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RTA in Japan 2024 summerとwinterに出場しました
こんにちは、RTA走者の館です。RTA in Japan(以降RiJ)に計4回の出場を果たしました。その中でも2024年は夏と冬で出場、またアーケード環境を会場に持って行くというついにここまで来たかと言わんばかりの行動に移しました。おかげさまで強い印象を残せたようで走者の名前も覚えて頂けるようになりました。せっかくの記念としまして軽くRiJのレポートとRTA走者としての私を書くことに致しました。よろしければご覧ください。
1.アーケード実機環境について
こちらはマニア向けの内容なので飛ばして頂いても構いません。アーケード実機というとゲームセンターにあるデカいモニターの機械を思い浮かべますが、家でアーケード実機で遊ぶゲーマーのほとんどはコントロールボックスというものを使用しています。簡単に言えばコントローラーとゲーム機が一体化したものになります。後はアーケード基板にハーネスというものを繋いで通電させて、コントロールボックスの映像出力に対応するケーブルを繋いで映します。以下が実機環境です。
・COMBO AV EX+(コントロールボックス)
・GBS-8220(アップスキャンコンバーター)+アドオン基板
・フレームマイスター(アップスケーラー)
・GC550 PLUS(キャプチャーボード)
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これが大まかなアーケード基板で遊ぶ際の環境です。GBS-8220というのはこのコントロールボックスに内蔵されている基板の名前で、レトロゲーム機の15KHz出力の映像を31KHz以上(VGA)の映像に変換する基板です。また、このコントロールボックスにはVGAの映像をHDMIに変換してくれる基板も備わっているので、これにより今では標準になっているHDMI出力のモニターで問題なく遊べます。更にアドオン基板というものが存在し、これはGBS-8220の上から専用の小さな基板を装着して、スマホの遠隔操作で高画質化及び映像の解像度や位置を調整できるいわゆるアップグレード基板になります。そのため非常にくっきりした映像で遊ぶことができます。
しかしこれだけでは全て解決しません。アーケード基板は業務用であるためモニターに映すことは想定していても、その映像をキャプチャーすることは想定していません。家庭用ゲーム機は端子の規格が基本的に統一されているのでキャプチャーボードに映すのは苦労しません。ですがアーケード基板はメーカーによって映像の信号等が異なるので相性の差がとても激しいです。RiJ2024の夏も冬も会場のキャプチャーボードとは相性が悪く、アーケード基板の映像を乗せることはできませんでした。
そこでフレームマイスターの出番になります。これはアップスケーラーという役割でゲーム機とキャプチャーボードの中間にセットし、ゲーム機のアナログ信号をデジタル信号に変換してくれるものです。極端な例を挙げるとCD音源をMP3に変換してくれるおかげでスマホでも音楽が聴けるみたいな感じです。これによってVGAのアナログ映像をHDMIのデジタル映像に統一してくれるので会場のキャプチャーボードでも問題なく映せるになります。
ちなみにRiJ2024の夏の時に披露したサイレントドラゴンは上記の環境で問題なく映せますが、冬の時に披露したプリルラはそうはいきません。プリルラのF2システムという基板は映像信号が厄介でキャプチャーするのが難しいと言われています。奇跡的に私の環境で綺麗に映せましたが、1920×1080の解像度で映すと画面が定期的に揺れるため、非常に遊びにくいです。そこでアドオン基板で解像度を1280×720に下げると映像に問題が生じなくなりました。
このようにアーケード基板はそれぞれクセを抱えており、それぞれに合わせて対応する必要があります。なお、アドオン基板が対応してないアーケード基板もあるのでご注意ください。その場合は高画質化はできませんが十分綺麗な映像で遊ぶことはできるので、アドオン基板はマニア向けって感じです。長くなりましたがこれがアーケード基板で遊んで、映像をキャプチャーしたい時に必要な環境です。非常に面倒くさい上に、この答えが出るまで時間がかかったのでまず手を出さないのは当たり前だと思います。ですが当時の最高スペックのゲームがアーケードゲームになるのでロマンの話になりますね。
2.RiJ 2024 summerのレポート
このRiJからアーケード実機で応募しました。この時には既にプリルラの基板も持ってたのでサイレントドラゴンとプリルラで応募しました。正直に言うともちろんサイレントドラゴンも盛り上がるだろうなと思いつつ、ゲームの仕様によって1コインクリアが全然安定しないので不安でした。だから選ばれるならプリルラが良いな…と思ってたら選ばれたのはサイレントドラゴンでした。覚悟を決めるしかありません。このタイトルを知ってるアーケードゲーマーからすると「マジでやるんですか?」という反応です。何故なら私が1コインクリアするまでアーケード実機で1コインクリアを達成した報告はありませんでした、それをイベントでやろうとしているからです。
