ケンヤ・マルセイユ インタビュー
ご無沙汰しております。
やいまぬむじか広報担当・うちま☆ひかるです。
早速本題に入らせていただきますが、次回放送のアーティストは「ケンヤ・マルセイユ」さんです!
主に沖縄県内で活動し、バンドを2つ、DJユニットを1つ、FM石垣さんさんラジオのラジオ番組「ケンヤ・マルセイユのHAPPY MEETING」のメインパーソナリティーと、様々な音楽活動をしている疲れ知らずの音楽超人・ケンヤ・マルセイユさん。
余談ではありますが、筆者もその活動の中の一つ・「MIYARAZ」のメンバーでもあります!
後述するパンクロックバンド・「MIYARAZ」。全員酒が好きでいつも泥酔している!
音楽への底知れない愛情と知識から、制作する楽曲の評価も非常に高く、プレイヤーとしてももちろん非凡な才能を発揮するケンヤ・マルセイユさんですが、後述する「音楽民族」というプロジェクトを発足したメンバーの1人でもあります。
八重山のミュージシャンの後援にも力を入れる人物でもあります。
そんなケンヤさんの音楽の根本はどこにあるのか、そして音楽民族はなぜ始まったのか。
いつもにこにこと静かにお酒を飲むケンヤさんに迫らせていただきます!
--------- 注釈 ----------
この記事は、ケンヤさんのキャラクター性や面白さを際立たせるため、実際にケンヤ・マルセイユさんが話した部分よりも(かなり)大きめに脚色して文章を書いています。この記事をもとにご本人へのご意見・誹謗中傷等なさらぬよう何卒ご理解・ご協力をお願いいたします。
--------文章作成 うちま⭐︎ひかる--------
ケンヤ・マルセイユ -Kenya marseilles-
〜世界を獲るには、まず地元からだ!〜
●まずは生年月日と出身地区を教えてください。
ケンヤ・マルセイユ(本名)です。83年、2月10日に登野城で生まれたよ~。
●音楽に出会ったのはいつ頃ですか?
中学の時友達に「これを聴け」って渡されたCDがクラプトンの「アンプラグド」ってCDで、それを借りてからロックに出会って、そして人生の師ともいえるボブディランの音楽を聴いて衝撃を受けたわけ。
引用元:www.pastemagazine.com
ケンヤ・マルセイユさんが人生の師と仰ぐボブ・ディラン。美しく素朴なメロディと文学的な歌詞の世界観により、のちにノーベル文学賞を受賞する音楽界の巨人。
でもって、進路に悩んでたら沖縄本島の興南高校に音楽科があったわけよ、そっからはもう島から出ようと思ってさ。親と先生が必死に止めたけど、もう止まらなかったね。だけど入学の年に音楽科が潰れちゃって(笑)国際通りのエンダーやダイナハでバイトの日々だったね。
●これまでにどのような音楽経験をしましたか?
13歳で音楽が大好きになったから、それから音楽漬けの生活だったね。
音楽をしたくて島を出て、高校でもRANCIDやハイスタのコピーバンドとか、三線を弾いて民謡を織り交ぜたバンドをしたり…。
でも、ライブハウスだけがミュージックシーンじゃないなってことに気付いて、手始めにレコード屋でバイトを始めたわけさ。
そこの社員さんがDJやってることを知って、そのイベントに遊びに行ったらDJが最高な曲かけててさ!超エキサイトして、「バンドよりもDJだな!」と思ってDJを始めたわけよ(笑)
そこから、先輩たちに色々教えてもらいながらDJを続けて5年後になって、「世界を獲るには、まずは地元を獲らなきゃな」って感じて。そこから石垣島に帰ってきたのが25歳ぐらいの話さ。
ハイボールを片手に、世界を見るケンヤ・マルセイユさん。
●そういうルーツがあって、DJイベントやバンド活動と多岐にわたる活動をしているんですね!
島に帰ってDJももちろん、バンドでもスターにならなきゃなって思って。
自分の好きな音楽で勝負できるメンバーを集めたのが「ケンヤ・マルセイユ・オーケストラ」さ。
今レコーディング中だから音源出たら買ってね。
11人のメンバーからなる「ケンヤ・マルセイユ・オーケストラ」。様々な世界の音楽をベースにしたパーティーチューンを多く持つ、石垣島の人気バンド。
現在レコードでのリリースを希望しており、リリースしていただける制作会社を探しています!よろしくお願いします!
