文通が好きだった子ども時代を想う
ヒトとモノの彩り発見ライター 矢島真沙子です。
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文通
という言葉、ご存知ですか?今やすっかり廃れてしまったコミュニケーションツールですね。文通は、特定の相手との、手書きの手紙交換です。便箋に想い(というか書きたいことつれづれ)を記し、封筒に入れて、切手を貼って、郵便ポストに投函する。
受け取った相手がそれを読み、同じ要領で返事を書く。その繰り返しです。
私は小学校の5年生のときに文通をしていました。小学生女子向けの雑誌にある「文通相手募集コーナー」に応募して、相手を募ったり、逆に募集している相手に応募したり。(ちなみにその頃は、個人情報の開示がフリーだったので、雑誌には全応募者の住所や電話番号が全て掲載されていました…。)
私は愛知県に住んでいましたが、地方にあこがれを抱き、北海道や沖縄に住んでいる同い年の女子としばらく文通をしていました。
SNSが発達した今となっては、手書きの手紙でコミュニケーションを取るなんて考えられませんよね。便箋や切手をわざわざ買って、最寄りのポストまで行って投函する。そして相手からの返事を待つ。相手の住む場所によっては、自分の発したメッセージのリアクション(手紙の返事)を受けとるまで、2週間かかることもあるのです。我ながらよくやっていたなあ…と思いますね。
手紙ならではの温かさ
便利で速いが当たり前の現代に、手紙を書く行為は新鮮です。自分の手で文字を起こし、紙に想いを表現することは、書き手の人柄も同時に運んでいるようです。
可愛らしいシールがたくさん貼ってあるときがあったり、枠外にカラフルなペンで絵が描かれていることもありました。
また別のときには、便箋の折り目に消しゴムのカスが残ったままのときもありました。よく見ると、何度も消して書いたあとが見えます。
「今回は時間をかけて書いてくれたんだなあ…。」と子どもながらに、嬉しくなったことを覚えています。
急がず焦らず、反応を待つ
相手からの返事を待つ時間は、とても長く感じました。返事が遅いと「どうしたのかな?」「忙しいのかな?」とソワソワします。ポストに手紙を見つけた瞬間は飛び上がるくらい嬉しく、ワクワクしながらそうっと封を切りました。
文通は、今のように瞬時のレスポンスができるものではありません。ゆっくり呼吸をしながら、お互いの人柄を投げかけ、受けいれることばのキャッチボールです。静かでのんびりと、待つ時間すらも楽しいコミュニケーション手段だったのです。
穏やかな人間関係をつくる文通
手軽さ、素早さが重要とされる今は、まるで生き急いでいる感覚もあります。ゆっくり時間をかけて、文字に想いを乗せて、かたちに残す。のんびりと相手からの反応を待つ。
「かたちを送り、ゆっくり待つ」余裕をもつことで、相手との穏やかな関係を作れるのはないでしょうか。
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