戻すだけでキー入力をOFFにすることができます。
そのため、離しストッピングにおいて圧倒的なスピードと精度が手に入ります。
私は普段VALORANTのウォーミングアップ時、射撃場でストッピング動作を入れながら100体Bot撃ちをしているのですが、その時点でもう明らかにストッピングミスが減ったと実感することができました。
また、試合中においても明らかにそれまで反応できていなかった敵の飛び出しにも対応できるようになったと感じました。
特に、WSキーを用いた前後の動きを含んだ移動中、今まではストッピングが難しく感じていましたが、そのような状況でもしっかりとストッピングができるようになっていることに気づきました。
今後この機能はVALORANTをプレーすることを考えたキーボードには標準装備されていくと思っていますが、現状明らかに優位を取れるものとなっています。
また、ここで押下圧の話に戻るのですが、押下圧が高いとキーが戻る力も強くなります。
そのため、30gと比べて45gの方がストッピングがわずかながら早く動作する可能性が考えられます。
これはWootingのキーボードと比較した際にも考えられることで、Wootingは押下圧が約61gとGX1と比べて高いです。
Wootingの方がストッピングのキレがあるという意見が散見されますが、押下圧の高さによるものが大きいと考えています。
私はそこまで左手に力を入れていないため、押下圧による差はそこまで無いと考えていますが、Wootingなどを使用する機会があれば比較して追記してみようと思います。
・KILL SWITCH機能
AキーとDキーの同時入力が無効化され、後から押された片方の入力のみ有効となる機能です。
これはいわゆる逆キーストッピングを行うプレイヤー向けに搭載された機能と考えられます。
私は離しストッピングの為、ストッピングに関してあまり恩恵は得られていません。
また、VALORANTではAとDが同時押しされると優位道の入力が消えるので、この機能はストッピングに関してはあまり意味を成していないと感じます。
しかしながら、切り返しの動作が速くなるため、ジグルピークをしながら1タップ撃ちをする際などは優位に働くと考えられます。
少し特殊な挙動のため私はこの機能を使用していませんが、慣れてくれば有効活用できる機能だと思っています。
【その他】
・キースペーサーキット
こちら2㎜・3㎜両方使用しました。キースイッチとキーケースの間にこれを入れることで、キーのストロークを変えられるという物です。
スポンジのような素材で、底打ちするとキーが押し込まれ、素材の弾力で跳ね返ってきます。
そのためRPを最短に設定していると意図せずキー入力がOFFになるという事象が発生します。
私は移動中にWキーの入力がOFFになるという事象が多発しました。
公式サポートに問い合わせると、そのような事象が起きることは把握しており、かつ現状ではRPを調整することで対応してほしいとのことでした。
私は上記の為現在スペーサーを使用していませんが、キーを押す際の癖によるものもあると思いますので、人によってはよりストッピングがしやすくなる可能性も秘めています。
【まとめ】
ファームウェアアップデートにより、ソフト・ハードともに最高峰のキーボードになりました。
ZENAIMやAPEX PROなど続々とラピッドトリガーを搭載したものが出てきますが、国内最高峰ブランドであるREALFORCEは、これからも業界トップを走り続けるように思えます。
7/24現在執筆時、品薄状態が続きまだまだ手に入らない方も多いと思いますが、このレビューを読んでいただき、いつかこのキーボードを手に入れて使用することを思い浮かべ、期待に胸膨らませていただければと思います。