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孤独な時間から悟ったこと【息子夫婦と暮らす#27】

息子夫婦タローとムーちゃんが、2週間留守をしました。昨年5月からわたしと暮らすようになって以来、何度か二人で家を留守にすることはありましたが、その都度彼らのワンコ(シロユキ&イナリ)2匹はわたしと留守番でした。今回はムーちゃんの実家に2週間滞在で、車で行けるのでワンコたちも連れて行きました。

つまり、わたしは新しい家で名実ともにひとりきりの2週間を過ごすことになりました。出発の日、母親のわたしにタローが言い放ったセリフ!!

「独りを思う存分楽しんでいいけど、オレたちのベッドルームに家族以外の人を連れ込むのだけはやめてね」

😂なんだそれー?

没イチ(しかもアラ還!!)のママのわたしが一人っきりになると男を連れ込むと思っているのか?もっとも、新しい出会いを求めてマッチングサイトを楽しんでいることを知っている息子なので、そんな言葉もしょうがないか……?半分冗談、半分本気みたいな感じでそんな言葉を残して出ていきました。

実際、シロユキやイナリといっしょに留守番だと彼らの世話は欠かせないので、まる1日家を空けたり、ほったらかしにするわけにはいかないので何かと制約がありますが、ワンコたちもいなければまったくもって気兼ねなしの自由な2週間です。

さて、出ていってからマジで気づきました。

シーン!!
なんだこの静寂は!!
音がない!!
気配がない!!

息子夫婦がいないので、食事のことも考えずただ自分の好きに時間を使えばいいけど、この静寂を感じてみてはじめて「わたし今ひとりぼっち!!」と実感したわけです。考えてみれば日頃は、息子たちがいることで聞こえてくる声や音、ワンコたちがいることで走り回りる足音や、食べ物をおねだりする鳴き声が常にあるのにそれが突然消えて、シーン!!

朝起きてわたしがいちばんに挨拶していたのは、実はイナリだったことに今さら気づきました。なにしろイナリやシロユキはどんな言語にも対応しています。わたしが日本語でつぶやくブツブツはすべてイナリが聞き役を引き受けていたようです。

イナリの存在の大きさに今さら気づいた

「おはよう〜イナリ〜」で1日が始まるのにシーンとしているだけの空間。
デッキにヨガマットを敷いて、朝のコーヒータイムをイナリに話しかけながら過ごす日課にイナリがいない。

ひとりぼっち。

とにかく、わたしの人生ってこれまでに完全なる独りだったことがないのです。学生のときも、結婚前に仕事をしていたときも自宅にいたし、結婚してからはずっと夫といて、それから子どもがどんどん増えて、夫が亡くなったあとは娘夫婦の家にいて、昨年からは息子夫婦と暮らしているわけですから、マジで「おひとりさま」に慣れていません。

つくづく、わたしは常に誰かといっしょに生きてきたんだなぁなんて思い知りました。妹も母もひとりが気楽とよく言っています。独身の友人たちもひとりでいるほうが快適と言いますが、わたしは2週間のひとりぼっちを体験してみて、これは無理だと悟りました。

これって、慣れですか?

単身赴任の駐在さんとか、ずっと独身の方とか寂しくないのかな?と。

とはいえ、この2週間の間も夫がお世話になった恩師の教授たちが訪ねてきて下さったり、友だちが来てくれたり、遊びに行ったり、ビデオチャットしたり、何時間も爆音で演奏を楽しんだりしながらそれなりに静寂から逃れて過ごしました。日々のルーティーンのジムにも欠かさず行きました。

ひとり時間は好きだし、それを楽しむ術もありますが、だからといってひとりぼっちで暮らすのはちょっとちがうんだなと思いました。安心できる人と過ごす中でのひとり時間が好きなんだ。

わたしはひとりぼっちには向いていない
楽かもしれないけど幸せ感が物足りない。

これというのも、これまでに人と関わらずに暮らしたことがないからなのでしょう。

家族がいてめんどくさくても毎日食事を作ってあげられることの喜びを再認識。幸せを感じる瞬間は、誰かがいてくれて関わって笑顔やありがとうが交差するからこそより味わえるってことひしひしでございます。





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yahoi /ライフエディター・エッセイスト
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