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ZOZOGLASS(ゾゾグラス)は心が動かない

ZOZOGLASS(ゾゾグラス)が届いたので試しました。

率直な感想は、「へーすごい。こういう理屈ね。買わないなー」

私が男性で、勧められた化粧品が女性用でというのもありますが、心が動かないのが一番の問題だと思いました。アラフォー世代なので、10−20代は違う感覚なのかもしれませんが。

【この記事のまとめ】

・ウインターと結果。朝のテレビの占いや、よくあるweb診断と同じくらいの印象。

・ゲーム的な体験価値では信用が生まれず、買いたいと思わない。

・自分が絶対に正しいという、価値を押し付けるくらいの方が良いかも。

診断方法と結果

メガネをかけて、ぐるりと一周首を回し、メガネを外してもう一周。これで計測完了。ZOZOスーツより簡単でした。メガネがカラフルな色は、部屋の光源(見え方)との差を計測するためで、使われている色も、なるほどなと思いました。

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ウォームカラーでウインター、勧められた化粧品が合うかどうか、正しいかはわかりません。テクノロジーはすごくて、最新なので、合っている可能性が高いかもしれません。

が、合っていても信じません。

「そうなんだ。ふーん」と、めざましテレビの占いくらいの感じです。


15年前、ウインターと言われた時間は、今でも覚えている

私は仕事柄、何回もカラー診断受けていて、全シーズン出ています。

ウインターと診断していただいたのは、ある有名な先生でした。

その診断風景は今でも思い出せます。あの、診断してもらった時間、言葉や実演、アドバイスや空間全てが体験価値でした。

その体験が信用を生み出していて、そのウインターを、私は採用しています。もちろん、ウインターの色が好きというのもありますが。

ZOZOGLASS(ゾゾグラス)のウインターという診断は、結果は同じでも、信じることができません。

診断がゲーム的で楽しいですし、短時間で終わって素晴らしいです。でも私は、そのデジタルの指示で、服などの「何かを買う喜び」や、お買い物による「自己を一瞬でもアップデートした感」を得らないです。人生の一部を任せることはできません。

まだ多くの人は、人が生み出す体験価値に心が動き、信頼できる人が言った言葉・診断結果を信じるでしょう。

価値の押しつけ

私が全部のシーズン言われたということは、その先生ごとの価値を押しつけられたことになります。

でも、どの結果も、どの押しつけも、ZOZOグラスとは比較にならないくらい、自分の中に入っています。その時間を思い出せるのは、先生のスキルというより、個性のおかげです。

確固たる価値観を持って、自分の世界観を作っている人の方が、集客できて、ビジネスになると思います。もちろん、誤診はいけませんし、パーソナルカラーは感覚ではなく理論なので、正しい知識があれば、同じ結果になるはずなのですが・・・

ZOZOグラスはかっこよく、スマートですが、押し付けてくれないです。お金を払ってカラー診断をするということは、自分のこれからの将来に、新しい価値観を押し付けて欲しいわけです。


最近、「押しつけが重要かも」と感じたことがありました。

商品のプレゼント企画を行ったところ、ある方から下記のメールを頂きました。プレゼントはいらないという連絡でした。


メイクカードやスタイルカードはIllustratorでもっと詳しく、もっと活用できる内容で自作しているので…(私のものの方が絶対可愛いですよ😆笑)


いらないのに、ご丁寧に連絡いただいたのですが、内容はマウンティングでした。こう頭で思うことは誰でもありますが、わざわざメールで送ることなんてしません。

この会社からは一生物買わないぞ!と思ったとき以外には。

取り急ぎ顧客リストから消したあと、AI時代には、これこそが重要なのではないかと感じました。


普通にメールを読むと、多くの人はこういう感想になると思います。


Illustrator使つのがスゴイと思って自慢しているけど、使うのは普通で、逆にレベルが低いことを宣言することになるのに。

活用できる内容は、人によって違うから、自分でアレンジして用意するのは普通なんだけど、よっぽど自慢したいものがあるんだろうな。

自分のものが最高で、他は「こんなの使わない」と、ただただ自分が上だと言いたい欲望を押さえ切れないで、文章で送りつけるなんて、よっぽど下に見ているんだな。


こんなメール送ったら、自分を下げて、頭が悪いとしか思われないので、仕事でもプライベートでも送るべきではないですが、裏面から透けるものが、この方が仕事を続けられる理由だと感じます。


自分最高。ほら、私のって、いいでしょう?自分の良いと思う価値を、みんなに知ってもらいたい。


この絶対的な自信。盲目的な過信。


情報が溢れていて、調べればすぐに自分以上が見つかり、SNS巡りしたら嫌になってしまう世の中、この自信を持てるということはスゴイです。

自分がスゴイと思っていることって、レベルが高い人にとってみれば、すごく低レベルのことです。逆もしかり、自分のスゴイがスゴイと思ってもらえるポジションに入れば仕事になるわけです。

つまり、上記のメールを送った方は、自分が一番になるコミュニティを自分で作っているから、自信が生まれるのです。みんな戦いの厳しいところを目指すけど、自分だけのお山を見つけて、小山の大将になると、気持ちも楽に楽しく過ごせると思います。

このくらいできると、自然と世界観が作られ、それに強烈に惹きつけられる、ファンが生まれます。インフルエンサーと呼ばれる方は、自分の価値観に基づく自信があります。

周りに合わせよう合わせようとすると普通になって、魅力がなくなり、埋もれてしまいます。独立して仕事するなら、批判を多少受けようとも、このくらい自信を持てるほど、自分を磨く必要があります。


ZOZOGLASSのように、何千万人もターゲットにしようと思うと、当たり障りのないものになってしまいます。私は、デザインや設計が良くても、誰かの強烈な意思を感じることはできませんでした。

だから、ZOZOGLASSが診断が正しくて、自分の好きな先生の診断が誤診だったとしても、自分の先生の診断を信じるほうが、幸せに過ごせます。情報過多の世の中、心地よい思想に寄り添いたいです。


人を深く幸せにすることは、まだ人にしかできない(という意識の人が多い)ので、カラーリストの価値は、コロナの時代だからこそ、高くなっていると思います。