"こんな場所があったんだ" Polyppで見つかる、つながる、新しい検索のカタチ
株式会社yahDoryが開発中のマッピングシステムPolyppのプロトタイプについて、今回はその概要と今後の展望をご紹介します。
弊社では、「週末どこに子どもを連れて行こう?」という悩みを解決するためのサンプルマップを開発中です。(まだプロトタイプとなり、一般公開はしていません。)
Polyppの開発には、既存の検索エンジンやポータルサイトだけでは、欲しい情報を中々見つけられないなぁ、という開発者自身の悩みが原点にあります。
もっと直感的に、ユーザーが欲しい情報をわかりやすく見せることができるのではないか、それがPolyppの原点です。
本記事では、現在開発中のプロトタイプのご紹介と、今後どのようにPolyppをUpdateし、ビジネス展開していくか、の展望についてお話します。
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※TopイメージはAIで生成した仮のアイコンになります。
贈り物のように素晴らしいあなたに出会えたことに感謝を。
本記事の執筆は、株式会社yahDoryのtnimが担当しております。
本当に必要な人に届ける難しさーーボランティアと育児の体験から得た課題
皆さんは何か困った時、どのように解決しますか?
日常の悩みでも、仕事上の課題でも、なんでも構いません。
例えば、どうしても落ちない壁の汚れがあったとします。
あまり掃除に詳しくないとして、汚れの落とし方をどう調べますか?
多くの方が真っ先に、「壁 汚れ 落とし方」などと入力して検索するのではないでしょうか?
もしくはAIチャットに相談してみる、という方もいるかもしれませんね。
いやいや、頼りになる身近な家族や友人に聞いてみる、という方もいるかもしれません。
聞いてみる場合でも、顔を見ながらその場で相談する方もいれば、LineなどのSNSで相談する方もいるでしょう。
このように今の世の中、何か困っても、解決方法を調べる手段は、たくさんあります。壁の汚れくらいであれば、汚れの原因や壁の材質などで落とし方は変わってくるものの、すぐに調べることができるでしょう。
一方で壁の汚れのように、簡単に調べて解決できない問題もあります。
生活保護の相談で感じた支援を"届ける"難しさ
数年前、生活保護を受ける方々の相談に乗るボランティア活動に参加していました。
ボランティアを通じて感じたのは、人々が自分に合った支援情報にアクセスする難しさです。
相談に来られる方の状況は、単純に生活保護を受ければそれで解決するわけではありません。
経済的な困窮には、高齢などによる健康状態、障がい、暴力、周囲からの孤立など様々な要因が背景にあります。一人一人まったく異なる状況を抱えているのです。
もちろん最終的に生活保護を申請することになる場合もありました。しかし実際には状況に応じて、他団体につなげるなど多様な支援が提案されていました。
自治体やNPO等の支援が数多くある一方、その中から最適な支援を選ぶのは難解です。
ここに、システムでできることがあるのではないか、と感じたのがPolypp開発の出発点です。
※会社設立前にこんな取り組みもしてました。
毎週の悩み、子どもをどこに連れていくか。。。
話はまったく変わりますが、育児中の親として、子どもを授かってから今日まで、様々な育児情報に触れてきました。
母子手帳と共に受け取った多くのリーフレット、
育児中あるあるをネタにしたWebマンガ、
寝かしつけや教育に関する書籍などなど……
その中でも、毎週のように検索しているのが、
子どもをどこに連れていこうか、
という悩みです。
子連れお出かけのポータルサイト、
GoogleMapでの検索など、調べる方法はいくらもあります。
一方で、どこに連れていくかを探す時に、一番知りたいのは、
どんな体験ができるのか、ということです。
しかしながら、子どもの体験を軸に場所を探すことができるツールはないように感じました。
ここに、もっとわかりやすく情報を見つけるためのヒントがあるのではないか、そうしてサンプルマップの開発が始まりました。
情報をわかりやすく直感的に”発見”する
ボランティアで得た
支援が本当に必要な人に情報(支援)を届ける、
という課題と、
日々の育児で感じる
休みの日に子どもをどこに連れて行こうか、
という悩み、
この2つはまるで違う問題です。
しかしながらどちらも、
もっとユーザーにとってわかりやすく情報を探す仕組みを実現できないか、
という課題感が根底にあります。
既存の検索エンジンやポータルサイトよりも
もっと直感的に情報を"発見"できる仕組みは作れないか。
Polyppはそうした課題へ挑戦したツールです。
Polyppでつながる新しい"探索"のカタチ
既存の検索エンジンで検索をする時、
もしくはAIチャットで質問をする時、
何を入力すればよいか迷ったことはありませんか?