※写真撮影日時はコロナ禍以前のものとなります。ソーシャルディスターンス!!!!!
●その他の音楽活動について教えてください。
バンドが1つだけじゃもったいないから、もうひとつ「MIYARAZ」を立ち上げたわけよ。MIYARAZの方は初期のメンバーは俺だけしか残ってないけどね。
●なぜメンバーチェンジがあったんですか?
世界征服のために世界各地にメンバーを派遣してるさ。コロナの影響でアメリカが手間取ってるね。今のメンバーも将来的にはシベリアあたりに飛ばす予定さ。
いつになく真剣なケンヤ・マルセイユさん。私もどうせ飛ばされるならセブ島あたりにお願いします。
誇れる文化を世界へ
〜音楽は生活のサイクル〜
●そのほか、八重山のアーティストを紹介するHP「音楽民族」の発起人でもあるということですが、そちらではどのような活動をなさっているんですか?
妻との新婚旅行でアイルランドのダブリンに行ってさ。そこら中のパブや町中で隣に座ってた人がすぐにアイルランド民謡とかを演奏して、聴いてるみんなもめっちゃ盛り上がってて。クラブみたいなところでもアイルランド民謡が流れて、みんながそれを大声で歌ってるわけよ!それがすごく感動的で…。
たぶん石垣にあてはめたら、居酒屋でどことなく唄三線の民謡が流れて、お客さん全体で盛り上がるような感覚だと思うんだけど、それってすごい素晴らしいし、世界中に誇れることだなって思ったわけ。
石垣島は今でも「海が綺麗」とは言われてるけど、世界にはもっときれいな海もあるし…だけど、“文化”って独自のもので。どこと競い合うこともなく、最高のオンリーワンになると思ったわけよ。
やいまぬじかの「八重山の音楽を発信する」ってところにも共通点があるんだけど、八重山は本当にミュージシャンの数が多いさ。民謡の方たちも多くて、すごく素敵で。
でも口では「多い」と言っていても、実際にどれだけの人が音楽活動をしているかわからないから、アーカイブ化してアーティストを「見える」ようにしようと始めたのが音楽民族さ。たくさんのサイコーなアーティストがいるから、そっちのHPも見てね!
⬆️文字を押すと音楽民族のページが見れます!
●自身が作詞・作曲をするうえで影響を受けた音楽や出来事などはありますか?
ケンヤマルセイユオーケストラは、アイリッシュとかサンバとかレゲエとか様々なワールドミュージックを自分なりにアプローチしてるさ。「こんなにも最高な音楽が世界中にあるよ!」って。
そういう意味では、世界中の音楽の中から自分でセレクトしてオーディエンスに聴かせて…、っていう意味ではDJ感覚でバンドをしてるこもしれないね。
感覚的な話になるんだけど、いわゆるバンドマン的な、「いい曲を作ったから俺の曲を聴け!」みたいなものじゃなく、「こんなにいい曲があるよ」ってDJ的な感覚で音楽をしているかもしれない。
ケンヤ・マルセイユ・オーケストラのライブ。突き抜けたハッピーさで、どの場所でもしっかり観客を盛り上げるビッグバンド。
ここではケンヤ・マルセイユさんも「メインボーカル・フロントマン」という中心メンバーであることに拘らず、ギタリストとして楽曲を支えている。
そしてMIYARAZに関しては、シンプルに「自分の中の本質」だね。ケンヤ・マルセイユをよく知りたいならMIYARAZを聴くことがいいと思う。ストレス発散のためにやっているようなところあるんだけど、それでもみんながMIYARAZを褒めてくれるのは、みんなストレス溜まってるんだはずね(笑)
●MIYARAZは反体制・反権力のようなテーマを持っているような感覚で聴いていたのですが、そういうことも意識しているんですか?
まぁね。パンクだからね。「言ってしまえ!」って感じだね。
それと、MIYARAZもレコーディングする予定だから、こっちは2枚買ってね!
ライブでは毎回最高の盛り上がりを見せる「MIYARAZ」!
●DJの活動はどのようなものを意識していますか?
