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産後9ヶ月目にして夫の育児戦力化に成功した

夫の育児参加に不満がある。
どこか主体性がなく「じぶんごと」ではない。「お手伝い」程度の育児参加の状況で「自分は頑張っている」というスタンスが見え隠れする…

どうすれば、パパが主体性を持って育児参加するようになるんだろう?

そんな悩みを持つママ───特にご自身も働くママたちは、少なくないのではないかと思います。

半年ほど前、私が「夫の戦力化」に成功した一連のツイートがバズったので、改めて記事化しました。夫の戦力化に悩む方に、少しでも参考にしていただけたら嬉しいです。

もう、男親vs女親の話はしたくない

前提として、私は男親vs女親の話は好きではない。まったく建設的ではないと思うから。そして、これから話す「夫戦力化」の手法については、「頑張って欲しい妻」と「頑張りたい夫」の双方の歩み寄りが必要になることも予めお伝えしておきます。

本記事を読んで「どうして女親がここまでしなきゃいけないの」だったり「うちの妻もこのくらいやってくれれば」という感想ではなく、「我が家の場合はどうしたらいいのか」に少しでも繋がってくれたら嬉しいです。

ではさっそく本編へ。

夫への育児引き継ぎが必要になったわけ

初めに、我が家のスタート時点の状況を共有します。
11月生まれの子供、12〜3月が繁忙期で育休を取らせてもらえなかった夫、生後半年で保育園スタート、7ヶ月で残業ありフルタイム復帰する妻。

つまるところ、生後6ヶ月頃まではほぼ私のワンオペで回してきています。
7ヶ月で職場にフルタイム復帰するにあたり、これでは到底回らないという危機感から夫の「育児じぶんごと化」を目論んだとというわけです。

夫の育児参加で困っていたことの具体例は以下の通り。

・子供の面倒を見てもらったときに「寝ない」「(ミルクを)飲まない」などため息混じりに諦めようとすることがある→私がやり直すとできる
・子の1人遊び中に危機管理せず目を離し、ひやっとするシーンがある

など。
何より、私が事前にコツを伝える・注意や共有をしていても結構な頻度で繰り返されていたことをどうにかしたかった。

また、夫には悪意がなく、「既に頑張ってるのに、これ以上どうすれば?」という状態だった。頑張る方向をおそらく間違えているのだろう。
というわけで、数年間の乳幼児育児期間の中ではたった数ヶ月と割り切って、完全に「部下・後輩育成モード」に振り切って夫に育児を覚えてもらうことにしたのでした。

具体的な手法、声かけ心がけ

具体的にしたことは以下の通り。

① 何度同じことを言わせても責めない
② 夫を常に第一発見者にする
③ 一手先まで合わせて伝える
④ 言いたい事を寝かして俯瞰で見る

①何度同じことを言わせても責めない

夫に子供を任せている時も、基本的にはこっそり様子を見ているようにした。何かあればすぐ助けられるようにという危機管理をすると同時に、夫の躓きがどこにあるのかを知る意図も含めて。
そして、何かトラブルが発生した際には、それが事前に共有済みの事だったとしても、起こった全てのミスについて「前も言った」などと責めないことにした。

②夫を常に第一発見者にする

①の中でトラブルが発生した時、「今の危なかったね、次はこうした方が良いかな?」「これ試してみるのはどう?」など声を掛け(私は既に実践済でも)夫を第一発見者にした。自分で目の当たりにし、一緒に対策を考えたことで経験とスキルノウハウが効率的に溜まったようだった。

③一手先まで合わせて伝える

例えばお風呂上がりに「体拭く〜髪乾かすまでお願いできる?その間に私も着替えて離乳食用意するから」など、助かる理由・並行タスクの存在・次やることを合わせて具体的に伝えた。何回も新鮮に伝え続けたら、「拭いとくから、離乳食お願い出来る?」と向こうからも言うように。
逆に、夫がお風呂に入れてくれる時も「体拭く〜着替えまでお願い。コンタクト外してから戻って髪乾かすからその間に離乳食準備してほしい」などと声をかけてくれるようになったので、お互いに連携しやすい。
メインで育児をしてこなかった人は、とりわけ「育児の細かいタスク」の存在を見落としがちだ。そういったタスクの存在や必要な理由を合わせて流れを見せることで、全体像を把握しやすかったようだった。