検索のための単語を考える、
AIチャットへの質問の文章を考える、
どちらもちょっとしたコツがいる作業ですね。
Polyppではあらかじめ情報をマッピングしておくことで、ユーザー自身が必要な情報を”探索”できる仕組みを構築します。
それでは具体的に、現在開発中の「週末どこに子どもを連れて行こう?」という悩みを解決するためのサンプルマップを例に、Polyppについて説明します。
"検索"を"探索"に代えるPolyppの多面的なマップ
「週末どこに子どもを連れて行こう?」という悩みにおいて、最終的に探したい情報は、一つ一つの場所、つまり施設情報となります。
またこうした施設情報をユーザー自身が探すにあたって軸となるのは、「子どもたちとどのように過ごしたいのか」というイメージでしょう。
Polyppではまず、この軸となるイメージをフリーテキストで入力してもらいます。
入力されたフリーテキストを元に、Polyppでは独自の2種類のマップが表示され、これらの施設情報を探索することができます。
1つ目のBranch Mapでは、入力されたフリーテキストに最も近い体験をできる施設が中央に表示され、類似の体験ができる施設が周辺に表示されます。
下記は、ユーザーが「水遊びをさせたい」と入力した場合のイメージになります。
Branch Mapで周辺の施設を中央にスクロールすると、新たに中央になった施設に対して類似の施設が表示されるようになります。
つまり気になる情報を次々とスクロールすることで、ユーザー自らが入力した内容だけに縛られず、情報を探索していくことができます。
ユーザーの興味のある情報を中心に、その周辺の情報を枝を伸ばすように探していくことができるのです。
2つ目のVeins Mapでは、二次元上のマップで、全ての施設を確認することができます。
入力されたフリーテキストに最も近い体験をできる施設が中央に表示され、類似の体験ができる施設が近くに、そうでない施設は遠くに表示されます。
光に透かした葉脈を見るようにして、探したい情報の全体像を把握することができます。
これらのマップは、生成AIで利用されているベクトル化の仕組みによりマッピングされ、類似かどうかを判定しています。
※ここではベクトル化の詳細については割愛します。
類似かどうかの判定は、「子どもたちとどのように過ごせるのか」という体験を軸に判定しています。
またこれまでの例では、マップで表示している情報の一つ一つは個々の施設を指していました。実際には将来的に、類似の施設でグルーピングした状態で表示されるようにします。
わかりやすく言うと、"水遊びができる施設"、"滑り台のある施設"など、「子どもたちとの過ごし方」でグルーピングされます。
※グルーピングも、ベクトル化の仕組みにより実現します。
またBranch MapとVeins Mapの他に、一般的な地図マップも表示される予定です。
また移動手段などの条件で絞り込んだ上で、これらのマップが表示されるようにする予定です。
以上が、Polyppの基本的な機能の構想となります。
現在のプロトタイプで実現されていること
現在のプロトタイプでは、Branch Mapのみを実装しています。
実際のプロトタイプの画面で説明します。
プロトタイプでは、以下のような画面が最初に表示されます。
中央のテキストボックスに、子どもたちとどんな風に過ごしたいか入力して、「オススメ表示」のボタンをクリックします。
するとBranch Mapが表示されます。
この例では、「動物と触れ合いたい」という希望に対し、一番希望に近い施設として「夢見ヶ﨑動物公園」が中央に表示されていますね。
ここで左に表示されている「目黒区立碑文谷公園」をクリックします。
クリックした「目黒区立碑文谷公園」が中央に表示され、別の施設が周辺に表示されました。
現在のプロトタイプでは、データ数が10件と少なく、類似精度がまだ低い状態です。
また現在は、個々の施設情報として、施設名と概要のみが表示されています。
将来的には、画像や施設の公式ホームページへのリンクなどを組み合わせ、個々の施設情報もわかりやすく表示されるようにしていく予定です。
今後の開発予定:探索体験をさらに進化させるために
ここまでPolyppの基本的な機能の構想についてお話しました。
ここでは直近で、どのように開発を進めていくかについてお話します。
今後2025年6月までの開発では、以下を実装していく予定です。
類似判定の性能を改善する
