隠していたのにバレちゃった【#16 マッチングサイトリポート】
チャットが始まって少し経ったころ、こちらから尋ねたわけではありませんが、Mr.Gが本名も勤務先も知らせてきました。信頼を得ようとしていることがわかりましたが、「じゃあわたしも」とは言えませんでした。
(Mr.Gとの始まりはこちらから⬇)
初めての方はこちらから⬇
わたしの警戒心が強固なのと、ひとたび本名明かせば家族全員の情報が漏れてしまうので、母としてとても気をつけています。面会する日が来て、安全、安心を見極めるまではどうしても内緒にしておきたくて、本名は名乗れません。
すると、彼のほうは作戦に出ました。
「マッチングのプロフィールの名が日本人の本名じゃないことはボクにはわかります。ほんとの名前を当ててみましょうか?」
と来ました。
"Yasuko? " (ヤスコ?)
"No" (いいえ)
"Can you give me a hint? " (ヒントくれる?)
"I was born in March." (3月生まれです)
" Haruko?" (ハルコ?)
"No" (いいえ)
"Yayoi?" (ヤヨイ?)
"……" (……)
当たってしまいましたが、それでもラストネームだけは伏せておきました。
そのあたりで、Mr.Gはコロナに感染してしまい、しばらくは仕事にも行けず床に伏していたようです。
すると、
「コロナにやられて寝込んでいます。あなたとチャットができないことが心配です。どうかボクのことを気に留めておいて下さい」
わたしがマッチングサイトからたくさんメッセージを受け取り続けていることを知っているので、チャット回路が途絶えることを心配している様子でした。
「どうぞゆっくり休んで下さいね」
と伝えましたが、実は相変わらず他の男性ともチャットを楽しんでいます。だって、より良いマッチを追求することは自分のシアワセのためだし、ネタにもなりますもん。😁
米国の激しいオミクロン株の流行禍なのでオミクロンにやられたのだと思いますが、回復するまでの間は「疲れています」「寝ています」「ぼーとしています」という生存が確認できる程度のメッセージが届きました。
回復して再び元気になったころ「告白があります」と言われました。
「あなたの下の名前がわかったので、調べてしまいました。あなたから聞いていないので悪いとは思いましたが、ハズバンドの論文を見つけていくつか読みました。父親としてもっと早くに読んでいたらと思える内容でした」
わたし:「ギャー!!ラストネーム伝えていませんよね?」
Mr. G :「ハッハッハ、あなたの名前がわかればあとは簡単でした」
やられた。
夫の論文なんて読んだことないので、それについて話題にされても返答に困りました。「実は読んだことない」と言ったら大笑いされましたが、わたしにとっては、夫のパブリケーションなんてあくまで仕事であり、英語の論文なんて誰が読みたいの?ってなもんです。
末息子はミュージシャンです。パンデミックの少し前にPBS(米国版NHK)で放送された音楽番組でたっぷり1時間余りのライブとインタビューがネットでも見えます。番組を見てすっかりバンドのファンになったと言います。そして、次男のファインアーティストとしてのサイトも!!
みんなバレテーら!!
ほらね、ひとたび本名見つけられるとスミスさんやジョンソンさんじゃないので、ダダ漏れにわかっちゃうんですよね。
「ただただ、ワォー!!でした。あなたがグレートハズバンドを持ったアメージングママだということがわかりました。こっそりリサーチしてごめんなさい」
Mr.Rのときに、チャットでとても盛り上がったのにビデオチャットのあとには、すっかり気分が萎んだ経験があるので、会うまでは本名も伏せておこうと思い、夫が大学教授だったこと以外伝えていなかったのに、恐るべしネット時代、恐るべしグーグルで予想外の展開となりました。
しかし、調べても黙っていればバレないのにわざわざ告白するって、かえって正直な人だなとも思いました。そして、そこまで調べるというのは、ある意味で真剣だともとれます。
もう、すっかり降参しました。家族のあれこれもバレているなら、今後は話題にできるので会話もよりオープンになれそうです。マッチング登録も彼はキャンセルしたというので、電話番号を教えました。
以来、彼とはマッチングサイトは経由せずに、直接テキストメールでやりとりしています。