④言いたい事を寝かして俯瞰で見る

①〜③を実践していく中で、結構余計な一言を言いたくなるのだけど、これは夫が悪いのではなく、基本的に妻側の問題だ。自分と同じやり方を正だと思いたいとか、同じ苦労をして欲しい・早く成長して欲しい・わかってほしいなどの気持ちが勝ってしまっていることが多い。

ビジネスシーンで考えてみても、気持ち優先での後進育成は言わずもがな悪手となるケースが多い。
そこで私は、「ひとこと言ってやりたくなったとき」まずは1〜3日寝かせて、以下のように対応することにした。

「私は残業細切れなのに、なんで貴方だけ当たり前のように集中して残業してるの?」
 ↓
よく考えたらお願いすれば良いだけ
「集中してやりたい残務があるんだけど、今日代わって貰えない?」
と言い換える。

「おしりふき使いすぎじゃない?!」
 ↓
よく考えたら大したことではない、ケチられてかぶれるよりいいので、気にしないことにする。

このように、一旦時間を挟むことで、本質的に何が不満なのか、必要な指摘なのかを整理するようにした。(多忙の後輩相手でも今指摘するほど重要?を基準にした)
喧嘩にならずに済んだ理由としておそらく最も貢献度が大きく、個人的にも1番頑張ったところかも。

男親と女親は、本当に同じスタートを切っているのか

よく、男親の育児参加の問題をビジネスシーンに例えて、「なんで同期入社した人に教えなきゃいけないのか」という話を聞くけれど、実際0歳児育児は「違うプロジェクトをやっていた同僚が、自分のチームにjoinした」シーンが1番近くなる家庭が多いんじゃないかなと思っています。

産休育休中に24時間体制で子供のことだけ考えていられる女親と、仕事のことも家庭のことも考えなくてはいけない男親では、割けるリソースに差があるのは当たり前だから。例え同じスタートだったとしても、習熟度に差がついていくのは仕方がない面があると思います。向き不向きもあるし。
そんな場合は、 最初は当然引き継ぎ期間がいるから、割り切ってやった方が結果よくなることもあるんじゃない?というのが私の提案です。

夫の育児参加に悩む方、あなたの旦那さんはどうでしょうか?
仕事の繁忙期や里帰り出産でスタートが遅れたり、最初は意欲的だったのにだんだんスキルに差がついてきていたりしませんか?
もしも旦那さんの努力が空回りしているな…と思うならなおのこと。
対立せず、お互いが頑張れる環境づくりをすることで、家庭内の雰囲気を変えられるかもしれません。

男性育休を取っていて最初から育児にフルコミットできる状況だった場合では話が変わってくるけどね。
そして上記は女性側だけが心がけるべきことではなく、男性側も同じように考えることもできます。ママに何かお願いされた時、その背景・影響範囲・前後のタスクのことをご自身から確認しておくとスムーズになるし、「何度も言わせないようにしよう」というスタンスで(仕事だと当然そうすると思いますので同じように)早く習得していくことができればいいのです。

いずれにしても人間関係は合わせ鏡、過去と他人は変えられませんが未来と自分は変えられます。自分からまず最初の一歩を歩み寄ることで、夫婦関係も大きく変わってくれるかもしれません。

我が家はたまたま、元々部下だった素直で頑張り屋の夫と、管理育成経験のある妻、そして妻自身のメンタルの図太さが上手くハマっただけとも言えます。

歩み寄りの一歩を踏み出すのは、どちらからだって良いんです。
もし何か、1つでも参考にしていただけるポイントがあれば嬉しいです。

▼元ツイートはこちら


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