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基板を電気を通さない緩衝材で巻いてプラスチックケースに入れ、コントロールボックスとフレームマイスターも大きいキャリーケースに詰めて会場へ向かいました。着いたのは大体14時前くらいでしたが、会場は賑やかでした。私は割と1人で黙々とRTAするタイプの人間なので知り合いが少なく、楽しそうだなぁと思いながら練習部屋に行って準備を始めました。練習していると周りで「あれってアーケード実機?」「基板じゃん…」「すげー」という小声が聞こえてきました。私が求めてた反応でした、これが私の情熱です。こんなに面白いゲームを見せるためなら基板も会場に持って行くのです。ですが私の情熱に反するように約2時間の練習で4周ほどしましたが、1コインクリアは1回もできませんでした。
不安な気持ちはありつつ、休憩で確認も含めて会場を少し歩きました。本番の部屋を見たりしながら総合の部屋のホワイトボードを見つけました。前回のRiJも現地入りしましたが、何も描き残さなかったので良い機会と思ってペンを握りました。こういう時に絵描きで良かったと思います。
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すっかりデジタル絵の人間になってしまったので久しぶりのアナログ絵は難しかったです。何回か描き直してこれで良いやと思いながら描いてると何人かが後ろで「館さんだぁ」と小声で話してました。絵柄に特徴があるのはこんな場面で非常に有利です、逆に言えば絵柄があるからこそ描くのも難しくなりますが。
練習部屋に戻ってまた練習してるとスタッフの方がそろそろ出番ですと声をかけてくれます。荷物を持って本番の部屋に行きます。セットアップをしていると会場のキャプチャーボードに映像が乗りません。アーケード実機環境の話で説明した相性の問題ですね。あらかじめRiJのDiscordでスタッフの方にアーケード基板の厄介な仕様には説明していました、万が一に備えてフレームマイスターを持って行きますと。フレームマイスターの出番が来ました。スタッフの方の「フレームマイスターとか久しぶりに見たよ!」と言われながらセットアップ、無事に映ったので動作確認して出番待ちの状態へ。そろそろ出番の時にスタッフの方から「もう少し基板が見えるようにカメラを調整しますね」と色々工夫して頂きました。私の舞台がそこに出来上がっていました、改めてありがとうございます。
本番の様子はアーカイブをご覧になってください、ここからは本番の心境を語って行きましょう。実はほんの少しだけ操作に遅延を感じていました。というのも練習の時はモニターのHDMIケーブルを直接コントロールボックスに繋げてやっていました。普段の練習はフレームマイスターを使用していますが、サイレントドラゴンは意外と問題なく映像出力できるので会場の練習では使ってなかったのです。これは遅延が非常に少ない環境で練習してたことになります。フレームマイスターを使うとほんの少し遅延はありますが、気にならないレベルです。ですが、私の身体をフレームマイスターが無い状態の操作に慣らしてしまったので本番でそのわずかな差に苦戦してしまう結果になりました。ただでさえ敵の攻撃の割り込みが多いゲームで遅延があるのでリカバリーで必死でした、これは冷や汗ものです。だからこそ1コインクリアのチャンスが訪れたあの瞬間は興奮していました。本当にできると思ってなかったからです。後はアーカイブの通りです。
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無事に1コインクリアを達成して最後の挨拶を終え、私の出番は終わりました。会場でRTAする走者全員がそうですが、イヤホンとマイクを付けてプレイするので周りの笑い声や拍手はわずかに聞こえるくらいです。改めてアーカイブを見てからこんなに盛り上がったのかと気付くくらいです。走ってる間は私の世界が展開されているので、最後まで私は自分の世界で楽しく遊ぶだけです。荷物を片付けて総合部屋で少し休憩してから帰ることにしました。そこで知り合いの走者に初めて声をかけられました。あまり交流しない私ですが、RTAで知り合いが増えたのだと実感できる瞬間でした。色々と大変な夏のRiJでしたが、何とか完走できました。
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3.RiJ 2024 winterのレポート
