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焼き菓子の原材料に「こだわる」わりに主原料の「粉」に無頓着すぎた
なぜ小麦粉や米粉を自家製粉することになったの?田舎に越してきて初めて知った自分の食生活の「不自然さ」
小麦や玄米を家で自家製粉し、それを使って焼き菓子を焼いています。
自家製粉する理由は、以前からわりあい素材にこだわってお菓子作りしていたけれど、千葉の外房に越してきて食生活全般がかなり変わった事がきっかけです。
もともと「菓子作り」が趣味で都会で休日や夜間に製菓学校に通うほど没頭していました。都内の有名店をせっせと食べ歩きし、仕事でもらったお給料の大半をそうした「趣味」につぎ込んでいました。
もともとあまり消化器系が強くない方だったので毎回の食事にバターや生クリームをたくさん使ったお菓子を食べていたら身体が不調になってきました。お金を出して購入して体調悪くなるなんて矛盾していると思いながらも食べることも作ることも好きなのでやめられない。だったらもっとからだに負担のかからないもの、もっと言えば栄養とか身体に必要なものもお菓子で摂れないものかと考えていました。
田舎に越してきて食生活が変わった事がきっかけ
一昨年、千葉県の外房に越してきて、野菜など農家の人が持ち寄って販売している直売所で購入する食生活になり各段に野菜の摂取量が増えました。
主食ももともと玄米派でしたがわざわざ遠くのものを取り寄せることなく、地元でおいしい米がいくらでも入手できるようになり、健康的な食生活になりました。
すると作るお菓子もわざわざ高い材料(バターや特別な素材)を購入するのは不自然な気がして「手に入るもの」で工夫して作るようになりました。
ある日地元の卵やくだものを使って作っていて、ふと、主原料の小麦も地元産を使えないかな、と思ったのがきっかけです。
小麦は産直の店で地元の麦を粉にした小麦粉が売られているのを見たことがあるので、どこかで栽培しているはずだし、玄米を粉にして米粉としてお菓子にすることもできる。
そうすればすべて素性のわかる素材でお菓子を作る事ができるし、お菓子で健康的な食生活へのアプローチもできると思いました。
自家製粉のための製粉機を探して
そこでまず粉を作るために製粉機をあたったのですが石臼は手動はちょっと現実的ではないし、と言って業務用は大きいし、高価。本当は石臼が理想ですがこれは断念しました(今も石臼の夢は捨てきれていません)。電動の製粉機もあるにはあるのですが、こちらも大きく、しかも高速で挽いていくので熱が加わり粉が酸化しやすいとの事でした。
何かないかな、と思いながら過ごしていると、ふとyoutubeで見かけた動画の中でアメリカのKitchenAid社のキッチンエイドにグレインミルのアタッチメントがあると知りました。
もう何十年も前からキッチンエイドを材料の泡立てやパンの「こね」に愛用しているのに、そんな「部品」があるのは知りませんでした。さっそく取り扱い店に数十年前のキッチンエイドでも取り付け可能か確認したところ、問題ないでしょう、とのこと。
届いてすぐ、取り付けてみるとぴったりはまりました。
まず、いつも食べている地元の玄米を粉にしてみたところ、さらさらの粉が出来ました。それまでは小さい手動のコーヒーミルで実験的にがりがり粉にしていたので、さらさらとマシンから出てくる玄米粉に感動しました。できたての玄米粉でマフィンを焼いてみるとまるで市販の米粉のようにしっとり出来上がりました。
小麦の入手先を探して
さらに小麦の製粉にも挑戦しようと思ったのですが、小麦ってどこで入手できるのかしら、からのスタートです。粉は販売しているけれど、粒の「小麦」は売られていないのです。
ある日車を走らせていると地元〇〇町小麦使用と書かれたパン屋さんの看板が。さっそくそのパン屋さんにどこで小麦を購入されているか聞くと、責任者の方が親切に対応してくださって生産者を教えてくれました。
