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【アラ還セカンドライフ#17】人となりも生きざまも、もっと知りたい
3度目のデートもそつなく終わりました。
デート中に未だ、"引っかかる"発言も行動もありません。
バハマに一緒に行く予約をしてしまっているだけに、彼と旅に出ても大丈夫かな?の視点で彼を見極めようとしている自分がいました。
決定的に不快に感じることがあれば、いつでも旅をキャンセルできるように、プロテクションプラン付きで旅の手配はしてあります。
9月の1日にマッチして以来、メッセージ交換はただの1日も欠かさず、レスポンスがすこぶる良いので不安になることもなく、ただ心地よいのは相性が良い兆候だと思いますが、恋愛に発展するかと自問するたび、超疑問!?な感じです。🤣
でも、だいじょうぶ。アラ還没イチに男友だちができても問題ない。そう考えれば気楽にお付き合いもできる。だいじなのは心地よさと自分に激しく言い聞かせたりして……。
外見的には誰が見てもイケてるってタイプではないけれど、誰が見てもイケてないわけでもありません。そもそもわたしが外見をとやかく言えるような自分ではないのですから、生理的に受け付けない以外は問題なし。
わたしが望むのは、自然なままで誠実な人。
自分の得のために腹黒い人、私利私欲のために魂売る人は友だちとしてでも受け付けません。さらに恋愛対象として考えるなら「自分がどう在りたいか」を持ちその意思に沿った生き方をしている人であってほしいものです。
マッチングアプリで、さまざまな男性と交流しているうちに、わたしなりにフォーカスすべきことがわかってきた感覚がありました。
3度目のデート後の週末、わたしは末息子のアルバムリリースライブのためにデトロイトに出かけました。QPさんも仕事が終わったら駆けつけるとのことでしたが、その日はオンコールと重なっていました。
彼の仕事はメンタルヘルスのソーシャルワーカーで、オフィスが閉じたあとも24時間で緊急事態に応じる体制が整えられていました。月に数回、オンコールにあたったスタッフはたとえ夜中でも連絡があると出動しなければなりません。
何もなければ合流できるとのことでしたが、あいにく、病院から自死未遂をした19歳の青年搬送の緊急連絡が入り現場に直行しなければいけないとのこと。早く終わり患者さんが落ち着けば間に合うかもとのことでした。
わたしが、息子のライブを楽しもうとしているときに、彼の周りで起こっていること、向き合っていることのあまりのギャップにちょっぴり驚きました。
彼の仕事が精神を病んでいる人や障がいを抱えている人をサポートすることとは聞いていましたが、これまでの会話ではそれほど話題になったことはなかったので、初めて彼の直面している世界とわたしの見えている世界のちがいに気付きました。
👶🏻「残念だけど今日は間に合わないかも。精神科医の診断治療中でまだ待たされているところなんだ」
実際に自死未遂を起こした人の元に駆けつけ、現場対応している緊迫感がおぼろげながら伝わってきました。
刻一刻と、ライブに間に合う?間に合わない?のやりとりをするうちに、彼が向き合っている人々が、これまでのわたしには無縁な人々なことがわかりました。結局、彼がライブに合流することはできませんでしたが、わたしは自分の幸せ時間を堪能しました。この日のことです。↓
一生の思いでに残るようなライブだったので、今となってはあの時の時間を共有できたら良かったのにとは思いますが……。
でも、彼はこのような深刻なことをデートの会話に持ち込むはずもないので、ライブと重なっていなければ、彼の現実を知らないままだったかもしれません。
旅の前に彼の日常が深刻な社会的弱者と向き合う環境のなかにあることがわかったのはいいことだと思いました。2ヶ月後に旅に一緒に行くというのにまだまだお互いに知らないことだらけです。
数日後のある日、彼がこんな画像を送ってきました。
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バハマで人気のオプショナルツアーです。
👸「えっ?あなたバハマで豚と泳ぎたいの?」
👶🏻「そういうわけではないけど、おもしろいかなと……」
👸「知っている?米国に来る前はね、わたし豚と暮らしたこともあったのよ。早朝からブヒブヒとうるさくてね、たいへんだったわよ🤣。あなたのことまだ知らないことだらけだけど、あなたもわたしを理解するにはまだそうとう時間がかかると思うの。米国に来る前のわたしの歴史」
そういってわたしの手元にある豚の思い出を送ってみた。
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バハマのオプショナルツアーの提案の返事に、驚愕のわたしの過去を突きつけられて、彼は言葉を失ったようでした。🤣
👶🏻「日本人は豚肉をよく食べるから飼ってたのですね」
と、トンチンカンな返事。🤣
この時点では、彼はわたしが米国の前にサモアに住んでいたこともよく理解できていないうえ、日本のこともよくわかっていないので、単純に日本人は豚と暮らすことがふつうと思ってしまったようです。
これが後の、わたしたちの会話に🐽🧡が登場するきっかけでした。
いくら毎日メッセージ交換していても、3度デートしたぐらいで、お互いの長い歴史や暮らしぶりが簡単にわかるわけありません。
加えて、わたしの歩んできた人生は、米国人には想像を絶するレアモノです。
彼がソーシャルワーカーとして誇りを持って弱い人に寄り添う一面を知り、敬意を持ちましたが、彼も底なしに出てくるわたしの過去にドギモぬかれているようです。
こんな流れから、わたしたちはさらに深みのある会話ができるようになっていきました。
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