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固定概念を打ち砕け!MINIATURE LIFE展 に行ってきた

その発想はなかった!!!
ここに来てから何度そう思ったことか。この日わたしは、とんでもなく楽しくて、とんでもなく不思議な世界に迷い込んだ。

MINIATURE LIFE展 in 神戸阪急

その世界とは4/1まで神戸阪急で開催している田中達也さんのMINIATURE LIFE展だ。

私がまだ書店員だった頃、田中達也さんの1冊目の写真集が発売された。その時「こんな面白いものを生み出す人がいるのか!」と衝撃を受け、すぐにこの本を購入した。わたしの店での販売実績1冊目は、わたしだった。

それ以来とても好きなアーティストだったのでこの機会を逃してはいけない!と行ってきた。

この展覧会は写真がOK!

大人になると常識や固定概念というものが付きまといます。本は読むもの、服は着るもの、野菜は食べるもの。

子どもの頃はもっと自由に発想して物事を見ていたはずなんです。積み重なった本はビル、服は床に広げて大草原、野菜は森や山。

MINIATURE LIFE展「INTRODUCTION 」より引用

子どもの頃の自由な発想。この言葉にハッとする。
私はひとり遊びが得意な子どもだった。シリコンでできた親指サイズのキティちゃんや、ポーリーポケットという小さなコンパクトの中に部屋を詰め込んだおもちゃでよく遊んでいた。

ハンカチを広げて
「ここは おうちの にわ です!」とか、
イスを持ってきて
「きょうは このやまで ハイキング です!」とか、
わたしもそんな事を考えて遊んでいた時期があった。

わたしの中で失われてしまった感性。それを今も心の中に住まわせているのが田中達也さんなのだ。

彼にかかると普通のブラシだって稲刈りをする風景に変わる。

「田舎ぶらし」

チャーハンで波乗りしてみたり、

「チャーフィン」

辞書の崖を登ってみたり、

「問題の解き方は人それぞれ」

ノートのプールに飛び込んでみたり。

特別なものを使うわけじゃない。わたしたちの日常の中に存在しているそれらを工夫し、知っているけど知らない風景を生み出していく。

とうもろこしで宇宙に飛び出すこともできるし、

宇宙からアイスの地球を見下ろすこともできる。

ときどき宇宙人にも会えるかもしれない!

「未完の宇宙船」

よく目を凝らしてみると…

写真からミカン星人が飛び出してきた!

雄大なパンの世界に魅了され、

鮮やかなキッチン道具の世界でカメラをパシャリ。

何かを予期するように雨に降られ、

「まもなく雨は止むでしょう」

悲しみが降り立つ日もあれば、

「死んでもプラス思考」

喜びが溢れる日もある。

1つ1つは見慣れたもの。だけどそこから広がる世界は異質で不思議で、だけどやっぱり見慣れた世界。

「その発想はなかった!!!」

その言葉が口をつく。見た目にも面白いのだが、作品のタイトルがまた秀逸。こんなダジャレよく思いつくな〜と感心してしまう。(しかしながらタイトルをメモってくるのを忘れたので一部だけ。不覚)

この可愛いパン電車の絵。

実物がここに!
しかもパンの電車は本当に線路をぐるぐる回っていた。とっても夢のある空間。来場していた子どもたちが真剣に見ていたのが印象的だった。

実物もとにかく可愛い
この場所はもちろん「新神戸駅」

神戸の街を表現した作品も。

写真と
実物
イラストだってある!

この日わたしが迷い込んだとんでもなく楽しくて、とんでもなく不思議な世界。

その名は「ミニチュアライフ」

普段の視点を少し変えてみることで現れたもう1つの世界は、子どもの頃の懐かしい記憶と新たな気付きを与えてくれた。

カチカチに固まった頭をほぐして、もっと大らかに世界を眺めたい。そんな風に思えた展覧会でした!大体1時間ちょいで見ることができるのでふらっと立ち寄るのにオススメ。

いつか神戸空港にも行ってみたい…!


最後に書籍を…

ブロッコリーな1冊目


クロワッサンな2冊目

本もとっても良き。


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