教えていただいた農業生産者組合を訪ねると、責任者の人がたまたま事務所にいらして、話を聞くなり米袋に半分くらい入った小麦を冷蔵庫から持ってきて「さしあげますよ」との事。
いえいえそれは困りますと、いくばくかお支払いし、後日畑を見せていただけないでしょうか、などのお願いもして車に乗り込み帰宅。とんとん拍子に事がすすみました。
さっそく小麦をマシンにかけたところ、茶色のフレークが混じった全粒粉を製粉することができました。
硬い小麦が難なく粉になりました。
これが「ふすま」。市販の小麦粉はこれが完全に取り除かれています。
こんな大きなフレークを食べても大丈夫かしら…と思ったのですが焼き菓子にして焼いてみたところ、
さくさくのクッキーが出来上がりました。香ばしくておいしいし、何も問題ありませんでした。自分で粉にしてお菓子を作った、という体験は結構感動的です。食物繊維や小麦の胚芽の部分もすべて入ったまさに丸ごと小麦クッキーです。
自家製粉した粉の性質
こうした丸ごと挽いた粉で作るお菓子ですが、お菓子の種類によって向き不向きがあります。繊細なお菓子や小麦粉を使って粘度を出すカスタードクリームなどは全粒粉のふすまが口の中でくちどけを邪魔してしまうものも。
昔の人が石臼でできるだけ「ふすま」をすりつぶしたり、取り除こうとしたのもわかる気がします。
反対に現代人は食物繊維の少ない食生活です。自分で粉を挽けばふすまの量もある程度コントロールできます。
よりマニアックに自家製粉のお菓子を追求していく「場」としてnoteにレポート
いま別のブログで作ったお菓子をレポートしています。
こちらではもっと掘り下げて「健康的でからだにやさしい」という点と、「食べてかみしめてしみじみとおいしい」という点の2つを追求しながら自家製粉のお菓子を研究していく場としてレポートを上げていこうと思います。
ちょっとマニアックすぎて興味のない人には全然おもしろくない内容だよな、と思ったのですが全粒粉100%で作っているレシピをあまり見かけないし、(あるかもしれませんが)、私の作るお菓子が誰かしらの健康に寄与するものであればうれしいです。
事実私は自家製粉したお菓子でせっせといろいろ作っていますが、バターたっぷりのカロリーの塊のお菓子を食べた後の「もたれ感」がほぼなくなりました。ほぼ、というのは一人暮らしなのでいきおいどうしても摂取量が多くなってしまうという点があるからです。どんなものでも食べすぎればそれはもたれます。
それと食物繊維をせっせと取り込む事になるので便秘らしき事が全くなくなりました。この点はお困りの方が結構多いので試してみる価値はあります。
家に製粉機なんてない人が大半ですから(私だってそうでしたから)市販の全粒粉や玄米粉を購入してチャレンジするしかありません。そこで私自身も自家製粉ばかりではなく、市販の粉をいろいろと購入し、できばえをレポートすることもやりたいです。
とくに玄米粉は粉によってまったく違うので出来上がりも見事に違ってきます。その辺どうやって出来上がりを調整するか、なども今は課題です。
自己紹介と目標
つらつらと書いてきましたが現在の私の事を少し書きますとお菓子を研究している事意外にはアルバイトでとあるところで焼き菓子を作って売ってもらっている、地元の産直店でたまにお菓子を売ってもらっている程度です。
目標ははこうしたマニアックなお菓子作りを人に教えたり、サークル活動のような感じでうまくいったとか、ここが改善点だ、みたいな事をわいわいやりたいので、そんな事ができるように日々精進していきたいと思います。
次回からは写真や動画も入れたりしながらこんなものを作ってみたのでよかったら試してみませんか、みたいな感じでやっていきたいと思いますので興味ある人は見に来てください。
では、どうぞよろしくお願いします。
#お菓子作り #自家製粉 #全粒粉 #玄米粉 #ヘルシーレシピ