データ数を50~100件程度に増やし、ベクトル化の構造を変えることで、コア機能である類似判定の性能を改善します。情報のグルーピング機能を追加する
現在は個々の施設をいきなり表示していますが、"水遊びができる施設"、"滑り台のある施設"などとグルーピングした状態から表示するようにします。またグループを選択することで、グループ内の個々の施設を確認できるようにします。Veins Mapを追加する
二次元上のマップで、全ての施設を確認できるようにします。Branch MapとVeins Mapはタブ切り替えで表示する予定です。
また並行して、現在のプロトタイプを元に、ユーザーヒアリングを実施していきます。ユーザーヒアリングで出てきた要望や改善点も、随時検討して取り込んでいければと考えています。
Polyppが描く未来
ここまで、Polyppの具体的な機能についてお話いたしました。ここでは事業としてどのような展望を持っているか、また最終的に社会的な目標として何を掲げているのか、についてお話しします。
今後の事業展望
今後Polyppは、以下4つのフェーズを踏んで事業展開していきます。
フェーズ1. 育児お出かけマップ開発
現在取り組んでいるサンプルマップ開発です。
具体的なマップ開発を通じて、 Polyppでコアとなる探索機能を開発することが目的です。
ただ収益化にはまだ結びつかないため、毎半月以上、他事業で売上を立てるための時間に充てる想定です。
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フェーズ2. マップデザイン案件獲得
企業や自治体などから個別にマップデザイン案件を獲得して、マネタイズを実現することを目指します。その際に、現在開発中の育児お出かけマップをサンプルとして見せながら営業していく想定です。
具体的にはショッピングモールなどの小売業や、特定地域の観光業を対象に、育児お出かけマップのようにユーザーの希望に合わせた施設を探すことができるマップを売り込んでいきます。
またWebサービスでの一般公開を目指します。
フェーズ3. SNSサービス化
企業や自治体のマップデザイン案件の拡大と共に、個人ユーザー向けのSNSサービスとして展開するための機能を強化していきます。
ユーザーがマップを共有し販売できるようにすること、そして信頼性の高い質のよいマップが高く評価される仕組みを構築することで、「本当に必要な人に情報が届くプラットフォーム」として成長させます。
フェーズ4. AIサービス化
どんな情報の届け方が本当に"わかりやすい"のか、その形は人によって異なります。
またどんな情報をマッピングするかによって、情報の整理の仕方、マッピング方法も異なるでしょう。
そうした人によって違う”わかりやすさ”を実現するためのヒアリングする機能、適切なマップを自動生成生成する機能、最終的にはこの2つをAIサービスとして展開していきます。
本当に必要な人に情報が届くプラットフォームへ
Polyppの最終的な目標は、
本当に必要な人に情報が届くプラットフォーム
として成長させることです。
弊社のyahDoryという名前には、2つの由来があります。
その内の1つは、「あまやどり」という言葉です。
誰かにとっての辛いことをしのげる場所
=「あまやどり」
のような場所を創りたい。
これがyahDory創業の想いです。
Polyppはその夢を実現するための手段として、
本当に必要な人に情報が届くプラットフォーム
となることを目指しています。
最後に
ここまでお読みいただきありがとうございました。
こちらに記載した開発を進めていくと共に、
今回のこの記事や現在のプロトタイプを元に、
色々な方に相談してご意見をいただこうと考えております。
※ユーザーヒアリングも進めます!
また、まだまだPolyppそのものでのマネタイズできるようになるまでは時間がかかるのが現状です。そのため、並行して他事業での売上を立てていく必要があります。
もしよろしければ、↓↓↓より記事をご購入いただき、ご支援いただけましたら幸いです。
※本当に助かります!
また本件に関してお問合わせ等ございましたら、下記のフォームよりご送信ください。
※限られた人数で運営している状況のため、ご返信にお時間をいただく場合がございます。あらかじめご理解いただけましたら幸いです。
それでは最後までありがとうございました!
今後とも見守っていただけましたら幸いです。
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