2023年にみたもの、きいたもの
ある時期に好きだった音楽や映画はその時の自分のモードを表している気がする、みたいな話を友達とした。
言われてみればそんな気もするし、最近は何を観たかすぐに忘れてしまうので、今年観たものや聴いたものを、ただ振り返ってみようと思う。
観た映画
逃げた女
ホン・サンスの2019年の作品。日本上映は見逃してしまったのだけれど、サブスクにあがっていたので観た。
彼の作品はいわゆる「何も起こらない」映画だけれども、同時にすごくスリリングな危ういものを見ている感じもある。今回もずっと観ていたい面白さだった。
あと、キム・ミニが出てるだけで成立する何かがあるなあと毎回思う。
ザ・キラー
公開してすぐ映画館で見た。
冒頭のシーンから最高だったけど、特にやたら情報量が多いアクションシーンに興奮した。あれだけでも見返したい。音楽の使い方もかっこよかったけれど、スミスを聴いてる殺し屋は嫌だなと思った。
帰りに育休中の友達と親になることや育児についてだらだら話した。
君たちはどう生きるか
周りの友人や知人の間でも賛否両論あったけれど、僕は傑作だと思った。説明的でなく、ダイナミズムがあって、絵が美しくて、音楽が良くて、とにかく感動した。
吉祥寺の映画館で観て、帰りにいせやに寄った。
地下の席で飲んでいると、通気窓の下のスペースに、土から外に出て帰れなくなっているモグラがいた。気づいたらいなくなっていたけれど、無事に地中に帰れたことを祈る。
東京物語
何かのきっかけで見返そうと思って久しぶりに観た。個人的には小津の映画は秋刀魚の味が一番好きだ。けれど、マスターピースはやっぱり東京物語なんだなと思った。全員観たほうがいい、というやつ。笠智衆のようなじいさんになりたい。
横浜でやっていた小津安二郎展にも行った。帰りにシーガーディアンでヨコハマを飲んで帰った。
アテナ
冒頭の長回しのカットが素晴らしかった。あれだけでも観る価値があると思う。
この時期はFrance24というフランス国営のニュース番組を毎朝見ていたこともあって、作中で描かれる対立構造についてあれこれ考えてしまった。
聴いた音楽
No THANK YOU/Little Simz
ここ数年はブラックミュージックを聴くことが多いのだけれど、今年はこれをよく聴いていた。サウンドもラップも気持ちがいい。ジャケットの写真もいい。リリックもたぶんいい。
Thelonious Sphere Monk / MAST
会社が四ツ谷に引っ越したので、出社ついでに何度かいーぐるに行った。そこでかかっていた曲。
セロニアスモンクの生誕100周年にあわせて作られたトリビュートアルバム的なものらしい。最近のジャズらしくビートが強くてかっこいい。
ジャズはでかい音で何か飲みながら聴くのが一番だなと、いーぐるに行くたびに思う。
GUTS / Olivia Rodrigo
「ガッツ」といえば小笠原道大だったけれど、これからはオリヴィア・ロドリゴのアルバムを想起するようになるかもしれない。
聴いていると元気になるので、洗い物とか、家事をするときによく流していた。まさにアメリカのスターだなと思う。
Dragon New Warm Mountain I Believe in You / Big Thief
今年というかリリースされてから定期的に聴いている気がする。
流し聴きできる軽さもあるけど、耳を澄ませるといろんな音がなっていて、自然音みたいなアルバムだなと思う。
近くで鳴ってる感のある音も心地良い。歌声も良い。Adianne Lenkerのソロもよく聴いた。
牧秀悟の応援歌
さすがにSpotifyにはなかったが、DeNAの牧の応援歌が好きだ。
我が故郷、横浜の横浜市歌(小学校で嫌ほど歌わされた)を彷彿とさせるような、港で流れてると景気がよくなりそうな名曲だと思う。
自分は阪神ファンなのだけれど、いつも牧の打席になると少しだけテンションが上がる。
何を歌ってるかは知らない。
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