「木曜ROCKERS」っていうDJユニットを友達とやってるよ。モクロカはもともと知ってる友達同士で集まって、MIYARAZでもドラムをしている悠君(ゆうくん)たちと始めたわけよ。
楽しく音楽をするのが好きだから、仲間たちと「楽しく」ってことを大切にしながら活動してるよ。こっち(石垣)に来た時には是非チェックして聴いてみてね。
木曜ROCKERSメンバー・悠君(ゆうくん)さんとのショット。昔からの友達で、今でも共に音楽を楽しんでいる。
●あなたにとって、音楽とは?
これまで話した話以外にラジオ番組をやっていて。そこでも音楽を楽しみながら、毎日を生活している。音楽は生活のサイクルだね。当たり前の存在。「楽しい」ってことが全てだね。
でも、今回のコロナの騒動ではこんなにも大勢いる音楽関係者が悩まされているさ。そういう人たちの生活や仕事が保証外だったり。
本当に現実的な問題で、ライブをすることで生計を立てている人間が多くいる、その人たちにも家族がいる。深刻な問題さ。本当に。
いかがでしたでしょうか。
中学で音楽に出会い、走り出し始めた音楽への道。
ケンヤ・マルセイユさんの制作する楽曲の一つ一つが、音楽への深い理解と愛情にあふれていて、パンクロックであることの根底・アイデンティティをしっかりと確立したものです。
現在でも楽曲制作の意欲を燃やし、驚異的なスピードで曲を作り上げるケンヤ・マルセイユさん。
その音楽のモチベーションは、何十年たっても衰えることのない「音楽への愛」に支えられていることを感じるインタビューでした。
また、自身の音楽活動のみならずこの島のアーティストすべてを愛し、自主的にインターネットやラジオなどで様々な音楽を世の中にプッシュアップする姿は、我々やいまぬむじかの活動においてもとても勉強になる、頼れる島の先輩なのです。
音楽をこよなく愛するケンヤ・マルセイユさんは、今回、自身のバンドではなく「ひとりぽっちのマルセイユ」としてソロ出演してくださいます。配信予定は6/19 (本日)20:00〜。
今後の予定もTwitter・instagram・Facebookなどを通して発表させていただきますので、よろしければ各SNSのフォローをよろしくお願いいたします。
ケンヤ・マルセイユ -Kenya marseilles-
1983年2月10日、石垣市登野城出身。
中学で音楽に没頭し、高校卒業後にDJとして沖縄本島内で活動。その後、20代半ば故郷の石垣島に戻り、バンド・DJ・ラジオパーソナリティーとしての活動を始める。
11人のメンバーからなる「ケンヤ・マルセイユ・オーケストラ」や、怒れるパンクバンド「MIYARAZ」・DJユニット「木曜ROCKERS」でのDJの活動を行いながら、FMいしがきサンサンラジオ「ケンヤ・マルセイユのHAPPY MEETING」のメインパーソナリティーを務めるなど、多岐にわたる表現活動を行う。趣味はキャンプ。愛車のジムニーは7年間の乗るだけセット。
ケンヤ・マルセイユ・オーケストラ
八重山を代表する11人のメンバーからなるビッグバンド。国籍やジャンルにとらわれない様々な音楽をケンヤ・マルセイユの世界で自由に表現し、ライブステージにハッピーな出逢いをもたらす。
洋楽や民謡をカバーすることもあり、その曲が持つ雰囲気やメロディ・バックグラウンドに敬意をもって独自のアプローチをする。代表曲「うつぐみつむぎ」は竹富島の方言「うつぐみ」(助け合い)という言葉を表現した、優しさと郷土愛にあふれた珠玉のヤエヤマン・バラード。
MIYARAZ
ケンヤ・マルセイユ率いる怒りのパンクロックバンド。力強いメッセージを込めた歌詞とシンプルなコードライン、溢れる熱量で音楽の核心に迫り、反体制・反権力・フラストレーションを原動力にして今日も放送ギリギリを攻める。
絶対君主ケンヤ・マルセイユは20代で痛風になるも、ビール・おつまみ・海産物への情熱が留まるところを知らず、即座に代表曲「T.S.U.U.F.U.U.」をリリース。曲を聴いた観客を痛風患者にしてしまうなど、現在も伝説を更新中。
木曜ROCKERS
音楽を愛する島の友人達が集まったDJユニット。「楽しく活動すること」をモットーに、様々なジャンルの音楽を愛するメンバーが集まった。レゲエ・民謡・アイリッシュ・パンク・ロックと多彩な音楽ジャンルと、それぞれの音楽を愛する仲間同士の絆で出来た純石垣島産DJユニット。