必要な栄養素が摂れる「食事ケーキ」、罪悪感なく甘いものを楽しめます。
外出先での食事には冷凍したものを持参。携帯食みたいな感覚でも栄養的には充実です。
お菓子は食事と食事の合間に食べるもので、栄養素やカロリーについて述べるのは無粋ですが、、、人間のからだにとっては必要ないものです。
それでも甘いものへの要求は捨てきれないし、そもそもお菓子を作ることも食べることも大好きな私にとって、切って捨てることができません。
そこで考えたのがお菓子を食事としてとらえ、必要な栄養素をお菓子に入れてしまうことで気兼ねなく、罪悪感なく、むしろ積極的に大手を振って食べられるというものです。
この考えは楽しくてわくわくします。素材の組み合わせは無限にあるし、体調に合わせ使用量もコントロールできるし、季節感も取り入れられます。
たとえば、今回のケーキでは、
ベースにあるのは食物繊維がたっぷり摂れる小麦全粒粉。そのざっくりした質感を生かすような素材を組み合わせていきます。油はオリーブオイル、砂糖はぎりぎり最小限でよく、卵アレルギーはないので1個使用。
果物と野菜も同時に摂れるといいからバナナと人参をたっぷりと。
ザクザクした食感が欲しいから、香ばしいくるみも入れようかな、という感じです。甘さが最小限だからビターチョコの小片を入れてアクセントに。
たまたまなのですが、出来上がったケーキが津川友介さん著「究極の食事」(東洋経済)が推奨する、
不動の「本当に健康に良い食品」5つ(本文p.27)のうち4つにあたります。
②野菜とくだもの ③茶色い炭水化物 ④オリーブオイル ⑤ナッツで、さすがに①の魚は使いません。
この5つの食品群は信頼できる研究で健康によいと考えられている食品。
3度の食事にすべてあてはめていくのは難しいのなら、お菓子からまず、健康になる、という逆の考えもあり。
お菓子は健康的にしたけれど、ラーメンを食べた、焼き肉を食べた、でもいいと思います。どこも不調がない人にとって、好きなものを制限するのは無理です。けれど長期的に見れば日々の食事もどこかでシフトチェンジしていく必要があります。
…これくらいにしておきます。
では作り方です。
<材料>
18cm丸型。底がはずれるものが望ましいですが、
ケーキ型がなければ四角いバットのようなものでも大丈夫。
小麦全粒粉 150g
ベーキングパウダー 3g
卵 1個
砂糖 30g
オリーブオイル 30g
豆乳 120~130g
バナナ (生地に入れる分100g+トッピング用適宜)
にんじん すりおろして90g
レモン (半個分の果汁と皮のすりおろし)
ビターチョコレート(カカオ成分70%位のものを35g)
くるみ (生地に入れる分20g+トッピング30g)
<下準備>
・にんじんをスライサーでおろします。細長いヒュルヒュルの感じです。
もし、人参の存在感を消したいときはおろし金でおろしてください。
・くるみは生地用は小さく手で割りトッピング用は半割。
・チョコレートも手で小さく割ります。目安としては8ミリから1㎝角。
・最後にレモン汁をレモン半個分絞り、皮もすりおろします。
その汁の中に刻んだバナナを入れてレモン汁をまぶしておきます。
バナナは縦4つ割りし、端から8ミリ~1㎝厚さにカット。
トッピング用はまだカットしません。(茶色くなるので)
<作り方>
泡立て器を使い、卵をボールに溶きほぐします。
砂糖30gを加え、砂糖を溶かすようによく混ぜます。
(泡立てる必要はなし。砂糖の粒がなくなるように。
卵液が透明な感じになってきます)
オリーブオイルを加えてよく混ぜて分離した状態がなくなるまで
混ぜます。
豆乳を120g加えて混ぜます。
ここへ材料を入れていきます。ここからはゴムベラにします。
まず、人参とバナナ。人参やバナナがばらばらになって卵液が
全体にからまったらくるみとチョコレートを入れます。
全体が混ざるまで切り混ぜます。
この段階では小麦粉が入っていないのでよく混ぜても大丈夫。
つぎに小麦全粒粉とベーキングパウダーをいっしょに振るい入れます。
(袋からそのまま入れるよりも振るう事で粉がばらばらになり、混ざりやすくなります)
グルテンが出すぎないようにゴムベラで生地を切っては底から返す、を数回。もし、生地が重すぎたら豆乳を10g加えて生地をゆるめます。
粉気が見えなくなり、全体が一体になったら混ぜをストップ、型に流します。
表面をゴムベラで平らにならし(ラフで大丈夫)、トッピング用バナナを飾ります。厚さ8ミリ位にカットして放射状に配置し、トッピング用くるみも飾ります。バナナとくるみを指で押して少し生地に沈めます。
180℃のオーブンで20分。前後をローテンションさせて、さらに15分。
さらにオーブンの上段に移してさらに10分焼いてきれいな焼き色を付けます。
電気オーブンはこの温度帯でいいですが、ガスオーブンでしたら最後の10分は必要ないと思います。竹串を刺して生地がつかなければできています。
1個ずつラップしてジップロックなどに入れて冷凍保存。
取り出して自然解凍で食べられます。
冷蔵庫で保存する場合はあまり置かずに食べ切ってください。
冷たいままもおいしいです。
ヨーグルトを添えて朝食にもどうぞ。