夏のRiJは終わりましたが、私の熱い気持ちはまだまだ収まりませんでした。実はプリルラはかれこれ3回も応募してましたが、採用はありませんでした。最初はPS2のタイトーメモリーズ上巻に収録されているバージョン、次はイーグレットツーミニのアーケードメモリーズvol.1に収録されているバージョン、そしてアーケード実機。このゲームが好きすぎて基板を買ってしまい、そしてこれを色んな人に見せたかったのです。そんな思いを抱えながら冬のRiJに応募しました。当落発表で私の名前とプリルラの文字があったのを確認した時、私は「ついにこの時が来たか…」と嬉しさと覚悟が同時に来ました。サイレントドラゴンはジャギ様ウルフキッドが有名ですがゲーム自体は移植も無く、とてもマイナーなアーケードゲームです。しかしプリルラは奇妙なゲームとしてはアーケードゲーマーの間では結構有名です。ですが私はこのゲームを奇妙なゲームではなく、可愛いファンタジーなゲームとして一目惚れしたので奇妙な部分だけのゲームじゃないと示したかったからです。
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プリルラの基板はサイレントドラゴンの基板より少し大きい上に2枚あります。だから持って行くときに大丈夫かなと心配しましたが、マザーボードとサブボードに分けてケースに収めたら問題ありませんでした。前と同じように大きなキャリーケースに入れて会場へ。今回はかなり広い会場だったのと入場規制も緩和されたので夏と比べて更に賑やかでした。会場は暑かったのでコート着て来たのは少し後悔しました。
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総合部屋は広く、ゲームコーナーや物販もあって人が多く非常に賑やかです。スタッフの方に練習はどこでやれますかと聞いたら練習部屋もありますが、ここでも大丈夫ですよと言われたので「人が多いしここでやるか…」とあえて見せつけるように練習することにしました。一般の方が非常に多い今回はやはりアピールしておきたいものです。その前に持ってきたイーグレットツーミニをスタッフの方に許可を貰ってゲームコーナーに設置。万が一基板が不調の場合はこちらを使う予定でした。後はプリルラを遊んで欲しかったので頑張って持って来ました。何人かイーグレットツーミニで遊ぶ所を見られて良かったです。そして基板の準備をすると周りで聞こえる「基板じゃん」「うわぁマジか」「すげー」の反応が心地良かったです。前回も今回も頑張って持ってきてますからね。前回の反省も踏まえて練習の時もフレームマイスターを使用しました、本番と同じ環境は大事です。ところが様子がおかしい、というのも私が座った所にあったモニターとの相性が悪かったのかモニターから音が聞こえて来ませんでした。一応、モニターに直接イヤホンを繋げばしっかり聞こえましたが操作の邪魔になってしまう配置です。練習の半分くらいは音無しでやりました、それでもパターンをガッチリ組んでたので特に問題ありませんでした。正直、短いゲームなのもありますがパターンを組んでるおかげで不安は特に無かったので会場で緊張することはありませんでした。心に余裕を持ちながら少し歩くことにしました。
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今回もホワイトボードに絵を描くことにしました。ですが今回も地味に苦戦しました。アナログ絵なのもそうですが、ホワイトボードは垂直なので普段とは違う描き方をしなければいけないため、まず慣れることがありません。地味に私の身長も高いので(180cm越え)なおさら描きにくいです。とりあえず私のアイコンと同じようにニコニコ顔にしました。サクッと描くならこれくらいしか描けないです。
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色々と楽しみながら知り合いの人に声かけされてマニアックなアーケード基板の話をしたり、フォロワー様に持ってきたポストカードを渡したり名刺を貰ったりと前回よりも交流が多めでした。RiJを終える度にフォロワー様が増えてとてもありがたいです。そんなこんなでスタッフの方に呼ばれて荷物を持って本番の会場へ向かいました。
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本番会場はかなり広くて前回の会場と違ってかなり人が入る広さでした。一般の方がスクリーンの映像を眺めてる横で私が歩いてきて準備をする。まるで舞台挨拶のような段取りでした、規模の大きさを改めて実感します。レースをする走者が多かったからなのかモニターがいっぱいありました。私が見るモニターと横に配信画面のモニター、反対側に分配したモニターが並んで計5個のモニターがありました。こんなにいっぱい映るプリルラはこの先の人生でもう無さそうです。動作確認とマイクテストを終えて、後はただ出番を待つのみでした。大体30分くらい待ちました、準備にそんなに時間がかからなかったので。その待ち時間でカメラマンに写真を撮って貰ったりしました、RiJ公式ツイッターの画像欄にあります。待ち時間にツイッターで応援メッセージを読んでいたらなんとイーグレットツーミニ公式から引用RTを貰っているではありませんか。
頑張って下さい!
— イーグレットツー ミニ【公式】アケメモVOL.3好評発売中 (@TaitoASelection) December 27, 2024
えがっP https://t.co/dd3PolOn3o pic.twitter.com/VZAujcwEXI
本番の時にも説明しましたが、プリルラはタイトー社員をゲーム内に出演させている関係で再び移植するのは無理だと言われていました。それが解決してイーグレットツーミニの追加コンテンツとして移植が実現しました。プリルラはそのvol.1の目玉タイトルでもあったので公式が反応した訳です。とはいえ想像もして無かった公式からの後押し。このことも本番で宣伝するしかないなと興奮しながら本番を迎えました。この時の様子はアーカイブをご覧ください。本番は公式からのサプライズをアドリブでネタにしつつ、特に問題の無い走りができました。元々コンティニューするチャートだったので1コインクリアできなかったことは問題無かったのですが、少し悔しかったですね。それでもグダグダになることなく終わることができたと思います。伝えたいこともしっかり話せたと思います。汗だくになりながら片付けをして会場から出ようとしたら謎の3人組から「お疲れ様でした!見事な走りでした!実はお渡ししたいものがありまして…」と声をかけられました。最初はどこかの走者さんが名刺を渡したいのかなと思ってました。ですがリュックサックから出てきたのはなんとタイトー公式卓上カレンダー。見覚えのあるロゴとタイトーの文字を見た瞬間に全てを理解して「もしかしてタイトーの社員さんですか…?」と言うと「はい!RTA好きがお忍びで来ました!」と答えてくれました。改めてイーグレットツーミニの移植ありがとうございますのお礼とvol.3までしっかり買いました報告をして会場から去りました。
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予想外の方向で盛り上がったプリルラも無事に完走できて良かったです。色んな感想を見ていく中でやはり思うのはアーケードゲームの知名度。アーケードゲームは基本的に遊ぶ人がすぐに撤去されて再び稼働されることは滅多にありません。なのでゲームセンターで遊んだどころか見かけたことが無い人も大勢います。そもそもゲームセンターに行かない人もいます。アーケードゲーマーにはよく知られたタイトルでも家庭用ゲームがメインの人達には知る機会すらほぼありません。だからこそ今回のRTAで昔からこんな可愛いゲームがあったんだと知って貰えたのは本当に嬉しかったです。私もその1人でしたから。
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4.RTA走者としての私
思った以上にレポートが長くなったので軽くまとめるだけにしましょう。まずRTAイベントに出る時に色んな人の意見はあります。解説はどうしよう、台本は用意するべきか、何を喋るべきかなど。そんな中で私は走者と解説を兼任して台本は用意せず、ほぼアドリブで喋っています。なぜそれができるかと言われるとRTA解説動画を作っているからです。解説動画は文字の通り解説をしなくてはいけません。つまりゲームのことを理解してチャートを言語化する必要があります。それに加えて雑談のためにゲームの周りの知識も身につける必要があります。そうやっていくと自然とゲームの流れを把握している訳です。喋ることの引き出しも増えて解説の質が高まって行きます。RTAイベント本番では私は解説というより実況に近いですが、言ってしまえば私は喋るRTA解説動画です。面白いことを喋ろうと意識するとRTAに集中できません。ならば面白いRTA解説動画を喋れば良いんです。そこにアドリブを加えれば完璧です。主役のゲームを目立たせる、その想いがあれば自然と色んな事ができるようになります。
次にRTAをするなら順位も当然気になります。恐らくこれを読んでる人の周りにも世界〇位の走者さんがいっぱいいるかもしれません。私も様々なアーケードゲームRTAの世界1位ですが、これは目標ではなく後から付いてきた結果になります。好きなゲームの解説動画を作るならもっと良い動きの録画を使いたいと思ううちにゲームの理解が深くなってきます。なにより「私の方がこのゲーム好きなんだから私の方がもっと上手く動けるんだよ!」とチャートの改良も進んでいきます。気が付けば世界1位になっても再走し続ける私がいます。好きなことをやるのに大きな目標に向けて義務的に続けると壁にぶつかってしまいます。ですが、目の前の小さな目標を達成し続ける楽しさに気が付けばやがて大きな壁も越えています。私がRTAイベント出る度に楽しそうな走者さんと評価して頂けるのは私がRTAの楽しさを知っているからですね。
最後にこれからRTAをやってみたい人もいると思います。ですが周りに走者があまりいなくて真面目に練習するのが恥ずかしいかもしれません。こんな練習をしてみましたとSNSに報告したり、練習風景を配信したりする時に「RTA走者になれるのかなぁ」と思うかもしれません。ですが真面目になって良いと思います。熱意がある時に真面目にならなければその機会は今後訪れません。趣味だからこそ真面目になりましょう。趣味に自信が付けばそれはやがて精神にも大きな影響を与えてくれます。趣味であっても「できた」という成功体験が自分を大きくしてくれます。1人の熱い想いが他の人に勇気を与えるように同じことができると思います。私はRiJのメタルスラッグ4で思い出のエピソードを語りました。その内容は好きだからこそ続けたものでやがて大舞台に立っていたというものです。色んなものが可視化されるようになった時代だからこそ続けることに意味があると思います。どうせ見られるなら強くありたい、きっかけは何であってもこの考え方は大事だと思います。色んなものに大舞台があるこの世界で皆さんもRTAライフを走ってみましょう。
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